9月18日(土)15時30分より、フジテレビで放送された『ツギクル芸人グランプリ2021』(関東ローカル)で、金の国が優勝した。

金の国(ワタナベエンターテインメント)は、桃沢健輔(28)と渡部おにぎり(27)のコンビ。朝のラッシュ時の駅を舞台に、駅員と上京したばかりで都会の朝に戸惑う学生のやり取りを描いたコントで、圧倒的票数を獲得し、グランプリの座をつかんだ。

「ツギクル芸人グランプリ」とは、漫才・ピン芸・コントなどジャンルを問わず、今後の芸能界を担うであろう“次世代のスター芸人”、すなわち「ツギクル芸人」を発掘するために日本音楽事業者協会とフジテレビがタッグを組んで開催する、年に一度のお笑いコンテスト。

『ツギクル芸人グランプリ2021』の記事はこちら!

今回の開催は、2年ぶり2回目。「地上波のゴールデン・プライム帯の番組レギュラーを持っていない芸人」、つまりテレビにほぼ出演したことのない超若手から中堅実力派まで、約2,000組以上の芸人の中から、各芸能プロダクションが「次世代のスター芸人だ!」と社を挙げて厳選した72組の芸人で予選会を実施。し烈な予選を勝ち抜き決勝進出を決めた、個性豊かな15組が笑いの才能をぶつけ合った。

 “ツギクル芸人”グランプリを獲得した金の国は、結成5年目での快挙。「自分たちが優勝するなんて!」と興奮冷めやらない金の国からのコメントが到着した。

『ツギクル芸人グランプリ2021』は、TVerFODで無料見逃し配信中。

<金の国(桃沢健輔、渡部おにぎり)コメント>

――まずは、率直な感想をお願いします。

渡部おにぎり(以下、渡部):決勝大会は、普段、お笑いライブなどで一緒になる芸人さんばかりで。みなさん、やさしくて本当に面白い人たちばかり。そんな大会で優勝できたのが、めちゃくちゃうれしかったです」。

桃沢健輔(以下、桃沢):ファーストステージで褒められすぎて、本当にファイナルステージが怖かったです。でも、“とにかくでかい声を出す”という基本に立ち返って、思いきりやれました!それが功を奏したのかもしれません。

――優勝する自信はありましたか?

桃沢:ファーストステージは正直、「良かったんじゃないかな、印象には残ったかな」と手応えがあったんですが、ファイナルステージは自分たちが声を出しすぎて、見ている方の声が聞こえなくて…。

渡部:わっ!僕も同じこと言おうとしてた!

桃沢:あのネタ、お客さんの声が聞こえないんですよ。

渡部:お互いにセリフが多くてね。でも、終わった後、ステージ裏で「なんとなく雰囲気は良かったんじゃないかな」みたいな話はしました。

桃沢:(ファイナルステージで)先にネタをやったYes!アキトさんが、ステージ裏にいらして。アキトさんに「ドンマイ!」と言われたらダメなんだろうなと考えたと思うんですけど、言われなかった。スベってはいなかったんだなと思いました。

――予選はVTRでしたが、決勝は一般の方を含む審査員の前でのネタ披露でした。

渡部:少ない人数でも、見てくれる方がいてくれてやりやすかったです。僕たちは、お客さんの気持ちがのるようなネタを相方が作ってくれているので、いらしてくれてうれしかったです。

桃沢:僕たちは、“お客さんがいてこそ”なので、うれしかったです。ファイナルステージは満員電車の設定だったので、審査員の方の中ではなじみがない可能性もあるなと心配していました。でも「昔を思い出したよ」と感想を言っていただいて、ありがたかったです。

――審査員にテレビ局のスタッフがいることについてはいかがですか?

渡部:そこはあまり意識していないですね。意識するとネタが決められなくなってしまうので、僕は全然意識しなかったです。ネタを作っていてどうだった?

桃沢:僕も意識していなかったですね。とにかく、「時間内でベストのネタをやろう!」と思ってネタを作りました。

渡部:そんな器用にできないもんね、僕たち(笑)。

――目録50万円の使い道は?

渡部:僕の芸名が、渡部おにぎりというんですが、おにぎりを作ったり食べたりするのが趣味で。今使っている炊飯器がずっと使っていてボロボロなので、新しい良い炊飯器を買おうかなと思っています。

桃沢:まだ実際に賞金が手元にないから言えることですが、全額親に仕送りします。

――目録は、2等分されるんですね?

渡部&桃沢:もちろん!当然です!

桃沢:仮に「俺がネタを書いてるんだから30にしろ!」なんて言ったら、バチが当たりますよ!本当は、イヤですけどね(笑)。

渡部:いや、そこは頼むよ(笑)。

――次はどんなチャレンジを?

渡部:10月に「マイナビLaughterNight」(TBSラジオ)の決勝に出場することが決まっているので、そこでもなんとか優勝できたらと思います。頑張ります!

桃沢:今回の優勝で、ひとつ自信がつきました!「マイナビLaughterNight」は、今日戦ったキュウさん、サスペンダーズさん、ママタルトさんが、さらに圧倒的に仕上げてくるんだろうなと思いますので、もう一度気を引き締めて優勝したいです。周りの芸人さんから、あまりライバルとも見なされていないと思いますが、この優勝を機に少しめざわりなヤツになれたらな、と(笑)。

――視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。

渡部:見ていただいてありがとうございます。今後ももっと気を引き締めて…体形もコメントも引き締めて頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします!

桃沢:僕も同じ気持ちです!これからも頑張ります。

<爆笑問題 コメント>

太田光(以下、太田):金の国、すごかったよね。

田中裕二(以下、田中):ネタのウケ具合はもちろん、内容、演技も完璧だったね。

太田:完璧だった!来年も優勝するんじゃないの!?

田中:来年出るかどうか、わからないから(笑)。

太田:金の国、というので金をあげたいね。それで河村(たかし)(名古屋)市長にかんでもらおう。

田中:やめろ(笑)!金の国を最初に見たときに、桃沢さんがハライチの岩井(勇気)に似ているなと思ったら、ワタナベエンターテインメント所属と聞いて、ハライチの後輩だと知りました。それでおにぎりさんを見たら、澤部(佑)に見えなくもないなと思えてきて。ネタをやっているとき以外でも、顔つき、雰囲気とかから、今後ブレークしそうな予感がしましたね。

――ファーストステージの審査が終わった後、太田さんは「金の国が優勝する」とおっしゃっていましたね?

太田:言霊ですよね。これは、僕の見る目がすごかったということに尽きるんじゃないですか。最終的には俺が優勝なんですよ!

田中:何が、俺が優勝だよ!優勝を当てた人が優勝なんてないだろ!

<渡辺正行 コメント>

2本、いいネタを続けたというのがすごいですし、ファイナルステージは笑いをとりにいくだけじゃなくてドラマ性を盛り込んできた。しっかり笑いに持っていく展開がうまかったね。あのネタの構図を2本そろえるだけでもすごく難しいんですけど、さらにキャラクターや作品の雰囲気も変えてきた。あの技術を見たときに、力のあるグループだなと。“ツギクル”じゃなくて、今きてもおかしくない“今きていい芸人”だと思います。

<増田英彦 コメント>

僕はコントにそんなに詳しくないですが、ラストの展開の心地よさ、気持ちよさ、爽やかさは、すてきなコメディ映画を見たような余韻を感じられました。ネタを考えている桃沢くんは、相方のおにぎりくんの魅力を引き出す力がすごい。

つい、おにぎりくんのキャラクターが印象に残りますけど、彼の魅力を引き出す桃沢くんの力は、コンビのひとつの強みになっていると思います。

漫才師として今回感じたことは、コロナ禍でお客さんが少なかったので、やりにくかったんじゃないかなと感じました。お客さんがたくさん入っている環境でやらせてあげたかった。漫才はお客さんがいてなんぼなんで。

VTRで実施した予選から力を出しきれていない漫才師がいたかもしれない。今回決勝では漫才師がいなかったですけど、コンテストでは漫才コンビが強い傾向にあると思うんです。改めて、若手だけじゃなくて中堅、ベテラン漫才師もコロナ禍を耐えるという時期なのかなと思いました。

<小島瑠璃子 コメント>

おにぎりさんが2本のネタで、まったく異なるキャラクターを演じられていたんですが、どっちもすごくしっくりくるんですよ。人相まで変わった!?というくらいひょう依していた。見ている方をちゃんとコントの世界観に連れていってくれるなと思いました。

ファイナルステージでは、私はダニエルズさんに投票しました。ストーリーがおもしろかったですね。ちゃんと定期的に笑いがあって、クオリティが高くて。私の中では、一番でした!

Yes!アキトさんもすごかったですね。猛烈な勢いでギャグが出てくるけど、しっかり緩急がある。始まってすぐに笑いがあるギャグもあれば、見ている人の反応を待ってからくるギャグもある。一発ギャグの中に、おひとりで緩急をつけているのがすごいなと思いました。

優勝は、金の国さんでしたけど、誰がブレークしてもおかしくない。15組全員がすごかったので、みなさんがこれから活躍されている姿が目に浮かびます。