12月20日(日)放送の『S-PARK』では、12月25日(金)から始まる「全日本フィギュアスケート選手権大会」(以下、「全日本選手権」)の見どころが紹介された。

フジテレビでは、『全日本フィギュアスケート選手権2020』として、地上波、BSフジ、CSで放送。FOD、TVerでの配信、さらに、FODプレミアムでは初めて全競技を完全生配信することも決定。

また、フジテレビスケート公式Twitterや、フジテレビのフィギュアスケート・スピードスケート・ショートトラックの総合サイト「フジスケ」では、さまざまな企画配信を予定している。

コロナ禍、シーズン初演技、北京オリンピックのプレシーズン…特別な年の「全日本選手権」

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月の「世界選手権」が中止になると、
今シーズンも、グランプリシリーズをはじめ多くの試合が中止に追い込まれた。

選手たちは、世界中のファンを安心させるため、InstagramやTwitterで発信するなど、自分たちができることに取り組んだ。

ただ一方で、練習メニューの見直しに、リモートでの振り付けなど、特別な状況に困惑したのも間違いない。

そんな中で迎える「全日本選手権」は、日本が世界に誇るエースたちが、こぞってシーズン初演技となる極めて異例の大会に。

昨年、羽生結弦を初めて下し4連覇を達成した、平昌オリンピック銀メダリストの宇野昌磨は、「どういう気持ちで全日本を迎えるのかという不安はありながらも、やっと試合に出られるという安堵というか、うれしさはありますね」と語る。

拠点を移したスイスでは、モチベーションを切らさぬよう練習に取り組んできた。ぶっつけ本番の「全日本選手権」に、5連覇がかかる。「守りに行くというのは、自分がうぬぼれているということ。挑戦する側として優勝を目指したい」。

羽生結弦も、満を持して「全日本選手権」にエントリー。昨シーズンは、「四大陸選手権」で伝説のオリンピックプログラムに戻し、主要国際大会完全制覇を達成した。

コロナ禍で今シーズンのグランプリシリーズを早々に辞退。プログラム、演技構成、すべてがベールに包まれる中、どんな姿を見せてくれるのか――。

「全日本選手権』連覇を狙う女王・紀平梨花も、出場予定だったグランプリシリーズ第4戦フランス大会の中止で、これが初演技となる。果たして、4回転サルコウの投入はあるのか。

さらに、今年は北京オリンピックのプレシーズン。この「全日本選手権」で日本代表の座をつかんだ者が、来年3月、北京オリンピックの代表枠を賭けて「世界選手権」に挑むこととなる。これは、オリンピックに繋がる特別な大会。だからこそ、それぞれの思いが激しくぶつかる。

連覇を狙った昨年、まさかの6位に沈んだ坂本花織は、「リベンジ以上を狙って」逆襲を誓う。

世界と戦うために、挑み続けたトリプルアクセル――樋口新葉も、大一番での初めての成功を狙っている。

男子には、世代交代をもくろむ若者たちもいる 。北京オリンピック代表3枠目争いをリードするのは、昨年、ジュニアながら宇野、羽生につぐ3位となった次世代エース、鍵山優真。「自分の力で北京オリンピックの枠を取りたいなと思っています」。

世界のトップが集まるジュニアグランプリファイナル優勝の佐藤駿も、高難度4回転ルッツを武器に、上位を狙う。

コロナ過、初演技、北京オリンピックのプレシーズン… 特別な年の、特別な王者決定戦。 それが、今年の「全日本選手権」だ。