女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『NONSTOP!』の金曜恒例コーナー「NONSTOP!サミット」。
10月9日(金)の放送では、「女性の生き方、働き方、どう考える?」「オンライン交流のモヤモヤ」というテーマについて、MCの設楽統と三上真奈アナ、千秋、カンニング竹山、熊田曜子、横澤夏子、婦人公論前編集長の三木哲男が議論した。
「女性の生き方、働き方、どう考える?」というテーマで登場したのは、韓国のベストセラーを映画化した「82年生まれ、キム・ジヨン」だ。子育てと家事に追われ、復職を目指すも数々の壁にぶち当たる女性の姿を描いた作品を、スタジオの女性陣は「自分のことのよう!」と絶賛した。
横澤が特に注目したのが、主人公の夫の「“君のために”育休を取る」というセリフだ。横澤は「育休は妻ではなく子供のために取るものなのに、妻が育児を担当することが前提になっている。かと言って、夫に育児のすべてを任せられるかと言われると、難しい」とモヤモヤした気持ちを語った。
劇中では、育休を取得すると夫の職場での地位が危うくなる可能性があることなども描かれており、実際、日本の男性の育休取得率は7.48%しかないというデータも紹介された。
千秋は、「今は母親が社会で働きやすい環境を整えるための過渡期」と夫の立場にも理解を示しつつ、「しわ寄せが来るのは、結局ママ」と指摘。竹山は「会社と社会全体の考え方の根本が変わらなければ、何も変わらない」と訴えた。
番組公式SNSには「映画のあらすじ見ただけで涙出てきた」「ダンナと姑に観てほしい!」などの声が続々到着。また「妻の人生を変えてしまったと痛感した」という男性からと思われる投稿も、大きな反響を呼んだ。
「出産前はバリバリ働いていたが、出産後は後輩のサポート業務担当に。仕事の能力が落ちたわけではないのに、モヤモヤする」という30代女性のエピソードでは、視聴者の意見を募る「せきらら投票」で「モヤモヤする気持ちを理解できるか?」と問いかけた。
熊田は「産後、仕事に復帰した時に、仕事も家事も育児も中途半端に感じて、自分を責めてしまった」と経験を語り、投票の結果も「理解できる=71%」「理解できない=29%」となった。
産後の女性が、育児より仕事を優先する「バリキャリ」と仕事より育児を優先する「ゆるキャリ」の二者択一になりがちな中、子育ても仕事も意欲的に取り組む「フルキャリ」という生き方が提唱されているそうだが、横澤は「仕事を自分で選べる役職の女性でなければ難しいのでは?」と問題提起。
SNSにも「会社からバリキャリを求められて、辞めるしかなかった」「無言の戦力外通告。多くの人が経験してるかも」「子供も好きだけど仕事も好き、と言わせてくれない世の中」といった、働くママからの悲鳴が届いた。
また、「家事や子供のお迎えの担当」や「次の出産の希望」など、上司が育児中の部下を理解するためのチェックリストを作っている企業の取り組みが紹介されると、三木は「男性では踏み込みづらい内容を会社がリスト化することで、お互い働きやすくなる」と称賛した。
オンライン会議に上座は必要?投票では「不要」という意見が76%!
「オンライン交流のモヤモヤ」というテーマで議論になったのは、「オンライン会議で上司を上座に移動させる必要があるか?」という問題だ。オンライン会議サービスを提供しているZoomが、会議の参加者の位置を変えられる「カスタムギャラリービュー」を導入した際に、「上司を上座に移動できる」とSNSなどで話題になったのだという。
「せきらら投票」で「オンライン会議の上座は必要か?」と問うと、「不要」が76%と圧倒的な結果に。竹山は「こういう考え方から見直さなければ、(先ほど話題になった)働く母親の環境も変わらない」と主張し、SNSには「そもそも画面のどこが上座なの?」という疑問の声が。
一方、三木は「リアルの会議室では、上司部下を問わず座る位置がなんとなく決まっているものだから、(会議のたびに表示位置が変わるオンライン会議では)落ち着かない人もいる」と会社員の心境を代弁し、「オンライン会議が定着すれば、使う側の意識が変わっていくのでは」と持論を語った。