彼を上等な男に育てよう。外見も中身も、最高の王子様に――。
乙女ゲームを手がけるベンチャー企業「ペガサス・インク」の社長を務める泉美(比嘉愛未)は、自身の理想通りに作った推しキャラ「ラブ・マイ・ペガサス」の主人公・ケント様にそっくりな航(渡邊圭祐)に出会う。
だが航は、ケント様に似ているのは外見だけで、がさつで無神経、おまけに無気力な男だった。
そんな航に、乙女ゲームに出会う以前の、夢もやりたいこともなく退屈な日々を送っていたかつての自分を重ねた泉美は、彼を「ペガサス・インク」で雇うことにする。
今はまだ何者でもない航がケント様になれるかどうかを、副社長の光井(ディーン・フジオカ)と賭けた泉美は「絶対、ちゃんと育ててみせる」と宣言し…。
泉美から航を紹介された芽衣(徳永えり)、有栖川(瀬戸利樹)、マリ(佐野ひなこ)ら「ペガサス・インク」のスタッフは、ケント様にそっくりなその姿に驚きを隠せない。航は、とりあえずプランナーの有栖川の下につき、雑用から始めて仕事を覚えることになった。
ところが航は、社会人の常識どころか、漢字や敬語すらろくに知らないような有様。困り果てた有栖川たちは、このままだと大きな問題を起こしかねないから泉美にもきちんと面倒を見てほしい、と訴えた。
そんなある夜、仕事を終えて帰路についた泉美は、公園で野宿しようとする航を目撃し…。