葵みどり(石原さとみ)が瀬野章吾(田中圭)の承認を得て抗がん剤治験薬の投与を始めてから2年が経過した。
その頃、みどりは萬津産婦人科医院で働いていた。そこに小野塚綾(成田凌)が訪ねて来る。喫茶店に行くと、小野塚は萬津総合病院薬剤部に簑島心春(穂志もえか)が研修に来ていることからみどりに話しだす。
心春の指導担当が相原くるみ(西野七瀬)と聞いたみどりはうれしそう。だが、瀬野が不在なので自分が救急薬剤師を任されていると話す小野塚に、みどりの顔が曇る。みどりは瀬野に行った治験薬の投与に責任を感じていた。小野塚は萬津総合病院に戻って来るよう促すが、みどりは今の仕事が大事だと断る。そんな時、みどりは産婦人科から呼び出された。
みどりが病院に戻ると、妊娠35週目の向坂千歳(土村芳)が家でお腹を打って倒れたと、母の世津子(朝加真由美)に連れて来られていた。幸い母子ともに大事はなかったが、てんかんの既住を持つ千歳が立ちくらみで転倒したと聞いたみどりは、抗てんかん薬をきちんと服用しているかと尋ねる。千歳と世津子は服用していたと答えた。
そんな萬津産婦人科医院の常勤医師は、道場健太郎(前原滉)。まだ研修を終えたばかりの道場は、てんかん合併の妊婦を小さな産婦人科で診ることに自信がない。みどりは、スタッフは道場を信じていると励ます。
入院した千歳はこっそり抗てんかん薬を捨てた。それを同室の星名優(入山法子)が見てしまう。しかし、服薬を確認するみどりに、千歳は飲んでいると嘘をつく。世津子は千歳の服薬は自分がきちんと見ているとみどりに告げた。
みどりは助産師の木下佳純(伊勢志摩)たちと食事をとる。すると佳純はみどりに、なぜこの病院に来たのかと聞く。みどりは瀬野への治験薬投与に関して、治験審査のプロセスが問題になって移されたことを正直に話す。
一方、販田聡子(真矢ミキ)はみどりを調剤部に戻せることになったと刈谷たちに告げる。だが、全員がしらけたムード。実は、くるみたちは小野塚からみどりの話を聞いていたのだ。みどりが産婦人科で生き生きとしていたという言葉に、くるみたちは安堵する。
みどりは星名から千歳が薬を捨てていたことを知らされる。みどりが理由を尋ねると、千歳は薬を飲まなければ普通の妊婦になれる気がしたと答えた。誰のために出産するのかというみどりの問いに、千歳は産まれてくる子どものためだと言い、薬を飲むことを約束する。
その夜、みどりへの告げ口を詫びる星名を千歳は許し、2人は話し合える仲となった。また、千歳はてんかんの発作を起こした日から、世津子にとって自分が普通の子どもではなくなったと打ち明ける。自身の出産への不安を口にする千歳に、星名はみんな一緒だと告げた。
みどりは道場、佳純とともに千歳と世津子母娘に出産予定と出産後の説明を行う。すると世津子は過剰に千歳を心配している様子。佳純は千歳を特別扱いしないほうが良いと世津子を諫めるが聞き入れない。そんな世津子に千歳の感情が爆発する。千歳はもう世津子の手は借りないと宣言した。
萬津産婦人科に販田が訪ねて来た。みどりの不在を知った販田は道場や病院スタッフにあることを頼む。その頃、みどりは向坂家に千歳の着替えを取りに行っていた。出産について説明した日以来、世津子は千歳の見舞いに来なくなっている。
みどりが家に上がるとダンボール箱がある。世津子は千歳と離れて暮らすための引越しの準備だと言う。みどりは千歳の出産と育児には世津子が必要だと反対するが、世津子は自分の余計な心配が千歳に惨めな思いをさせていたと譲らない。帰りがけ、みどりは世津子から安産祈願のお守りを預かった。
病院に戻ったみどりは千歳の病室へ。そこで着替えと世津子に託されたお守りを渡していると千歳が破水。帝王切開が必要になるが、そのための薬がなかった。
みどりは代替薬を思い出し、近所の病院に連絡して手に入れる。さらに、みどりは世津子を呼んで来た。千歳が麻酔薬で眠る瞬間、みどりに連れられた世津子が飛び込んで来て…。
麻酔が醒めた千歳は病室で目を開く。傍には世津子がいた。みどりは千歳に赤ちゃんが無事に産まれたことを告げる。千歳は世津子に赤ちゃんを見に連れて行って欲しいと頼んだ。
千歳は世津子と一緒に赤ん坊を連れて退院する。仲が戻った母娘を見送ったみどりに佳純たちは萬津総合病院に戻れと言い出す。先日、販田が来た時に説得するよう頼まれていたのだ。まだ、ここで働きたいと言うみどり。
と、そこに瀬野が姿を現した。がん治療を終えリハビリも順調だと告げる瀬野は翌月から薬剤部に復活するとみどりに話す。そして、販田に頼まれたとみどりにも戻るように言う。だが、みどりは理想の薬剤師になれたら戻ると瀬野に考えを語った。
それからしばらくして…。萬津総合病院の薬剤部にロボットの導入が決まり販田は大喜び。くるみの心春への指導も順調に進んでいる様子。救急センターでは瀬野と小野塚が働いていた。
そんな薬剤部に工藤虹子(金澤美穂)が赤ちゃんを連れて来る。羽倉龍之介(井之脇海)との間に出来た子どもだ。そんな仲間たちのもとに、もう1人の薬剤師が戻って来る。「1人1人に時間をかけすぎる!」と、くるみが声をかけたのはみどりだった。