毎回さまざまなジャンルで活躍するゲストが集い、多彩な話題や事象を取り上げていくフジテレビのトーク番組『ボクらの時代』。

7月4日(日)は、兄弟でお笑いコンビを組んでいる千原兄弟、中川家、ミキの3組が「兄」と「弟」に分かれて鼎談する「兄弟芸人スペシャル」の前編として、「弟」の千原ジュニア、亜生、礼二が登場した。

絶対に「お兄ちゃん」としか呼べない理由

「弟」のみで話すのは初めてと言う3人だが、亜生が兄・昴生を「お兄ちゃん」と呼ぶことについて、ジュニアが「我々からしたら、『お兄ちゃん』って(呼ぶのは)もう、ボケやん?」と礼二に意見を求める。

礼二:僕、1回舞台で間違えて言うたことありますもん。

ジュニア:おお!

礼二:とっさに、“兄弟”が出てもうて「あ、ごめん。お兄ちゃん」言うたら、あいつが「お兄ちゃん言うな!」言うて…。

亜生:それが、違うんですよ。僕らは、お兄ちゃんに「お前」って言ったら「なんやねん、お前!」ってなるんで、絶対に「お兄ちゃん」としか呼べないですし。

ジュニア:でも本来は、それが当たり前やのにな。なんで俺らがそうなったのか。

礼二:そうそう。

亜生:どのタイミングで「お前」って言ったんですか?

礼二:いや、もう最初からやで。

亜生:え!めっちゃ怒られませんでした?

礼二:なんにも。

ジュニア:いや、怒られはせえへんな。

亜生:お母さんとかに、「何言うてんの!」とか言われませんでした?

ジュニア:そこに、なんでお母さんが介入してくんねん(笑)?

礼二:あはははは。

亜生:いや、だって!教えが教えですね、母親の。

ジュニア:へえ。

亜生:根底は「お兄ちゃんのことが絶対」なので。

母親の教えであることがわかると、「なるほど」(ジュニア)、「子どものときからや」(礼二)と納得した様子。「お兄ちゃんがめちゃくちゃ強い」(亜生)関係性であることが明らかになった。

ミキの兄弟関係は若手女優と女社長!?

そんな亜生は、恋愛にも兄の干渉があると明かした。

礼二:じゃあ、付き合ったりして、彼女がおったら、お兄ちゃんに顔見せとかせなあかんのちゃうの?

亜生:そうです、そうです。僕んちは、顔見せがあるんで、お兄ちゃんに。

ジュニア:えー?

亜生:最初に、まず「この子かわいいな、付き合いたい。でも、お兄ちゃんと合うかな」っていうんが入ってくる。

礼二:うわ!もう絶対ないよな。

亜生:で、「いけそうやな」と思ったら、お兄ちゃんに会わすんですよね。そしたら、お兄ちゃんがいろいろ審査するというか。お兄ちゃんが結構ひどいこととか言うんですよ。彼女が着てる服とか、「なんや、その服、お前」みたいな。「だっさいな」とか言うんですよ。それに笑ってくれたりとかする子はOKなんですけど、それに泣いたりしたら、彼女が帰ったあと、「亜生、おまえ、あの女やめとけ、合ってない、おまえに」。

礼二:うはははは。

ジュニア:で、兄ちゃんの許可が要るわけや。

亜生:はい。だから僕も、お兄ちゃんに「やめとけ」って言われたら、嫌いになってくるんです、どんどん、女の子のこと。

礼二:はぁ~。

ジュニア:若手女優と女社長やん!

礼二:(笑)。ほんまそうですよ。

ジュニア:へえ、不思議や。

礼二:それ、言わへんの?「俺が好きやねんから、ええやないか!」とか。

亜生:いや、僕が好きでも、やっぱりお兄ちゃんが嫌いやったら意味ないっすもん。

ジュニアと礼二は、兄からそんなことを言われたら「それこそ大ゲンカになるよ」と口をそろえるが、亜生は「やっぱり、心配が勝つんやと思いますね」と兄の思いを理解しているよう。

そんなミキの兄弟関係を知り、ジュニアは「一時、(昴生と亜生で)人気の格差があるみたいなのあったやん。ああいうときはどういう感じ?」と、さらに追及。

亜生:いやでも、「なんか申し訳ない」っていう気持ちがあって。

ジュニア:「俺が人気あり過ぎて、申し訳ない」って?

亜生:はい。だから、めっちゃあったんですよ。「写真撮ってください」で、お兄ちゃん横にいて「あ、ちょっとお兄ちゃん、どいてください」みたいな言われて、僕がお客さんに怒るみたいな。「俺だけでやってるんちゃうし!ミキでやってんねん、ミキ見に来たんやったら、お兄ちゃん入れて撮れや!」みたいな。

礼二:そのとき、どんな顔してんの、昴生。

亜生:お兄ちゃん、ずっと下向いてます。

礼二:(笑)。

亜生:だから今、お兄ちゃんがいろんなテレビに出たときに、うれしいです、見てて。

礼二は「すごい感覚やな」と、感心しきりだった。

せいじが突然出てきてビックリ「免許の…」

一方、ジュニアは、兄・せいじの仕事はまったく把握していないという。

ジュニア:だからほんまに、たまに映画とかで突然出てきたりするのにビックリするときあるもん。

礼二:ありますよね。

亜生:うはははは!

礼二:せいじさんって、ようありますよね、それ。

ジュニア:(運転)免許のさ、違反者講習でVTR見てたら、せいじが「危ない!」とかって、飲酒運転で小っちゃい女の子はねる役やってて(笑)。

礼二:わはははは!

ジュニア:(周りは)俺がいるの知ってるから、みんなもうグーッて(下向いて笑いをこらえていた)。

このエピソードに、3人は大笑い。ジュニアは、せいじの近況は、月に一回開催している兄弟でのトークライブ「チハラトーク」で知ると明かした。

亜生:中川家さんも千原兄弟さんも、前、言ってはったじゃないですか。そういうのがあるから「普段しゃべらんほうがええ」って。

礼二:あ、そうそう。

ジュニア:極端にせいじがファーストリアクション取ってくれへんから。

亜生:え、そうなんですか?

ジュニアは、せいじが「ガチ(で初耳)じゃないと」リアクションしてくれないと告白。

以前、楽屋でほかの芸人の前で話し、手応えを感じた笑い話を、舞台に出て「いや、この間ね…」と話し始めたところ、「いや、さっき聞いた!」と言われたというエピソードを明かし、またもや大笑いとなった。

兄・剛のパニック障害に「横についとかなあかん」

また、兄弟コンビであることのメリットという話題では、ジュニアが中川家剛のピンチだった時期に触れた。

ジュニア:あれがあったやん、病気が。剛が。

礼二:パニック障害、ありました、ありました。

ジュニア:あれ、普通の相方やったら、そこまで支えられへんかったかもっていうのは、兄弟コンビとしてのメリットじゃない?

礼二:ああ、それはあるかもしれません。やっぱり、密室があかんし。電車もずっと乗られへんから、各駅で降りてとかありましたね、京都のラジオ行くときとか。で、それを「なんやねん!」とも全然思いませんでしたし、「とりあえず、横に俺ついとかなあかんねんな」くらいで、ほんまに。

ジュニア:それ、他人やったら、そこまでできへんかもね。

礼二:はい。他人やったらもう別れてるでしょうね。もう放っとくか、自分1人で仕事するとか、そういうことになりますよね、たぶん。

一方のジュニアも、せいじには「めちゃくちゃ迷惑をかけてる」と振り返った。

ジュニア:急性肝炎で死にかけてとか。で、またバイク事故もあるし。

礼二:バイク、大事故ね。そのときどんな感じやったんですか?見舞いに来たりとか。

ジュニア:一度も来ない。

礼二&亜生:(笑)。

「もし見舞いに来られても困る」と言うジュニアは、その距離感が「2人の関係で楽なところ」と明かす。

ジュニア:いろんな芸人さんは来てくれても、せいじは1回も来てないけど、後々聞いたら、来てくれはった芸人さんに全部「どうもすいません、ありがとうございます」って、あいつが礼言うてた、みたいな。

亜生:ああ、さすが。

礼二:兄貴や!

亜生:いい話。

ジュニア:意外と兄貴出してきよるからな。

礼二&亜生:(笑)。

亜生:そう、兄貴っすね。めちゃくちゃ兄貴っす。

礼二:また、それあとで知るというのがいいんですよね、またね。

3人が語る「兄貴すごいな」

最後は「弟から見た兄の長所」を語り合った。

礼二:いや、こんなんテレビで言うの初めてですけど、やっぱりリーダーシップっていうか。舞台、テレビなんか出て、1回ウケ出すと、そのときのエンジンのかかり具合っていうのは、横で見てて、ワッて圧倒されますね。

ジュニア:へぇー!

礼二:そこは、「兄貴すごいな」っていう感じしますね。でかく見えます、そこは。

亜生:うちも「え、この空気でよく切り込んでいけるな」みたいなときは、もうお兄ちゃんが、どの芸人さんもちょっとピリッとしてるところでいきなり、バーンって行くんのはもう…あの人が頼りになるっていうか、一気にそれでその場も柔らかくなるというか。

ジュニア:行くよな。

亜生:だって、ジュニアさんにめっちゃ行くときあるでしょう、お兄ちゃん。

ジュニア:あるある。

亜生:ジュニアさんが言ってました。「おまえ、めっちゃ来るな」みたいな。

礼二:(笑)。

亜生:ね、あれもお兄ちゃんの人(柄)がやっぱりそうさせるのか。

礼二:ジュニアさんは?せいじさん(の長所)。

ジュニア:せいじはやっぱり、「人を見ない」というか。もう、誰に対してもまったく一緒。ほんまにすごいなと思うし。あと、1ミリも変わってない。

亜生:ずっとあのままってことですね。

ジュニア:ずっと一緒。

礼二:もう、ほんま子どものときからですか。

ジュニア:うん。

礼二:あの感じですか、ずっと。

ジュニア:あのまま。それは、なんかそうやな、ええところちゃうかな。

亜生:そうですね。確かにそうですね。

礼二:変わらないというね、誰に対しても。

そこへ「兄」組である、せいじ、剛、昴生が登場し、出番交代に。

ジュニアは「それぞれの兄弟観があるし、それぞれの思いがあるからええねんけど、ただ一つ、弟のつき合っている彼女のことをボロクソ言うのは最低やで!」と昴生に忠告し、笑いが起こった。