<亀岡孝洋&関智一 インタビュー>

左から)亀岡孝洋、関智一

――原作や台本を初めて読んだときの印象は?

亀岡:転生ものの作品は、アニメや漫画でも結構ありますが、一般的には異世界が舞台であったり、登場するキャラクターもファンタジー系であったりする場合が多いです。ですが“ねこおじ”の場合は、転生元も普通のおじさんで、転生先もねこという、割と身近な存在っていうのもあって、読みやすいなという印象でした。僕は、原作のやじま先生が描かれる絵が好きです。とてもキャッチーで、絵からも作品に入りやすいですよね。

関:おじさんが転生したねこ(プンちゃん)を、同じくおじさんである社長がかわいがっています。そのギャップがまず印象的な作品です。僕らって、自分としてずっと生きてきている結果、おじさんになってるじゃないですか(笑)。だから、今も昔と変わらない感覚でやってしまっていることってあると思うんですよ。

子どものころと同じような気持ちでゲームを一生懸命やっていたりとか、みっともないこともやってみたりとか。例えば僕、LOVOT(らぼっと)っていうロボットを買って、家に置いているんですよね。LOVOTに対しては、(社長のプンちゃんに対する態度と)同じ感じになっています。

やっぱりかわいくて、そういう話し方になっちゃいますね。「何、どうしたの?」みたいな。それを傍(はた)から見たらね、なんか少し気持ち悪かったり、また逆に面白いだろうなと思ったりするので、“ねこおじ”はそこをうまく切り取って描かれているなと感じると同時に、ちょっと恥ずかしい気持ちもあります。

なんか自分をのぞき見られているようなとこも、ちょっとあるじゃないですか。

――社長がプンちゃんの前では豹(ひょう)変するようなところに共感を覚えますか?

関:たぶん、僕らみたいな人が「自分もそういうとこあるな」っていう気持ちで見ることもあるのかなと感じています。

――それぞれが演じるキャラクターの魅力や注目ポイントを教えてください。

亀岡:やっぱり、やじま先生が描くおじさんが注目ポイントかなと思っています。表情が豊か、かつ細かく描かれているので、まずそこが魅力のひとつだなと感じています。 

自分の演じているおじさんの魅力としては、なんというかやっぱり、かわいらしさ。もちろん、プンちゃんとの相乗効果もありますが。

アニメを見ている方や、漫画を読んでいらっしゃる方も、おそらくそういった魅力も少なからず感じてくださっているんじゃないかなと思うんですよね。 

“おじさん”って、一般的な作品でいったら割とサブ的な存在であることが多かったりすると思うんですけど、今作ではメインでいても、みんなにかわいがられる存在なのかなって。そういうとこが魅力だと思っています。

亀岡孝洋

関:社長は、やっぱりギャップが魅力ですよね。プンちゃんと暮らすようになってから、生活に潤いが出てきましたけど、その前はどこか寂しかったんだろうなっていう感じがするので。

あんなに愛を注げる人なのに、プンちゃんに出会う前に何か夢中になっていたものとかないのかな、ということも気になります。もしかすると社長自身も、自分のそういった一面に気づいてなかったのかな?これまで仕事で猛烈に頑張ってきた分、ふと出会ったねこに…このかわいい存在にガーッと気持ちがいっちゃったんだと思うんですよね。きっと。だから、そういう振り幅がいいんじゃないかと思います。

関智一

――初回アフレコの印象や、演じるうえで感じたことは?

関:かなりこだわって収録をしているなという印象がありました。作品の面白さをどこに持ってくか、といった部分で。

監督さんたちも楽しんで作っているというか、「もっと、こうした方がいいんじゃないか」とか「こうしたら、どうだろう」みたいな調整が結構細かくあったなと。すごく力が入っているのは感じました。

亀岡:僕はオーディションでこの役が決まったのですが、オーディション用のデモテープを取った際は、結構おじさん色を強めに演じており、それで選んでいただけました。

ただ、初回のアフレコでテスト収録を行った際、「やっぱり、ちょっとおじさんの度合いが強い」とディレクションをいただきました。確かに、一緒に収録している花澤さんや関さんの声を聞いていたら、ちょっとオーバーかも、と感じて調整していきました。

「現場へ入って、みんなで作っていくものなんだな」というのが、当たり前のことなんですけど改めて感じましたね。

関:おじさん役で“おじさんすぎる”って(笑)。

――お二人は本作で初共演。お互いの印象は?

亀岡:分け隔てなく、現場の雰囲気を作ってくださるところが非常に印象的でした。関さんがスタジオに入られたとき、僕はちょっと緊張していたんですけど、自然と話題を広げて輪に入れてくださるのが素敵だなと思って。自分もこういう大人に、こういう先輩になろうと思いましたね。

関:「おじさん役は、どういう人がやるんだろう」というのは、僕もすごく思っていて。いろんな人を想像してみたんですけど、やっぱり“誰かっぽい”、“何かっぽい”っていうことであまりピンとこなくて、どなたになるんだろうと思っていました。

おじさん役が亀岡さんになると聞いて、まずお写真を見たときに「見た目の雰囲気を意識したところもあるのかな」と思って。

それから現場でお芝居されているところを見て、本当にもう表現の雰囲気もぴったりで。「あ、これだわ」と思って。よくこんなにぴったりな人を見つけてキャスティングされたなと思って感動してたんですよ。たぶん、現場のみんなが同じ気持ちだったと思います。

亀岡:いや、ありがたいですね。これまでの宣材写真では眼鏡をはずしていますが、普段は眼鏡をかけています。実は、おじさん役が決まった機会に、宣材写真を撮りなおしました(笑)。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

亀岡:このインタビューでもいろいろお話させてもらいましたけど、TVアニメ『ねこに転生したおじさん』は題材も身近で、すごく見やすい作品だと思います。

日常に寄り添ったお話で、みなさんに共感してもらえると思います。大きく物語が動くっていうわけじゃないんですけど、登場人物もいっぱい出てきてより楽しんでいただけるような展開になっています。

『ぽかぽか』内で毎週月曜に放送されているので、ぜひとも長く愛していただければと思います。

関:一見すると、かわいらしいキャラクターで、女性に楽しんでいただきやすいように思うんですけど。“おじさん”たちも、ご飯を食べながら『ぽかぽか』を見て、そして、このアニメも見てもらえれば。すごくおじさん愛もいっぱい感じられますし、自分を重ねて、なんかこうあったかい気持ちになったり、ちょっと恥ずかしい気持ちになったり、いろいろ揺さぶられるところがあると思います。

老若男女問わず楽しめる作品だと思いますので、ぜひ劇場版まで、ザ・ムービーまでやってもらいたいなと(笑)。そのぐらいのムーブメント、期待しています。

左から)亀岡孝洋、関智一