「愛した人が殺人犯だったら…?」

古川雄大と山谷花純が、毎週木曜24時(金曜0時)に最新話が配信されているFODドラマ『私の正しいお兄ちゃん』で、過去を背負った男女の切なすぎる純愛ラブストーリーに挑んでいる。

本作は、大学生の理世(山谷花純)が、両親の離婚によって生き別れになった兄の面影を持つ海利(古川雄大)と出会い、次第に惹かれあっていくが、次第に「海利は殺人者なのでは?」という疑惑に苦しめられていく。また、海利も自身の過去と理世への思いの中で苦しみながらも、愛を深めていくという物語。

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そんな切ない本作に出演する古川と山谷にフジテレビュー!!がインタビュー。つらい過去を背負いながらも惹かれあうこと、初共演の感想とお互いの印象、そして撮影時のエピソードについてなどを聞いた。

<古川雄大・山谷花純 インタビュー>

「正直に生きているからこそ悲しい方向に向かってしまう葛藤がある」(古川雄大)

――「好きになった人が殺人犯だったら?」という重いテーマを扱ったラブストーリーですが、出演が決定した際の感想は?

古川:引きの強いテーマではありますが、内容としてはサスペンス要素とラブストーリーのバランスも良くて、すごく美しさみたいなものも感じました。重い中にも明るい未来が見える作品なので、参加できてとてもうれしいです。

山谷:これまでドラマでヒロインを演じたことがなかったので、「なんで私に話が来たんだろう?」と不思議でした(笑)。いざフタを開けてみると、恋愛要素だけではなくサスペンス要素もふんだんに盛り込まれている作品だったので、役者としてはとても演じがいのある作品だなと感じました。

――海利と理世は重い過去を背負いながらもお互いに惹かれあっていきます。演じるにあたり大切にしたことは何でしょうか?

古川:物語には次々に衝撃的な展開があり、嘘のない瞬間が繋がっていくので、その繋がりというのをすごく意識しました。人が心に抱えているものは、1人でいる時間に見えたりしますが、海利が1人でいる時間の分量が多くないこともあり、「どこまでバランスを取って内面を見せていくのか」というところを大切に演じました。

山谷:お芝居は相手がいないと成立しないと思うので、その場で起きたことを大切に、「1人でモノづくりをしていない」という、気持ちの部分を大切にしながら現場で過ごしていました。内容的には重い部分もあるのですが、演じていてそこまで大変だったということはなかったです。

――海利と理世はどのような人物だと思いますか?

古川:海利はかわいそうな傷を背負った人。真面目な人間が嫌な思いをするとか、不幸になっていってしまうというのは、よくあることなのかもしれないと思いつつも、正直に生きているからこそ悲しい方向に向かってしまう葛藤があります。当初、海利は理世にすがっていきますが、だんだんとすがっていくだけではなく、理世を守るために「自分が変わらなきゃ」と変わっていく。大切な人のために成長できる、そんな人物だと思います。

山谷:理世は明るくて、幸せな家族に囲まれて育ったように見えますが、実は家庭環境が良くない中で育っています。本来ならば誰かに助けてもらいながら生きていくところを、自分1人の力で乗り越えてきた子だという印象があります。1人で生きていくことしか選択肢がなかったからこそ、ウソがうまくなってしまった子なんだろうな、と。人は“仮面”をつけて他人と接している部分があると思いますが、理世はその仮面が厚い子なんじゃないかなと思います。

古川雄大はナルシスト?山谷花純が疑念を抱くも「いいお兄ちゃんでした(笑)」

――お2人は初共演ですが、お互いの印象は?

古川:理世が23歳、海利が28歳。実際には山谷さんとは10歳違いなのですが、そんなに差は感じなかったです。最初から山谷さんにはすごくストイックな印象を受けていて、現場でも常にアンテナを張って「吸収しよう」という姿勢が見られたので、真面目な人なんだなと思いました。あと、近くで見ると吸い込まれそうな強い目が印象的で、見つめ合っていると「大きい目がある!」みたいな。

山谷:それ、褒めてないですよね(笑)。

古川:それくらい目って大事じゃないですか(笑)。意志の強さみたいなものも目から感じました。

山谷:実はこれまで話すタイミングがなかったのですが…古川さんが出演されていたミュージカル「黒執事」(※)を見ていまして。今回、お名前を見て「絶対に何かで見たことある!」と思い出したんです。古川さんは“ミュージカル界のプリンス”と紹介されていたので、実際にお会いするまでは「すごいナルシストな人なのかな?」と勝手に思っていました(笑)。

※古川は、ミュージカル「黒執事-地に燃えるリコリス―」(2014年)、ミュージカル「黒執事〜NOAH’S ARK CIRCUS〜」(2016年)、ミュージカル「黒執事」-Tango on the Campania-(2017年)にセバスチャン・ミカエリス役で出演。

古川:「こいつナルシストなんだろうな」って思われてたんだと思うと、ちょっと面白いな(笑)。

山谷:でも、いざお会いしたら、自分の中のイメージと実際の古川さんのイメージが真逆で。どちらかというと物静かな方だし、すごく自分の中で作っているような“壁”を感じて。それはたぶん人見知りなだけなんでしょうけれど。仲良くなったらその壁は一瞬で取り払って、表裏なく接してくださる、本当に人間味あふれる方だなと撮影を重ねるうちに感じました。古川さんはいいお兄ちゃんでした(笑)。

古川:誤解も解けて良かったです。

「誰かに支えられているからこそ、自分も一生懸命に生きていこうと思える」(山谷花純)

――撮影で印象的だったエピソードを教えてください。

山谷:古川さんは本当に面白い人で、現場ではいつも笑わせてくれたりしていましたね。ラブシーンのときは、女性の監督がまずお手本を1回実演して見せてくださることが多かったのですが、私はどちらかというと、古川さんよりも監督にキュンとして胸がときめいたことのほうが多くて(笑)。

古川:勝手に悔しくなったんです。

山谷:古川さんはよく「悔しい」って口にしていたなって。女性のプロデューサーさんが多かったので、皆さんで古川さんの演技に対して「キュンとしたか・していないか」でバロメーターをつけてくださったりしていて、古川さんにとってはちょっと違った意味で大変な撮影だったんじゃないかなと(笑)。

古川:「今のはキュンとしなかった」とかはっきり言われて、鍛えられました。もっと恋愛ドラマを見てキュンとさせ方を勉強しないとなと思いました。

――最後に、作品の見どころをお願いします。

古川:犯罪や殺人といった出来事を心に抱えながら展開していく恋愛に、その中に愛と可能性が見えてきて個人的には“美しさ”みたいなものを感じます。海利と理世は足りない部分をお互いに補い合っていく、手を繋ぐからこそ見えてくる可能性があります。愛ってなんだろうとすごく感じさせられた作品です。その可能性の部分をドラマを見る方にも感じてもらえたらうれしいです。

山谷:人は1人では生きられないと私は思っています。誰かに支えられているからこそ、自分も一生懸命に生きていこうと思えるのではないでしょうか。今回この作品を通して、人との距離を置きがちなこのご時世だからこそ、本当に意味もなく人を信じてもいいんだよって、改めて思うきっかけになってくれたらうれしいです。幅広い年齢の方に見ていただきたいです。

<古川雄大&山谷花純に一問一答!>

<あらすじ>

大学生の理世がアルバイト先で、両親の離婚のため生き別れになった兄に似た面影を持つ海利という青年に出会うところから物語は始まる。眠れないという海利に肩を貸すうちに理世は海利に惹かれていくが、あるきっかけで海利は殺人犯なのでは?という疑惑が湧き…。毎話ラストに衝撃の事実に驚愕し、次の話が気になってすぐに観たくなる、ジェットコースター・クライムサスペンス&ラブドラマ。

最新情報は、『私の正しいお兄ちゃん』公式サイトまで。