『ナイト・ドクター』第3話完全版

朝倉美月(波瑠)が患者の斎藤篤男(赤ペン瀧川)に襲われた。桜庭瞬(北村匠海)は斎藤を突き飛ばすが、刃物で傷つけられる。幸い桜庭は軽症で、斎藤は成瀬暁人(田中圭)、深澤新(岸優太)に取り押さえられた。

事件は「あさひ海浜病院」などを束ねる「柏桜会」会長で、桜庭の母・麗子(真矢ミキ)も知るところとなった。

救命救急センターに現れた麗子は、息子の身を案じて桜庭にイギリス留学を言い渡す。救急医の初歩的な処置も満足にできないのでは、そのほうが良いと合意する本郷に、桜庭はショックを隠せない。それでも本郷に勤務の継続を頼むが、「足手まといになるような者は必要ない」と再び突き放されてしまう。

さらに、生まれつき心臓が悪く、移植を受けた過去のある桜庭は、主治医・宮本守(東根作寿英)の診察で、1週間ほど休みが取れないかと問われる。今休んだら救命から追い出されると桜庭は意気消沈。そんな桜庭に、美月は暴漢から救ってくれたことを感謝して救急医療の参考書を渡し、応援していると励ます。

そんな時、急患が運び込まれるが、美月たちの処置もむなしく亡くなってしまった。無保険なので早期治療を受けられなかったのだろうと推測する成瀬。本郷も医療だけでは救えない命もあると言う。

桜庭は患者の生まれながらの恵まれない境遇を思った。桜庭自身は心臓に疾患を持つため、自由な人生が生きられないのだ。そして、桜庭は美月たちになぜ自分が救急医を目指すことにしたのかを話す。

それは、母の同僚で幼い頃から面倒を見てくれた本郷への憧れからだった。

次の日、救命センターに出勤した桜庭は、次週の勤務シフト表から自分の名前が消えていることに気づく。麗子の指示だと言う本郷は、桜庭に転科届けを渡した。 桜庭は自分の運命に諦めを感じる。そこに新たなホットラインが…。

運び込まれたのは下田宏(戸田昌宏)。息子の真吾(渡邉蒼)が付き添っている。

くも膜下出血で早急に手術が必要だが、下田は無保険だからと手術を拒む。美月と深澤が真吾にわけを尋ねると、下田は妻を亡くしてから認知症の祖母を介護するため会社を辞めて無保険になったらしい。

父が手術を拒否するのなら仕方ないと、真吾は諦めている様子。すると、桜庭が帰ろうとする真吾を呼び止めた。

桜庭は下田を説得できるのは真吾しかいないと訴える。だが、真吾は父を生かすのはエゴではないかと答えた。そこに本郷が現れ、エゴでもかまわないし、下田が亡くなって困るのは残された真吾ではないかと言う。さらに、自分がどうしたいかで決めろと諭す本郷の言葉で、真吾は父に生きていてほしいと頼んだ。

手術の同意書を得た本郷は、成瀬とともに下田の手術を開始。美月と幸保は他の急患の処置にあたる。

桜庭と深澤がICUで患者のケアをしていると、入院中の患者が気道閉塞を起こした。桜庭は本郷に連絡するが、処置を任されてしまう。

今まで見てきた本郷たちの手技を思い出し、気道確保を始めようとする桜庭だが踏み込むことが出来ない。そこに、急患の処置を終えた美月が来た。美月は切開をためらう桜庭を促して、自らは補助に入る。ようやく覚悟を決めた桜庭の処置で患者は一命を取り留めた。

命を救う感覚を知り、本郷にも褒められた桜庭は、麗子を訪ねて救命医を続けさせてほしいと頼む。息子の懸命の願いに、麗子は条件付きで認めた。

一方、成瀬は美月の母が心臓のドナー提供をしてることを知る。患者からの感謝のメッセージを偶然見てしまったからだ。成瀬はメッセージに綴られた文字が、桜庭の字に似ていることに気づき…。

桜庭は数日間の心臓の治療を経て、ナイト・ドクターに復帰。成瀬は桜庭にドナー提供者を聞くが、答えは得られなかった。

その頃、幸保は恋人の青山北斗(竹財輝之助)との連絡が途絶えていた。そこに、女性患者が運び込まれる。救急隊員が「付き添って来たのは、患者の恋人」と美月たちに伝えた相手は、北斗だった。

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