ジャパニーズホラーの巨匠・中田秀夫監督×シリーズ構成・乙一のタッグで8月29日(土)にスタートした、白石聖主演・オトナの土ドラ『恐怖新聞』。

本作は、未来に起こる災厄を予言し、読むたびに寿命が100日縮むという恐怖新聞が届くようになった女子大生の、死と隣り合わせの悪夢を描く新感覚ルール系ホラーだ。

SNSで「見たら眠れなくなった」「怖いけどツッコミどころ多過ぎ」と、話題沸騰中で、まさに「オトナの土ドラ」のキャッチコピー『土曜の夜は眠らせない』状態。

9月12日(土)放送の第3話を前に、白石聖演じる主人公・詩弦目線で、第2話の印象的な恐怖シーンを振り返る。

詩弦目線で見る第2話の恐怖ポイント

第2話は、詩弦(白石聖)の父・蔵之介(横田栄司)の葬儀から始まる。詩弦と歌子(黒木瞳)の前で勇介(佐藤大樹)が喪服姿で手を合わせると突然、遺影がガタンと音を立てて傾く…開始1分半で不吉な予感。この先、怖いこと間違いないけど、見たい衝動が止まらない。

その後、詩弦が自宅バスルームでシャワーを浴びていると、背後に気配を感じて振り返るも、誰もいない。こういうことは誰にでもよくあることだが、この先の展開が想像のナナメ上を行くのだ。

詩弦が再びシャワーを浴び始めると突然咳き込む。喉に異物を感じて、口の中に指を突っ込むと、出てきたのは人間の髪!しかも長い、長すぎる!

実はこの、国旗でも出てくるんじゃないか?というほどの長さにしたのは、第2話の監督・服部大二のこだわりで、亡き父・蔵之介の髪をイメージしたとのこと(プロデューサー談)。

それだけでも怖いのに、排水溝に流れるお湯が徐々に赤く染まったかと思うと、シャワーヘッドからいきなり鮮血!詩弦は、頭から血を浴びて「キャーーーー!」と絶叫。その長さ約5秒。この夏ホラー女優として覚醒した白石の魂の叫びは、ぜひ見て、いや、聞いてほしい。

しかし、次の瞬間、詩弦はベッドから跳ね起きる。そう、すべては夢だった。再び寝ようと布団を手繰るとカサリと嫌な音がする…新たな恐怖新聞だ。

その新聞に書かれた次なる予言は、刃物により女性1人が死傷するという事件。その日時や場所、刺された女のそばに立つ男の挿絵も載っていた。

これまで事件を知りながら助けられなかったことに悩んでいた詩弦だが、勇介の「悪い未来がわかっているなら、いい未来に変えればいい」という言葉に突き動かされて、詩弦は勇介と親友・桃香(片山友希)と3人で事件を防ごうとするのだが…そのシーンが、いい意味で狂っている。

不倫の末、若い女に中年男の家族が殺されるという事件なのだが、まず、若い女・杏奈(日比野友香)の言動がクレージー。

その女が持つサバイバルナイフの鞘には「南無阿弥陀仏」と書かれているし、殺しに行くときの走るフォームがやたらと綺麗。そこで流れるBGMのセレクトも絶妙なうえ、女が自ら首を切るときの最期の言葉に「あぁ、アレはこの伏線だったのか」と戦慄が走る。

実は、巻き戻すこと30分以上前、詩弦と桃香がカフェで話す内容に「愛人」というキーワードがある。このほかにも至るところに張り巡らされた伏線に、気づいた人だけがニヤッとしたりゾワッとしたり…これが乙一(※)ワールドなんです!

(※)本作シリーズ構成を担当

この先、第3話以降も、激変する詩弦の人間関係。目を背けたいのに逃げられない、新たな恐怖が詩弦に襲いかかる。

惜しくも第2話を見逃した方、伏線チェックでもう一度見たい方、怖すぎて深夜に見るはちょっと…という方は、FODでチェック!

恐怖のポイント満載だった第2話のなかでも“人が壊れかけたときの怖さ”を表現した黒木の怪演については、次回のレポートで。

<第3話あらすじ>

自らの行動で、死ぬはずではなかった子どもを死なせ、桃香(片山友希)も傷つけてしまったことに激しく落ち込む詩弦(白石聖)。そんな詩弦を救おうと、勇介(佐藤大樹)は、歌子(黒木瞳)に会いに行き、詩弦と向き合うべきだと訴える。

恐怖新聞の存在を受け入れた歌子は、予告された児童虐待事件を阻止すべく動き出す。果たして運命は変えられるのか!?そして、手助けをしてくれた篠崎(駿河太郎)の本当の目的とは…。