毎回さまざまなジャンルで活躍するゲストが集い、多彩な話題や事象を取り上げていくフジテレビのトーク番組『ボクらの時代』。
10月24日(日)の放送は、女優の天海祐希、加賀まりこ、若村麻由美が登場し、枠にとらわれない恋愛観や結婚観などを明かした。
食事会での天海は「片手にルリ子、片手にまりこ」!?
天海と加賀は、それぞれ別の作品で京都の撮影所を訪れていた際に出会い「ナンパされたの」と加賀。
天海:「加賀まりこさんだ!」と思って。「これは私、ここで声をかけなかったら、一生後悔する」と思って、ダーッと走って行って「加賀さん、初めまして。天海祐希と申します」って言って。「雑誌の連載大好きで、お話をうかがってみたいと思いました」って言ったら、加賀さんが…。
加賀:そんな率直に、若い女優さん、後輩の女優さんが言ってくれることって、意外にあるようでないんですよ。だから、すごく私はうれしかったし。
天海:で、ニコッて笑って「あんた珍しいわね」とおっしゃって。「じゃあ、東京帰ったらご飯食べる?」「行きます、行きます!」と言って。中華をごちそうしてくださって。
加賀:そうだったね。
そこから20年以上の付き合いが続いているそうで「ナンパ大成功」と笑い合う。加賀は「一緒にご飯とか行くと安心ですよ、この人がいると。ボディガードの代わりになる」という。
天海:よくお食事誘っていただくんですけど、もう大女優様お2人。
加賀:そうだよね。浅丘ルリ子さんとかね。
天海:はい、浅丘ルリ子さんと。だからもう、「ルリ子さん、大丈夫ですか?」って(気にかけている)。
加賀:片手にルリ子、片手にまりこ(笑)。
その様子を聞いた若村は「それは、たぶん並みの男ではダメですね。ゆりちゃん(天海の本名)じゃないと」と、納得した様子。
加賀:やっぱり、そういうふうに安心されちゃうのもねぇ、ゆりちゃん?
天海:いやいや、全然(笑)。
加賀:男の人に、「おまえ来い!」って、こういうのがないもんな。
天海:ないですね。
加賀:ね。まぁ、いっか。
天海:うん、全然。
そんな天海に、加賀は「私だって、今の旦那さんに『なんとかお願いしますよ』『振り向いて』って言ったんだけど、全然振り向いてくれなくて。5年経って、60になったときに、『いいよ』となったんだから。あなた、まだ60までずいぶんあるんだから…」と、パートナーを見つける可能性も示唆した。
加賀のパートナーは「本当に普通の人」
加賀の話を聞いていた若村は、「加賀さんをそんなに虜(とりこ)にしたっていうことは、何が一番?」と、パートナーに惚れ込んだ決め手を聞いた。
加賀:虜…そうね、何だろう?楽チン。ものすごく楽に息ができる人なのよ。ね?この人(天海)に、もちろん紹介したのよ。で、入ってきて彼を見るなり、第一声、「いやだ、本当に普通の人じゃん!」って。
天海:肩肘張っていない、そこに普通にいられる方。
若村:自然体な感じ?
天海:そうです、そうです。何かね、とっても…。
加賀:堅気の人って感じよね。
天海:いやいや、本当に。全部、割と、まりこさんを…。
若村:受け止める?
天海:そう、そういう感じ。
加賀:「引き受ける」っていうことは、ありがたいよね。こういう仕事してる人間を、なかなかね。
「籍入れるなんていつでもできるけど、それがそんなに大事だと思ってないので、今はまだ籍は入ってない」と、パートナーとの事実婚関係を語る加賀に、天海は「とてもすてきだなと思う」と言うが…。
天海:「わぁ、いいな」なんて思うんだけど、いざ自分がそうしたいという欲求もないから。
若村:でも、ゆりちゃんは出会ったらそうなるし、出会わなかったら今のままなんじゃないの?いいんじゃないかって勝手に思っちゃうんだけど。
天海:もう全然このままでいい、このままがいい。
加賀:(笑)。
天海:今すごい楽しいし、幸せだから。もうこれでいい。
加賀:この人がここまで言うのは…。私も、もう相当「この人はどう?」とか見繕(みつくろ)ってみたんだけど、ダメだから。なんだろう、(これで)いいんじゃない?
若村が「もうちょっと体が衰えたりしないと、いろいろ考えないかもしれないな」と言うと、加賀は「それこそむしろ年取ったら、あなたとかが寄り添ってあげてくれれば…」と提案。若村は「私でよろしければ」と笑った。
「女の人は恋をするときれいになる」が大嫌い
天海:加賀さんは、今のご主人にも、自分からずっとアタックし続けたっておっしゃってましたけど。
加賀:だって女優さん嫌いだったんだもん、彼は。
天海:そっか、基本的に自分から動くタイプでしたか。
加賀:うん、誰に対してもノックする。いいと思ったら女でも男でも。あなたもそうじゃない?
天海:私もそうだけど、でも男の人はないな。
加賀:自分から行ったことないの?
天海:ない。
加賀:びっくり。江戸っ子なのに何やってるんだろうね。もったいなかったね、もう、もう遅いけどさ。
天海:そうね、もう。自分から行かなかったから失敗だったんだね。
加賀:なんでも自分から行くな、私。それを恥ずかしいとか、カッコつけるとかいう人のほうがわからない。
天海:若村さんは?
若村:いや、私は割と、(男性と)つき合わなくてもいいんじゃないかなって。若いころは特に「女の人は恋をするときれいになる」っていうのが大嫌いで。
加賀:わかる(笑)。
若村:「女は恋だけじゃないんだよ!」ってずっと思ってて。
天海:あははははは!
若村:「最近きれいになったけど恋してるんじゃない?」とか言われるたびに、(不機嫌そうに)「してません」みたいに若いころは思ってました(笑)。
加賀:あれって、セクハラだよね。
若村:なんかああいうの、大嫌いと思っていて。
加賀:本当嫌い、私もそのセリフ。
若村:で、結構女の人も平気でそういうことを言うんですよ。「最近きれいになったね、何かいいことあったの?いい人ができたの?」とかっていうふうに言われたりすると、なんか、サーッてなっちゃう(引いてしまう)。
天海:いつもいいことあるわ!
若村:そうそう。「そんなことなくたって、きれいになれるわ!」と思ったり。
天海:だって、私たちの話、いつも会ってご飯食べたり電話でしゃべったりする中で、まったく出てこないですよ、恋愛の話なんて。何十年知っててもね。
天海と若村は、「健康の話が一番多い」(若村)、「あとは家族の話。あとお仕事の話、最近こういうのが良かったよっていう話が多い」(天海)と、プライベートでの会話を明かした。
若村:家族は本当に、私もゆりちゃんも、家族にとっても恵まれていると思う。
天海:本当に。きょうだいにもね、恵まれている。
若村:本当にそれは「幸せだね」って、いつも言っていて。
加賀:本当そうね、それは大事よね。私も兄夫婦と一緒に暮らしてるけど、いまだに仲いいよ。
天海と若村は、「それもあるかな?恋愛の話が出ないのは」(若村)、「満たされてしまっているところがある」(天海)とうなずき合った。
人様に顔と名前を覚えていただくことの本当の意味
また、天海は有名になるということについて2人に質問した。
天海:このお仕事に就く、人様に顔と名前を覚えていただくっていうことの本当の意味?「人様に顔と名前を覚えていただいたら、どういうことが起きるのか」というのを、今ならもう十分わかるじゃないですか。それを「なる前にわかっていたら、このお仕事に就きましたか?」って、よくいろんな方に聞いてるんだけど。
加賀:で、ゆりちゃんはどうなの?
天海:実際、「ああ、こういうことが人に顔と名前を覚えていただくっていうことなんだ」っていうのがわかったときに、「これは、本当はやらないほうが良かったのかもな」って思ったんだけど(笑)。そういう時期もあるじゃないですか。(人との)距離感がわからないときってあるじゃないですか。どんどん入って来られるのを、ものすごく全力で止めたかな。
若村:年頃のときね。その年頃の。
加賀:全力で止めてね。(天海は)壁作るタイプだから。
天海:そう。なんか応援してくださる方も、うわっと来てくださるんだけど、それが「それ以上は嫌だ」って思った時期が、ものすごくあったな。自分の中で折り合いをつけるのが難しい年齢のときがあるんですよね。若いころ。それこそ、二十歳とか、そこからの宝塚歌劇団の何年間っていうのは、そういうのとの闘いでしたね。
若村:特に、トップスターにどんどんなっていくときに、それは尋常じゃない…。
加賀:うん、たぶんそうだろうね。そうじゃなきゃ考えないわよね、こういうことは。
若村:そうそう。
天海:ああ、そうか!でもそこを乗り越えると、そこも、最後の最後は、割とがっちり固めておきながらも「まぁ、ここまでは許せるよ」っていう、最近はちょっと器が大きくなってきた。
そんな天海の変化に、加賀は「だから今、あんたが1人で暮らしてても、私心配じゃない」と太鼓判を押した。