2019年3月に林翔太、松岡充らのキャストにより日本初演されたミュージカル「ソーホー・シンダーズ」が今秋、再演されることが決定した。

「ソーホー・シンダーズ」は、主人公の青年・ロビーと、彼の恋人でロンドン市長選の候補者であるジェイムズの、チャーミングで真摯なカップルの真実の愛と、2人を取り巻く人々の多様でバイタリティ溢れる生き様を描いた、現代版“シンデレラボーイ・ストーリー”。

主人公・ロビーは、前回に続き林が務める。そして、恋人のジェイムズ役も松岡が続投。共演に東山光明、綿引さやか、西川大貴、豊原江理佳、菜々香、青野紗穂、さらに水夏希、松村雄基といった、実力派キャストが揃う。

<林翔太 コメント>

再演が決まったときは、とにかくうれしくて、前回の台本を読み返したり曲を聴いたりと、気分はもう「ソーホー・シンダーズ」でした。みなさんも好きな作品だと思うので、待望の再演という感じでとてもうれしいです。

前回の上演のときはミュージカル経験も少なく、共演者のみなさんやスタッフのみなさんに助けられながら、なんとかやり切ったという感じなので、今回は成長した姿も見せられたらと思います。

演出の元吉さんとは3度目のお仕事なのですが、役者1人ひとりと心から向き合ってくださる方で、とても安心感があり信頼しています。今回もすごく楽しみです。

またロビーを演じることができるんだ!とすでにワクワクしています。 前回観た方も、今回初めて観られる方も「ソーホー・シンダーズ」の世界を楽しんでいただけたらと思います!ぜひ劇場にお越しください!

<松岡充 コメント>

2019年初演の千秋楽、「絶対また再演で会おうね!」と、キャスト・スタッフのみんなと約束していましたが、2020年春、あの頃誰も想像もしていなかったコロナの脅威に直面し、この作品だけでなく全てのエンターテイメントにおいて、有人観客での上演は難しいのではないかと思っていたところでの再演が決定し、いち表現者として、とてもとても未来が明るく開けるように感じたのを記憶しています。

この作品のタイトルとなっている「SOHO CINDERS」は、和訳すると「英国ロンドンのシンデレラストーリー」つまり、男性版シンデレラ物語ということになります。

今はまだ「マイノリティ」と表現されてしまいますが、僕はこのワードのイメージがあまり好きではなく、さらにはこのワードへの印象として少なからず含まれるであろう「ネガティブ」な感情も好きではありません。

というのは、そもそも人は生まれ持って個であり、1人ひとり違ってのことなのに、たった1つのチープな価値観でまとめ、マイノリティ(少数派)と呼ぶことに抵抗を感じています。自分以外の誰かと、時間や物質や経験を共有することによって、それまで知らなかった新たな発見からの喜びや悲しみなどの感情を得て、人生は彩りを増していくものと理解しています。

その観点からすると、この作品の登場人物の人生が、ただ特異なものということではなく、現代を生きる人々、それぞれにフィットするであろう場面やメッセージがある作品だと思っています。

それを演技や演出でもっと身近に感じてもらえるように表現できないかと想いを込めて、この再演でまた新たな「SOHO CINDERS」を創りたいと思っています。

ポジティブなこと以外はすべてネガティブか?

僕には、それらがすべて後ろ向きではないと思えます。

一瞬、後ろ向きな発言や行動に思えることも、次に進むための大きなステップへの前段階として、一歩後退していることだってあるはず。

キラキラと光り輝くものを創り上げるには、その裏にあるくすみや傷に対峙することがあるからこその明るい未来だと思っているので、それを今回の再演を観る方々にも感じてほしいと意気込んでいます。

今作を観劇された方の「明日からまた一生懸命生きるぞ」と思えるパワーにつなげるために、僕たちが演じる役柄のマイノリティ(違和感のある表現であるが)な部分=痛みや傷があるけど、それは幸せへのアプローチなんだということを表現できればと。 コロナ禍での上演、<未来への希望>を身体いっぱい、心いっぱいに感じてもらえる作品にしたいと思っています。

最新情報は、ミュージカル「ソーホー・シダーズ」公式サイトまで。