12月3日(木)から12日(土)に開催されるオンライン映画祭「True Colors Film Festival」。初日の3日(木)は「国際障害者デー」ということでメディア向け発表会が開かれた。

登壇したのは、True Colors Festival アンバサダーを務める乙武洋匡、映画「37Seconds」の主演を務めた脳性麻痺の女優・佳山明、またオンラインにて同作品のHIKARI監督。

まずは「コロナ禍における障害者・健常者の意識調査」(日本財団が実施)の結果をもとに議論を。今回、調査の監修も務めた乙武は、「障害者と健常者の違い、また同じ障害者の中でも様々な状況の中で何を困難だと思うのか、また、思わないのか。一人一人の感じ方って違うんだなというのが、今回の調査で改めて浮き彫りになりました。コロナにかかわらず、ふだんの生活においても全てのことが人によって感じ方って違うという当たり前のことに、私たちはもう一度立ち返らなければならない。」と語った。

続いてコロナ禍での障害者にとっての「エンターテインメントの役割」について話し合った。佳山は、「このような状況だからこそ、芸術が持つ癒しの力に、私自身、非常に助けられました。」と自身のステイホーム期間を振り返った。乙武は車椅子に乗る人にとってのオンラインエンターテインメントの重要性を踏まえたうえで、「今後コロナが終息して、また皆さんがライブハウスや劇場で生のコンテンツを楽しめる状況に戻れたとしても、そこに戻れない人もいるんだということを、ぜひ忘れずにいただき、このオンライン配信というものが1つのオプションとして今後も残っていてほしいなと思っております」とコメントした。


「True Colors Film Festival」は、“One World One Family(世界は一つの家族)”をテーマに、本日12月3日(木)~12月12日(土)に開催。障害、女性のエンパワーメント、アイデンティティ、貧困と逆境、人種差別などダイバーシティ&インクルージョンのさまざまな課題を扱った作品が扱われる。