10月6日(火)、「渋谷の中心でとんかつ愛を叫ぶ presented by『とんかつDJアゲ太郎』」が開催され、映画「とんかつDJアゲ太郎」に出演する北村匠海、山本舞香、伊藤健太郎、加藤諒、浅香航大、栗原類、DJ KOO、ブラザートムが登壇し、司会は井上清華アナ(フジテレビアナウンサー)が担当した。同映画は、10月30日(金)より公開される。

ここでは、同イベントの模様を【ほぼ全文書き起こし】で紹介する。

――撮影現場の様子について教えてください。

栗原:今回、アゲ太郎(=北村)と三代目のみんな(※「3代目道玄坂ブラザーズ」。とんかつ屋三代目のアゲ太郎と同じく、旅館や書店などの“三代目”となる若者たちのグループ。加藤・浅香・栗原らが演じる)との掛け合いがすごく多かったのですが、僕らがクランクインした日の撮影後に、“みんなで軽くご飯いかない?”という会を匠海くんがセッティングしてくれて。現場じゃないときは素で話して、お互いに何も気を使わないような関係性でいいんだよって示してくれたのがすごく大きかったなって思いますし、それがいい感じに劇中でも出ている部分があると思います。

北村:撮影が始まる前に、みんなでエチュードしたりとか。そこでお互いをつかみつつ、役もつかみつつ。

加藤:さらに、お芝居をやりながら、人生ゲームをやるみたいな時間を二宮監督が用意してくださって。芝居というより、もうすでに遊んじゃったよね。

浅香:素とお芝居とが、色々と混乱する時期もありました。

加藤:広大くんがちょっとカッコいいことをやって、みんなで「かっけぇ!」と言ってる時に、「あれ、これが三代目(の雰囲気)なんじゃない?」って話をして。そういうのも(キャスト同士で)共有できたりして、楽しかったです。

北村:加藤諒くんは 朝から晩まで、ずっとこのテンションのままですけど、なんかそれに救われたり。本当に、三代目のみんなはアゲ太郎を支えてくれたなと思います。

――皆さんの渋谷デビューはいつでしたか?

北村:8歳から芸能をやっていて、事務所に行くのにも渋谷を通っていたので、初めて来たのは8歳、9歳とかでしたね。ただ、遊ぶようになったのは高校生。音楽やファッションを渋谷ですごく知りました。

山本:私も13歳とか12歳からこの仕事をしていて渋谷に住んでいたので。その事務所のマンションが渋谷にあったので、高校生のときはけっこう渋谷で遊んだりしてましたね。

伊藤:僕、そんなに実家が遠くないんですよ。渋谷は割と近いところにあったので、…ちゃんと来はじめるようになったのは、高校生ぐらいですかね?

北村:(北村・山本と)違うことを言いそうで言わないね。

伊藤:(「渋谷デビューは高校生」という答えと)違うこと言おうかなあと思ったけど、思い浮かばなかったよ(笑)。

加藤:僕も10歳からこのお仕事してるので、オーディションを受けに渋谷には来ていました。テレビ局さんが、ちょっと人通りが少なくなったところにあったので、お母さんと静岡から出てきて「怖いね、怖いね」と言いながら歩いていた思い出がありますね。

浅香:僕は、22歳で都内で一人暮らしを始めたんです。それまで、自分の中では新宿のほうが東京の中心っていうイメージがあったんですけど、都内に引っ越してきてからは、自分のプライベート空間とか都内の中心が渋谷だなってちょっと思い始めたんで、22歳が渋谷デビューかなと。

栗原:僕も出身地が渋谷から近かったので、母親とよくライブやフェスを見に行っていて、8歳ぐらいから渋谷によく通ってましたね。本格的に渋谷に通い続けるようになったのは、高校2〜3年生の時からです。ある程度自由に行き来できるような予算がついたのが高校生ぐらいなのかなって。渋谷パルコまでのウィンドウショッピングもしたり、ライブハウスも自分で行くようになりましたね。

DJ KOO:僕はですね(笑)、40年前です。19歳の時に、もう渋谷でDJをやってました。その時は、ディスコやレコードショップがいっぱいあった時代ですね。今も現役で渋谷のいろんなクラブでDJをやれてるんで、もうこの映画が封切られて何よりですね。

ブラザートム:渋谷にはキャンディキャンディという店(※ディスコ)があって。

DJ KOO:それなぁ〜!!

ブラザートム:まあ楽しくて、渋谷の中で音楽というものがどんどん大きく伸びて。渋谷の「くじら屋」の手前に恋文横丁というのがありまして、その跡地が残っていた頃には自分も渋谷にいましたね、40年以上ちょっと前なんですけども。その頃の渋谷は、金は持ってないけど夢だけ持ってる奴らがいっぱいいる街で、本当にいい街で。六本木・新宿とまた違う、新しい文化を持とうとしている街だったという印象です。

DJ KOO:キャンディキャンディとか、スターウッズとか。ディスコ全盛の頃ですよね。

その後、「いい肉」の語呂に合わせた129名のリモート参加者とともに、とんかつの試食を披露。「揚げた豚、お好きですか?」という北村の掛け声に合わせて全員が「大好き!」と答え、その場でとんかつを実食。一同は「サクサク!」「おいしいです」と満足していたようだった。

北村:今までこういう完成披露の場で、DJから始まりとんかつを食べ、みたいなことってなかったので、特別なイベントになっているかなと思います。

フォトセッション終了後には、北村・山本・伊藤・ブラザートムから締めの挨拶が語られた。

ブラザートム:渋谷が押され気味になりながらも、もう一度これで大きく花開いてくれたらいいなって思う気持ちと、彼(DJ KOO)もそうなんですけど、今DJやっているクラブとかが色んな面であまりよくない状況になってます。これが“ある事件”の後の1本目に出る映画だということがあったりしながらも、皆さんに見ていただけることになるでしょうけども、出来るかぎり、エンタメが衰退しないようにしていきたいと本当に思っています。この作品が公開できることをうれしく思っています。

伊藤:こういう時期や時代にすごく必要な作品になってくれるんじゃないかなとすごく思っています。この映画の独特で楽しい世界観にたっぷり引きずり込んでもらって、ちょっとでもストレスが無くなったり、楽しい2時間を過ごせてもらえたら嬉しいなあと思いますので、ぜひ劇場に足を運んでみてもらいたいなと思っております。

山本:こんなに同世代が集まる作品もなかなかないですし、とんかつとDJというあまりないコラボレーションなので、それも是非劇場で観て頂きたいと思います。北村君の面白くて可愛い、ぽっちゃりした姿もしっかり劇場で観ていただけたらと思います。

北村:トムさんが仰っていた通り、僕も音楽と芝居をやっている者として、今のエンターテイメントというものがどんな状況なのか、そこに僕もいろいろ考えながら過ごす日々ではありました。その状況の中で「とんかつDJアゲ太郎」という、音楽・笑い・人間の成長が描かれている映画を世に出せるということ、そしてこのメンバーで胸を張って「この映画面白いぞ」って言えることをとても幸せに思います。是非とも映画館に足を運んでもらって、ご自身の肌で、音楽や笑いや涙を共有できたら、僕らもとてもうれしいと思います。本日はありがとうございました!

映画の詳細は、公式サイトまで。