公開中の映画「約束のネバーランド」で、優れた分析力と冷静な判断力を備え、常に笑顔で、周りを優しく包み込む子供たちのリーダー格の一人、ノーマンを演じた板垣李光人。
フジテレビュー!!編集部イチオシの見ているだけで“眼”の“福”になるような“男子”を特集する「眼福♡男子」企画では、板垣のインタビューを前後編に分けて公開。
前編では「約束のネバーランド」という作品への向き合い方などを話してもらったが、後編はその素顔に迫る。まだ18歳とは思えない落ち着きと、共演の浜辺美波も感心するほどの美意識を持ち、唯一無二の存在感を放つ彼が、今、感じていることとは?
この記事の写真をもっと見る(全13枚)
<映画「約束のネバーランド」編>の写真をもっと見る(全32枚)
お互いにWINWINになれたら、それが一番いい
――板垣さんが仕事をする上で、今、一番大切にしていることは何ですか?
僕のことを応援してくださっている方のことを、第一に考えています。仕事に限らず、SNSをするときなども、「どうすれば喜んでくれるかな?」って。僕が何かをすることで、誰か一人でもいいから、その人の心の救いになれればいいな、というのは、常々思っています。
――誰かを喜ばせたい、という思いが、原動力になっている、と。
自分が好きなことをやりつつ、それをやる上で、誰かを喜ばせるにはどうすればいいか、という感じです。お互いにWINWINになれたら、それが一番いいことなので。
――“好きなことをやりつつ”とは、具体的にどんなことですか?
やってみたいことはたくさんあるんですけど、例えば、僕は絵を描くのが好きなので、それを使って本なり、グッズなりを作って、イベントなどで自分で売ることができたら、そこでファンの方と直接会えたりもするな、とか。
あとはファッションやメイクも好きなので、自分発信で服を作ったり、プロデュースしたりして、届けられたらいいな、とか。まだ先の話ですけどね(笑)。
今はまず服飾の勉強をしたいです。やっぱりプロの第一線で活躍されている方たちの足下に及ぶためには、勉強が必要だな、と思っていて。役者という道を歩きながら、そういう寄り道もいろいろしてみたいな、と思っています。
――モノづくりや表現が好きなんですね。
そうですね。いろんな手段で、いろんな表現をするのが好きです。
――それは子供の頃からですか?
絵は気付いたらよく描いていて、モデルも小さいときからやっていたし、むしろ好き、嫌いとか言うよりも、自分にとって当たり前のような感じだと思います。
――今日の衣装も自分でスタイリングしているんですよね。
はい。例えば、雑誌の撮影とかであえば、その雑誌のコンセプトに合うようなものを考えます。衣装は私服のときでもプライベートではないので、自分が好きなものを着る、というよりは、見られ方を考えます。
――では、今、一番プライベートで気に入っている服はどんなものですか?
基本的に装飾が多ければ多いほどいい、と思っている人間なので(笑)、かわいらしい感じよりは、かっこいい感じが好きなんですけど、今シーズンは着ると地面すれすれぐらいの長さになる、緑色の花柄のすごく派手なコートを買ったので、それを着倒したいと思っています。
――目立ちそうですね(笑)。
すごいですよ(笑)。この間、初めて着て外を歩いてみたんですけど、歩くたびに裾が広がって。でも周りに人を寄せ付けないから、ソーシャルディスタンスが保てていいかな、って(笑)。
――普段から本作のようなファンタジー系の漫画は読みますか?
実は「(週刊少年)ジャンプ」の作品で読んでいたのが、「BLEACH(ブリーチ)」くらいで。“約ネバ”まで「ジャンプ」作品に深く触れることがなかったんです。なので、アニメだと「魔法少女まどか☆マギカ」とかが好きで、リアリティがあるものよりは、ファンタジー色が強いものの方が好きです。
わかりやすいものが好きではない
――板垣さんが今“眼福”しているものはありますか?
この前、東京事変さんのライブが(配信で)あったんですけど、僕、このツアー(「Live Tour 2020 ニュースフラッシュ」)の4月の公演が当たってたんですよ。でも、(コロナの影響で)中止になってしまって。それで、新しく収録したライブが9月に映画館で上映されて、そのときに撮影OKだった部分を撮ったのがこの写真です。それをときどき見返しては、楽しかったな、って。
――東京事変は8年ぶりの活動再開でしたけど、8年前って板垣さん、まだ10歳とかですよね。そうすると最初に聴いたのは、ボーカルの椎名林檎さんの作品からですか?
そうです。僕が中学1、2年くらいのときに出会って。ハマったきっかけはこれといって覚えていないんですけど、最初に買ったのが「日出処」(2014年発売)というアルバムでした。
本当に天才というか、あれだけ幅広いジャンルの曲を全部自分で作っているってすごいな、と思いますし、衣装やヘアメイクとかのビジュアルも好きですし、全部好きです(笑)。
林檎さんのライブには行ったことはあったんですけど、事変はもう僕が知ったときには解散していたので、今回、初めて生で観られる予定だったんです…なので、この写真を見ながら、いつか生で観られる日を楽しみに待っています。
――今後、やってみたい役はありますか?
殺し屋とかをやってみたいな、と。
――不謹慎ながら、美しき殺人鬼とかが似合いそう、と思ってしまいました。
あははは(笑)。でもそういうのをやってみたいです。あとは、僕、「来る」とか「下妻物語」の中島哲也監督の映像がすごく好きで。いつかご一緒できたらな、という思いがあります。
――着ている服のテイストや、椎名林檎さん、中島監督など、好きなものに何か一貫したものを感じます。
わかりやすいものが好きではないんですよね。答えがすぐ提示されるようなものにはあまり魅力を感じない、というか。自分が発信したものに対しても、すぐにどういう意味や思いがあるのか、という答えを求められるのは好きじゃないかも(笑)。だって、なかなか答えが見つからないのが、面白いところだと思うんですよね。
撮影:山口真由子
<約束のネバーランド>
幸せに満ち溢れた楽園のような孤児院、「グレイス=フィールドハウス」。
そこで暮らす孤児たちは、母親代わりでみんなから“ママ”と呼ばれている、イザベラ(北川景子)のもと、里親に引き取られる年齢になる日を待ちわびていた。
エマ(浜辺美波)、レイ(城桧吏)、ノーマン(板垣李光人)の3人も、いつか外の世界で暮らすことで、より幸せな日々がやってくると信じていた。
里親が見つかり、孤児院を笑顔で後にするコニーを見送ったエマとノーマンは、彼女が肌身離さず抱きしめていた人形が、食堂に落ちているのを偶然見つける。
忘れ物の人形を届けるため、決して近づいてはいけないと、ママから教わっていた「門」に向かった2人がそこで目にしたのは、無残にも命を奪われ、食料として出荷されるコニーの姿だった。
みんなが「楽園だと信じていた孤児院」は、実は「鬼に献上する食用児を育てる農園」で、さらには母親のように慕っていたママは、「最上級の食用児を育てる飼育監」だったのだ。
全てが偽りだったと気がついた3人は、孤児たち全員を引き連れた、無謀ともいえる脱獄計画をスタートさせる。
©白井カイウ・出水ぽすか/集英社 ©2020 映画「約束のネバーランド」製作委員会
2020年12月18日(金)より全国ロードショー
最新情報は映画「約束のネバーランド」公式サイトまで。