視聴者が“今最も見たい女性”に密着し、自身が課す“7つのルール=こだわり”を手がかりに、その女性の強さ、弱さ、美しさ、人生観を映し出すドキュメントバラエティ『7RULES(セブンルール)』。
9月7日(火)の放送では、怪談師、深津さくらに密着した。
3年前、総視聴数、延べ1500万回を超える怪談の配信イベントに、一般参加すると3位に入賞しデビュー。新世代の怪談師として、頭角を現した。
「霊感がない」という彼女は、人から聞かせてもらった体験談を静かに語る。実話の怪談集も発売するなど、怪談に浸った生活を送る彼女には、「怪談と結婚した女」という異名もついた。
そんな彼女は、小中高時代に12年間の不登校を経験。今では人前で語る仕事に就いた怪談師、深津さくらの7つのルールとは?
ルール①:怪談話に派手な擬音は使わない
今年で13回目を迎えたテレビ番組『稲川淳二の怪談グランプリ』(関西テレビ)に出演した彼女。参加した8名の怪談師を観客が審査し、オンエアされるのは上位5名だけ。
「人から聞かせてもらった話を代弁している」ため、あえて派手な擬音を使うことはしないという彼女は、派手な演出で恐怖を煽る怪談師もいる中、淡々と語り続ける。収録では、見事上位5名の内に選出された。
ルール②:「怖い話」ではなく「不思議な体験」をたずねる
人から怪談を聞きだす際に彼女は、「怖い話」ではなく「不思議な体験」を尋ねる。そうすることで、ハードルが下がるといい、これまでに聞いた不思議な体験談は300にのぼる。それがそのまま、彼女のレパートリーとなっている。
スタジオでは、キャストが「不思議な体験談」を披露。YOUは、小学生の頃、夜中に喉が乾いて台所に向かったところ、風呂場から音が聞こえたために向かうと、そこには(一緒には住んでいない)祖父がお風呂にいて、会話した。
その後、「おじいちゃんが亡くなった」という電話がかかってきた、という不思議なエピソードを披露。YOUは「そのときのことを、結構鮮明に覚えているので、すごいなと思った」と振り返った。
ルール③:夫に怪談話は聞かせない
小学1年生の図工の授業で、太陽を赤いクレヨンで描いた彼女。それを先生に黒板に貼り出され、「おかしな子」と指摘されたことがきっかけとなり、小中高と不登校に…。
それでも大好きだった絵を学ぶために、京都の芸術大学へと進学。そこで出会ったナオキさんと3年前に結婚。また、怪談についても、交際中にナオキさんが「怪談会」に誘ってくれたことでハマり、その道へ進むことになったと明かした。
しかし彼女は、夫の前で怪談を話すことはない。教師をしているナオキさんは職業柄、日本語の訂正や事象について、添削をしてくるため聞いてると「気が遠くなってしまう」と笑顔で話した。
ルール④:休日は商店街で怪談蒐(しょう)集
関西在住の彼女は、休日になると大阪の下町・十三の商店街へ足を運ぶ。取材が入ったこの日はマッサージ店を訪れた。施術を受けながらも「不思議な体験」を聞き、その後も商店街の飲食店を2、3軒ハシゴし、街の人からエピソードを聞いていた。
スタジオでは、本谷有希子が「本で読んだ怖い話」を披露。マサユキさんという男性との結婚を控えた女性が、荷物を整理していると、小学生のときにつけていた日記を発見。つけていた記憶はないものの、日記の中には細かく自分の字が並んでいた。最後のページをめくると、そこには大きな字で「マサユキはやめとけ」と書かれていた、と本谷が話し終わると、「怖い」(長濱ねる)、「何なんだろうね」(YOU)と声を上げた。
ルール⑤:麻雀で気持ちをリセットする
怪談師としてデビューして3年になる彼女。しかし、まだ「怪談師」という職業の認知度は低いようで、「取材するときに怪談師と名乗ると『インチキだ』『詐欺だ』と言われ、怪しまれる」と、世間の風当たりの強さを語った。
気分が落ち込んだときには、友人たちと麻雀を楽しむ。この日の彼女は、ゲームの途中で怪談話を差し込み、メンバーの気をそらせたところで「ロン!」で上がるというテクニックを見せつけた。
ルール⑥:旅行はいわくつきの場所へ行く
この日は、夫と新潟の怪談会に車で出かけた彼女。その足で旅行をすることになったが、その際にも宿泊場所を幽霊ホテルにしたり、いわくつきの場所を選び足を運んだりする。「私はまだ出くわしたことないんですけど、いつか(幽霊に)出会える日を夢見て」とうれしそうに語った。
ルール⑦:怪談会ではお客さんにも話してもらう
彼女が怪談師を目指したきっかけは、最初に見に行った双方的に話す怪談会だったという。「つたない話でも受け入れてもらえた」という経験は、孤独だった学生時代を忘れさせた。
そのため彼女は、自身の怪談会でも、お客さんに「不思議な体験がある方にお話を伺ってみたい」と問いかける。彼女は「怪談はその人の感情に触れる、思い出話だったりするので。(周りには理解されづらいが)誰かに伝えたい気持ちを秘めている」と、人の気持ちに寄り添う。
スタジオでは、「小学校のときクラスで『タコおじさん』の目撃情報が多発していた」と話す青木崇高。すると帰り道で、友達が「タコおじさん!」と声を上げ、青木がその方向を見ると自転車に乗った口を尖らせたおじさんが…。スタジオが笑いに包まれる中、青木は「あー怖かった」と着ていたジャケットで身を包んだ。
※記事内、敬称略。
9月14日(火)放送の『セブンルール』では、“誰の役に立つかわからない無駄なもの”をユニークな発想で制作する、無駄なもの発明家・藤原麻里菜に密着。実用性のあまりない発明をくり返しYouTubeに投稿を続ける。令和で最もバズる発明家と呼ばれ、日々“無駄作り”に没頭する彼女の7つのルールとは。