一平（香取慎吾）が町の祭り復活に動く！その裏にある父・平蔵（柄本明）への思い…＜『日本一の最低男』第7話完全版＞

その夜、真壁から動画データが送られてくる。それは、真壁の親が撮影していたのど自慢大会の映像で、一平が「情熱の薔薇」を歌っている場面だった。

映像を拡大してみると、ステージから離れた場所には平蔵らしき人物の姿があり…。

一平は、2週間後――例年開催されていた12月の第二日曜日にふれあい冬祭りを復活させたい、と真壁に相談。真壁は無理だと返すが、平蔵がもう長くないらしい、という話を聞くと「いかにも大衆が好きそうな『物語』だ」と言いだす。

真壁のアドバイスに従い、自ら祭りの主催者に名乗りを上げて身銭を切ると同時に、幅広く寄付を募る一平。その活動を認知させながら、住民たちに当事者意識を持たせるためだった。

さらに一平は、前回まで祭りを取り仕切っていた商店街青年部に協力を要請。だが、青年部のリーダーは、一平がのど自慢大会に出た日、殴り合いのケンカをしてしまった酒店の息子・剣持武流（田中美央）だった。

ケンカの原因は、家業の酒店を継ぐことを決めた武流に、一平が「乗っちゃったわけね。親の決めたレールに」と言ったこと。

本気で家業を継ぎたいと思った武流のことが羨ましかったと告白して謝罪した一平に対し、武流も一平の歌を聴いていて継ぐのも悪くないと思った、と返した。

一平は、武流から、祭りを続けたい気持ちはあるが神輿を売却してしまったから無理だ、と聞かされる。