『准教授・高槻彰良の推察』第3話ロケレポート!
8月21日(土)23時40分より、伊野尾慧主演、オトナの土ドラ『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察』 Season1 第3話が放送される。
本作は、完全記憶力を持つ民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾慧)と、人の嘘がわかる大学生・深町尚哉(神宮寺勇太)の凸凹バディによる謎解きミステリー。
第2話「わら人形の怪」では、女性同士の嫉妬が怪異(かいい)を引き起こしたのだが、そのドロドロ感は、“昼ドラの東海テレビ”を想起させたのか、「生々しい関係性の女子たちが一番怖い」「今期一番好き!」と、ドラマファンから声があがっている。
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第3話では、高槻が運営するサイト「隣のハナシ」に1本の動画が届き、鬼伝説が残る村に高槻たちは調査に向かうことに。そこで、額に穴が開いた髑髏(どくろ)が出るわ、毛皮を羽織り猟銃を手にした異様な姿の老人(久保酎吉)が怒鳴り込みに来るわ、無表情で赤子を抱いた女(奥村佳恵)が現れるわと、急に横溝正史的世界観を入れ込んでくる展開に。
老人役の久保は、同じオトナの土ドラ枠『その女、ジルバ』のブラジルパートで、池脇千鶴演じるジルバ夫妻の財産をだまし取った義兄・賀太郎を演じていた。
また、赤子を抱いた女を演じる奥村は、9年前の昼ドラ『赤い糸の女』で主役の三倉茉奈につきまとう謎の女・芹亜役を演じていた。
そんな東海テレビと縁の深い俳優がゲスト出演する第3話では、洞窟が重要な場として登場する。そこで今回は、そのロケ風景や、伊野尾・神宮寺・吉沢の撮影秘話をレポートする。
スーツではない、アウトドアな装いの高槻先生
6月初旬、その日は晴れで気温は24℃と半袖の服で十分快適なロケ日和だったが、洞窟の中に入ると一気にひんやりとした空気を感じた。数日前の雨のせいで頭上のそこかしこの岩から水滴が落ち、足元がぬかるんでいる。
この洞窟は不思議な形状をしていて今回、撮影のメインとなる場所は、上部が円形状に空いているため、内部でスモークを焚くと、上空から差し込む光が幾筋も見えて、幻想的な映像美が作り出される。そこに伊野尾演じる高槻が、本番用の衣装で現れたのだが…高槻先生の衣装がいつもの紺色英国風スーツじゃない!
スタイリストに話を聞くと「アウトドアのシーンなので、今回はちょっと変わったものをと思い、スポーツ用ニッカポッカを選びました。ニッカポッカというと建築現場をイメージされる方も多いと思いますが、元はニッカーボッカーズと言って、ゴルフや登山の正装だったこともある伝統的スタイル。高槻は、いつもスタイリッシュ系のオーダースーツを着ていますが、今回は英国クラシカルの雰囲気は残しながらも、少し可愛い系に振ったスーツです」と教えてくれた。
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この日、撮影したシーンは、高槻が調査のため3メートル超の脚立に登っていると“あること”が起きて落下。下にいた尚哉が慌てて高槻を受け止めようとする、という場面だ。
岩でゴツゴツする地面にマットを敷き、安全を管理するスタッフも入れて、入念な確認作業を進めていく。脚立に登った伊野尾に、スタッフが「大丈夫ですか?」と声をかけると「気持ちいい!」と余裕の一言が返ってくる。
そして、監督に「落ちるとき、顔は少しカメラ側に向けた方がいいですか?」と尋ね、まずは、その方向でやってみることに。マットがあるとはいえ実際に落下し、それを受け止める伊野尾と神宮寺にケガがあってはいけない。スタッフに緊張感が走る中、カメラが回り、いよいよ本番。
神宮寺を信頼し脱力した状態でフワリと落ちてくる伊野尾、そしてその伊野尾を受け止め一緒にマットに倒れこむ神宮寺。一連の演技が終わり、カットがかかると監督が神宮寺に「今、カメラ目線したでしょ?」とニヤリ。
一発勝負のシーンだからこそ、神宮寺はきちんとカメラの位置を確認して演技していた。そんな神宮寺にだからこそ、安心して身をゆだねた伊野尾。二人の信頼関係が垣間見えた瞬間だった。
大自然のロケで、伊野尾がハマったのは、虫“撮”り!?
ロケは、3日間に渡って行われたが、鳥のさえずりや木々のざわめきが心地よい大自然でのロケ中、伊野尾も神宮寺もとてもリラックスしているようだった。
そんな中、これまでの伊野尾のイメージとは違う新たな一面が浮き彫りに。マネジャーに、前日2日間の様子を聞くと、伊野尾はどうやら虫にハマっていたようで、昨日はダンゴ虫、今日はクモと撮影の合い間に見つけた虫を自分のスマホで撮ってはジャニーズ事務所が運営する有料サイト「Johnny’s web」に「昆虫web」と題して投稿していたとか。ほぼ連日連夜の撮影で、初座長として全集中する伊野尾にとって、虫“撮”りが息抜きの時間となったようだ。
神宮寺は力持ち!?“高槻を背負って歩く尚哉”は必見
神宮寺の新たな一面が見えたのは、尚哉が意識のない高槻を背負って、洞窟の出口へ向かう場面。ぬかるんで足元が悪い中、自分と同じぐらいの体格の男性を背負って歩くのはかなり大変なはずなのだが、神宮寺はリハーサルで伊野尾をひょいと背負うと、ずんずん歩いて見せた。
スリムな体格に似合わぬ意外な一面を見せた神宮寺。しかも、歩く速度は監督から「もうちょっとスピードを落とせる?」と言われるほど。2人の画面での見え方を確認するため、本番までに数回繰り返され、そのたびに伊野尾は「乗りま~す」と声をかけ、神宮寺の背中に飛び乗る。
何度も背負うことになる神宮寺を気遣うように「俺、酔っ払っても、おんぶされたことないなぁ」などと軽口で笑わせる。そんな2人の微笑ましい光景の後は、いよいよ“衝撃の展開”の撮影シーンだ。
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その前に昼食休憩をはさみ、佐々倉役の吉沢悠と老人役の久保酎吉も合流し、撮影が再開されたのは15時前。日没までの時間も迫る中、ピリピリするスタッフが出てきてもおかしくないが、大自然の癒しのおかげか、もともとこのチームが持つ良い雰囲気のせいか、現場には笑いが絶えない。最後は、洞窟から出て来た尚哉が、高槻を地面に下ろしていると、そこに佐々倉と老人が現れる、という場面だ。
今回の洞窟に入るには、傾斜度がキツく、苔や落ち葉で滑りやすい山道を下りないといけない。しかもその山道は、数日前の雨の影響でぬかるんでおり、撮影には適さない悪環境だった。
カメラや照明などの機材を運ぶスタッフの苦労は大きく、滑らないように慎重に下りても足を取られて滑って転ぶスタッフが続出。そこを、吉沢は“駆け下り”なければならないのだ。
心配するスタッフ。だがそんな心配は杞憂だった。我々の視線のその先で、吉沢はリハーサルから本番まで1回も転ばずにそのシーンを乗りきったのだ。
撮影後に「普段から体幹を鍛えていらっしゃるのですか?」と聞くと、吉沢は「ちょっと意識しましたね、ここで転んだらかっこ悪いなぁって(笑)。個人的に殺陣(たて)の稽古を続けてきたので、体幹は鍛えている方だと思いますが、今回刑事役ということで、稽古の成果を発揮できるシーンがあって良かったです!」と、役では見せることのない、とびきりのスマイルで答えてくれた。
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<第3話あらすじ>
高槻(伊野尾慧)が運営するサイトに投稿された1本の動画。そこには、洞窟の中で鬼に襲われる男の姿が…。殺到する問い合わせに困り果てた役場の依頼で調査を開始する高槻と尚哉(神宮寺勇太)、瑠衣子(岡田結実)たち。
鬼伝説が残る山村の洞窟で、彼らが目にしたのは穴が開いた髑髏(どくろ)だった。そこに毛皮を羽織り猟銃を手にした異様な姿の老人(久保酎吉)が現れる。
「鬼神様に何する気だ!」鬼気迫る表情で高槻たちに迫る老人。そのうしろには、無表情に赤子を抱いた女(奥村佳恵)の姿が。女にいざなわれ高槻たちは、鬼を守る家に足を踏み入れる。