法医学者と刑事という異色の父娘を描く『監察医 朝顔』(第2シーズン・11月2日スタート)。第1シーズンに続き、人気イラストレーター・長場雄が、このドラマの台本のためだけにイラストを描き下ろした。さらにシンガーソングライター・折坂悠太の『朝顔』が、第1シーズンに続き主題歌に決定した。

人物の特徴を捉えたシンプルな線画が持ち味で、書籍、広告、様々なブランドとのコラボレーションなど領域を問わず活動する長場。過去に、UNIQLO、ASICS、G-SHOCK、BEAMSとのコラボレーション、その他、マガジンハウス、RIMOWA、Technics、UNIVERSAL MUSIC、MONOCLEなど国内外問わず様々なクライアントにイラストレーションを提供している。個展は開く度に大盛況を博し、新たなイラストも公開しているInstagramのフォロワー数は現在24万人を超える注目のアーティストだ。

テレビドラマに関わる仕事をするのは第1シーズンが初めてであった長場だが、金城綾香プロデューサーが「長場さんのイラストのような温かいドラマになってほしい」という思いから、長場にオファー。長場は、主人公の万木朝顔(上野樹里)と父・万木平(時任三郎)の2人特有の距離感を表現したイラストを描き下ろした。

今回もイラストを描き下ろすことになった長場は、なんと本作のために3パターンものイラストを描き下ろし、そのうちの1つで桜が舞う中、家族写真を撮る万木家の4人のイラストが、1話からの台本の表紙に印刷された。残り2パターンのイラストは、今後、物語が大きく変化するタイミングで、桜の万木家の家族写真のイラストから変わって台本の表紙になる予定だ。

長場は「はじめにお声がけいただいたときはまだ新型コロナウイルスが世を騒がせる前でした。第1シーズンに引き続き、今回も家族の距離というものを意識しましたが、このような状況を通して、人と人との距離の意味がまた変わってきているように思います。近くにいること、遠くにいること、それが精神的であったり身体的であったり、一概にどちらが良いとは言えませんが、コロナの状況が重なって、距離というものを改めて考えるきっかけになったように思います。いずれにせよ、今はこうしてみなさんが集まってドラマを放映できるようになったことがただ嬉しいです」と語った。

主題歌には、第1シーズンに続いて折坂悠太の『朝顔』が決定。折坂は鳥取県出身で、ロシアやイランに住んでいた経歴を持つ異色のシンガーソングライター。2018年にリリースされたアルバム『平成』では、平成元年生まれの折坂ならではの、極私的な感性で時代を切り取り、宇多田ヒカルや三浦大知らクリエイターから絶賛をもって迎えられ、2018年を代表する作品としてCDショップ大賞を受賞した。

『監察医 朝顔』の主題歌として書き下ろされた『朝顔』は、ピアノの伴奏から始まり、折坂のぽつりぽつりと語りかけるような歌い出しから、ストリングスの演奏が加わって、ゆるやかに感情の起伏を駆け上がっていくようなダイナミックなサビのメロディーが印象的。特に、何度も繰り返し「願う」と歌われるサビは、ドラマのエンディングにこの曲を聴いて晴れやかな気持ちになってもらいたいという折坂の願いが込められており、出演者の芝居と一体となって大いに物語を盛り上げた。

第1シーズンに引き続き主題歌を担当することになった折坂は「またこのドラマに関わる事ができて嬉(うれ)しいです。万木家の物語が、歌に込めた願いが、新しい日々の始まりに灯をともしますように」と思いを述べている。