2月24日(水)、山本彩の5枚目となるシングル「ドラマチックに乾杯」がリリースされた。この曲は、フジテレビ系オトナの土ドラ『その女、ジルバ』(毎週土曜23時40分より放送中)の主題歌としてドラマを彩っている。

発売に合わせ「ドラマチックに乾杯」(その女、ジルバ Lounge ver.)のMVも解禁。MVは、ドラマに登場するBAR「OLD JACK&ROSE」のステージにて撮影されたもので、パーカッション、ウッドベース、エレクトロとトリでピアノのみによる演奏により、ジャズ調のアレンジが施された。

実際のセットで行われた撮影について、山本は「普段なかなかドラマのセットに来る機会はないので、興奮しました。楽しかったです」とコメント。

また、後日公開される「ドラマチックに乾杯」(その女、ジルバ. Vocal & Piano ver.)MVでは、ドラマ内で草笛光子演じるくじらママが座る、カウンターの席に山本が座って歌唱。

深い緑色のドレス風衣装に、ハイヒールというシックな装いで撮影に臨んだ山本。「こういった衣装は、今回の撮影がなければ、なかなか着る機会がなかったです。セットとの馴染みが良いので、少し背伸びして着させていただきました」と照れ笑いを見せた。

先日、そのMV収録の模様がマスコミに公開され、終了後には山本が記者からの取材に応えた。

<山本彩 インタビュー>

――『その女、ジルバ』主題歌を担当することになったときは、どんな気持ちでしたか?

うれしい気持ちがあったのと同時に、「オトナの土ドラ」で“主人公が40歳の女性”ということもあり、私自身が「大人な作品に釣り合う楽曲を書けるのかな」という不安がありました。

でも、そこから台本を読んだり作品に触れてみると、「年齢って関係ないな」と感じて楽しくなり、楽曲の制作も楽しく出来ました。

――このドラマの、どういった部分に魅力を感じますか?

40歳だけど、少女のようなひたむきさやピュアな部分を持っている主人公・笛吹新(池脇千鶴)が、周りの人たちと関わっていく中で、成長していく姿を見ていると、前向きになれます。

周りの方々も「全員が主人公なのかな」と思うほどに、濃いキャラクターで(笑)。物語のハッピーな部分とシリアスな部分の調和が完璧だなと思いながら、いつも見ています。

――ドラマの中で、お気に入りのシーンを教えてください。

第3話のエリー(中田喜子)のシーンです。結婚詐欺にあってしまったエリーが過去を思い出し、涙を流しメイクを崩し、新がそれを心配するのですが…。エリーが「いいの。こんなもの全部流れてしまえば!あの詐欺師男との黒歴史と共に!」と返すセリフがあり、そこには“エリーの強さ”が詰まっていたような気がします。このシーンから、私も歌詞をイメージさせていただきました。

また、くじらママ(草笛光子)の「思い出は美しいほうがいい」というセリフも、美化しないと過ごせないような強烈な苦労をした過去が見えた説得力のあるシーンで、カッコいいなと思いました。

――山本さんは、年齢を重ねることについて、どう感じていますか?

私は今年28歳になりますが、私も不安っていうか…そんな状況でもあるのですが(苦笑)。作中で「女は40から、50から、60から!」というセリフもあるように、登場人物がいきいきしていて、エネルギッシュな力を感じるので、私も不安を払拭してもらったように感じます。

――MVの撮影時に意識したことは?

今回は原曲と違うアレンジで録らせていただきました。ピアノバージョンの方が大人っぽくて、自分の楽曲の中でも一番テンポがスローだなと思いました。

普段は、アッパーな曲を歌うことの方が多いので、はじめは難しいなと思ったのですが、ドラマで見ていたセットだったので落ち着いて撮影できました。「みなさんだったら、どう表現するかな」と考えてから、歌わせていただきました。

――MVでファンに見てもらいたいシーンは?

今回はパーカッションやウッドベースなど、普段の自分のライブでは入れていない楽器を招いて、演奏していただいたので、演奏スタイルが違うかなと思います。

だいぶドラマの世界に私も浸らせてもらいましたし、アレンジの違いで曲の違いを楽しんでもらえればなと思います。

レコーディングでは「声の厚みや響きを大事に…」

――『その女、ジルバ』の主題歌を務めるにあたって、心がけたことは?

自分はあくまで楽曲でドラマをサポートするくらいの立ち位置です。作品に触れて、ファンになった身で書いた楽曲なので、ドラマを楽しんでいただき、その先に「主題歌も合ってるね」という風に捉えていただけたら、最高だなと思います。

――違うジャンルの曲調に挑戦する上で、意識した点は?

メインにホーンや管楽器をもってきていて、サビで盛り上がるので、それに負けない歌をどう歌うかという課題がありました。レコーディングの時も、ただ声を張るだけじゃなくて厚みだったり、響きを大事にして歌いました。

――新曲のタイトル「ドラマチックに乾杯」にちなんで、最近起きたドラマチックな体験について教えてください。

なかなか普段インドアで、足を運ばないとドラマチックと出会えないタイプなので…。好きなアニメ作品の(コンビニや書店で販売されている)くじ引きをしたら、自分の好きなキャラクターの景品が一発で当たったという、ドラマチックなことがありました(笑)。