現在、動画配信サービスFODで配信中のほか、毎週火曜25時25分からフジテレビでも放送中のドラマ『シンデレラはオンライン中!』。

FODと中国の動画共有サイトYOUKUとの共同制作ドラマ第4弾となる本作は、中国で人気を博した小説「微々一笑很傾城」をもとに中国でドラマ化され、大好評を得た作品。恋を知らない平凡な女子大生・有沢一花(中村里帆)と、超エリートの王子様系男子・小野田朝陽(瀬戸利樹)がオンラインゲームで出会い、現実と仮想世界の間で揺れ動く珠玉のラブストーリーとなっている。

フジテレビュー‼では、本作でW主演を務めた中村里帆と瀬戸利樹にインタビュー。現実とゲームの世界での恋愛が同時進行し、ゲームのキャラクターのビビとレオンに扮する場面もあるため、2人はコスプレにも挑戦。初共演ながら、息の合った演技で胸キュンシーンを量産した2人に、役柄のこと、現場でのエピソードのほか、コロナ禍で必須となる“オンライン”への向き合い方などを聞いた。

好きになってしまえば出会い方はどんな形でも関係ない

――最初に受けた本作の印象を教えてください。

中村:現実世界とゲームの世界での恋が同時進行していくのが、今っぽくて新しい恋愛の形だな、と。それから、一花と朝陽が恋愛初心者同士なので、その不器用な感じの恋模様がかわいらしいな、と思いました。

瀬戸:中国でとても人気がある作品ということで、それをどこまで忠実に再現できるのかと、日本版のオリジナリティの部分がどんな風になっていくのか、想像が膨らむ作品だな、と思いました。

――中国でヒットした作品ということで、プレッシャーはありますか?

中村:すごくあります。日本版を見て、どんな反応をしてくれるんだろう、とか。中国版は女性も男性も本当に絵画のように美しい方が演じているんです。私は今回のオーディションを受けるために見たんですけど、目の保養になるので、いまだに見ているほどハマってしまったくらいで。なので、私で大丈夫なのかな、と思ったりもしました。

けど、中国版は男女ともに大学内で一番の美男美女という設定なのですが、日本版の方はそこがちょっと変わっていたりもするので、また違ったところでキュンキュンしてもらえたらな、と思います。

瀬戸:(中国での反応が)楽しみでもあり、不安でもあります。中国版の俳優さんは本当にめちゃめちゃカッコいいので、そこを比べられてしまうと困ってしまうんですけど(苦笑)。ただ日本版ならではのいいところもたくさんあると思うので、キュンキュンしながら、楽しく見ていただけるんじゃないかと思っています。

――オンラインゲームを通して恋をすることについてはどう思いましたか?

中村:私もオンラインゲームはやるのですが、チャットをしたり、音声をつなげたり、ということは、自分の中にはなかったというか。知らない人と話すのは、ゲーム内でも無理かな、って思っていたんです。でもこのドラマの撮影が終わってから、実際にチャットをしてみたら、無くはないのかな?って思うようになりました。

瀬戸:僕はもともとゲームが好きで、オンラインゲームでのチャットもやっていたので、そこまでの抵抗感はなかったんですけど、この作品を通して、今の時代、好きになってしまえば出会い方はどんな形でも関係ないんじゃないか、って改めて思うようになりました。

現実世界とゲームの世界との恋を両方とも全力で楽しもう

――現実世界の一花を演じる上で意識していたことはありますか?

中村:台本を読んだときから、自分と一花は似ているな、と思ったので、自分が感じたままに演じようと思っていました。私も一花と一緒で恋愛の経験があまりなかったので、恋をすることで自分がどんな風に変わっていくのかよくわかっていなかったんですけど、だからこそ、一花と共に現実世界とゲームの世界との恋を両方とも全力で楽しもうと思って撮影に挑みました。

――演じていてドキドキした瞬間はありましたか?

中村:朝陽先輩も恋愛初心者ということで、すごく不器用な感じで一生懸命に自分の思いを伝えてくれるシーンがあるんですけど、そこはキュンキュンしました。かわいいな、って。

――朝陽は“王子様系男子”ということですが、どんなことを意識していましたか?

瀬戸:常に余裕を持つことを意識していました。包容力があって、動揺しない、というのを基本にしていましたね。朝陽は一つひとつの言葉の選び方が素敵なので、セリフの言い方にも気を付けていました。

“王子様”という設定を聞いたときは、僕の中では頭の上に王冠を乗せている本物の王子様の方をイメージしてしまって(笑)。それとはまた違うな、とは思ったので、何かをベースに作るというよりは、自分なりにイメージを膨らませながらキャラクターを作っていきました。

――オンラインゲームでのキャラクターを自分で演じるというのも、このドラマの見どころの一つです。ビビ、レオンのコスプレをしてみてどうでしたか?

中村:プライベートでコスプレをしたことは一度もなかったので、単純に経験できて嬉しかったです。衣装だけでなくて、ヘアメイクもこだわっていて、目の色が真っ黒の人とか、赤い人とかもいて。私は長い付け毛をさせてもらったんですけど、本当にキャラクターになったみたいで興奮しました。

これまでもコスプレはやってみたい気持ちはあったんですけど、恥ずかしさが勝ってしまってなかなかできなくて。なのでお仕事でできたのは良かったです(笑)。

瀬戸:僕はゲームやアニメが好きなので、コスプレは人生で一度はやってみたい、と思っていたところ、この作品でそれが叶ったので、率直にすごく嬉しかったです。

レオンは服もかつらも真っ白で、眉毛も白に染めて、カラコンも白を入れていて、朝陽とは中身は同じ人物ではあるんですけど、外見からレオンというキャラクターになりきることができました。なんか自分が神々しい存在になった気持ちになりました。コスプレは機会があったら、今後もやってみたいです(笑)。

胸キュンシーンは「お互いに苦戦しながらだったのをすごく覚えています(笑)」

――中村さんはシンデレラのように、白馬に乗った王子様が迎えに来てくれる、というような願望はありますか?

中村:めっちゃ信じています(笑)。理想だけはたくさんあって、想像の中での恋愛はしてきたので。私、内弁慶というか、家族とか親しい人に対してはわがままなところがあったりするので、それを全部受けて入れてくれるような、私をお姫様扱いしてくれる男性が理想です(笑)。

――印象に残ったシーンは?

中村:胸キュンシーンがたくさんあるんですけど、その中で、一花が朝陽にネックレスをつけてもらう場面があって。私も付けられ慣れていないし、瀬戸さんも付け方を結構悩んでいたりして、お互いに苦戦しながらだったのをすごく覚えています(笑)。

瀬戸:個人的にマニアックなところで言うと、朝陽は車の運転ができるので、度々、運転しているシーンが出てくるんです。僕の中では男性が女性を車に乗せるというのが、カッコいいというイメージがあって。なので、一花のためにドアを開けてあげるとか、レディファーストな朝陽の立ち振る舞いには注目してもらいたいです。

――撮影現場で一花と朝陽の友達役の方も含めて、皆さんがとても仲良さそうにしているのを見ました。

中村:瀬戸さんが率先して現場を盛り上げてくださっていて。

瀬戸:そうだっけ(笑)。

中村:はい。それに男の子たちがみんな面白くて、一発ギャグをする人とかもいて、それですごく和みました。

瀬戸:確か撮影2日目にみんなが揃うシーンがあって。そこでの休憩時間とかにたくさん話をしたので、序盤から仲良くなれた印象はあります。

――どんなことを話していたんですか?

瀬戸:この作品のテーマもそうですけど、恋愛話はしましたよ(笑)。一花みたいな女の子はどう思う?とか。そういうところから話が始まったかな。

中村:スタッフさんも含めて話しましたね(笑)。

――撮影を経て、お互いの印象は変わりましたか?

瀬戸:僕の勝手なイメージなんですけど、モデルをされている方ってお堅いという印象があったんです。でも、中村さんがきっかけで、その概念が無くなりました。いつも笑顔を絶やさず、天真爛漫で、弾けるところは一緒に弾けてくれるし、締めるところはしっかり締めてくれるし、素敵な方だなと思いました。

中村:ありがとうございます(笑)。私はこのドラマの撮影に入る前に、瀬戸さんが過去に出演されていた作品を観たんですけど、それがクールな役柄で。しかも、顔もすごく整っているので、実際にも朝陽先輩のようにクールな人なんじゃないかって思っていたんです。

でも初日からその考えが吹き飛ぶくらい引っ張って、盛り上げてくださって。むしろ朝陽先輩とのギャップが(笑)。けど、撮影ってなるとスイッチが入ってキラキラ朝陽先輩になれるから、それはすごいな、って思っていました。

瀬戸:本当は現場での僕と役柄とがあまりに違うと、中村さんも演じにくいんじゃないかと思って、そうならないようにしようと思っていたんですけど、抑えられなかったです(笑)。僕が(学生役の中では)一番年上だったので、みんなを和ませようという気持ちがちょっと強く出過ぎてしまいました。そこはクランクインする前に思い描いていた感じとは違ってしまいました(笑)。

――撮影はコロナ禍に入る前に行われていましたが、この一年でより“オンライン”というものが注目されるようになりました。オンラインで良かったことや、やっぱりオフラインがいいと思ったこと、などはありましたか?

中村:私は出身が高知県なんですけど、コロナ禍になる前から帰省する機会があまりなくて。だから電話で話すくらいで、特に父親とはなんか恥ずかしくて電話もあまりできていなかったんですけど、このご時世になって、オンライン飲み会が流行ったから家族でもやってみよう、という話になって。

オンライン上ではありますけど、顔を見て話す機会が増えたので、それは良かったな、と思いました。おばあちゃんにもテレビ電話をするようになって、元気な姿を見せられるし、すごくいいきっかけになりました。

瀬戸:僕はメリット、デメリットどちらの一面もあるな、って。直接会えなくなって、文字を使って思いを伝えることが多くなったから、顔を合わせると言い辛かったことも、言えるようになったのは良かったな、と思いました。

でもそれと引き換えに、文字だと自分が思っていることが100%は伝わらない、と感じることもあって。違う解釈をされてしまって、友達を怒らせてしまいそうになったこともあったので、そういうときは直接会って話したいな、と思いました。それぞれの良いところを生かして使えたらいいですね。

撮影:小嶋文子

<ストーリー>

名門私立大学に通う大学2年生の有沢一花は、恋愛に無関心で、近頃オンラインゲーム「天諭(てんゆ)」に夢中。「ビビ」というキャラでランキング6位の実力だ。

同じ大学に通う小野田朝陽は、容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ抜群。ゲーム会社を起業し、大学では王子と呼ばれる人気者。「天諭」でもランキング1位「レオン」のプレーヤーである。

ゲーム内でレオンと出会ったビビは、次第に惹かれ始め、オンラインで恋に落ちる。現実でも会うことになり、一花はおしゃれをして会いに行くと、それは、学校1のイケメン・小野田朝陽だった。

生きてきた環境の違いに戸惑いながらも互いに惹かれ、付き合い始める2人。しかし、一花は同じバイト仲間で同郷の笹原賢吾からアプローチを受け始め、ミスキャンパスの渋谷里美は朝陽への想いを募らせてゆく。

やがて、王子とは不釣り合いという周りからの嫉妬や誹謗中傷に苦しみ始める一花を救おうと別れを決意する朝陽…。果たして、シンデレラと王子の初恋の行方は──。

番組は、FODで配信中。