子どものメイクはあり?子どもがメイクに興味を持ちだしたら?昨年12月20日に発売された、人気ヘアメイクアップアーティスト・イガリシノブさんの著書『わたしもまわりも笑顔になる 小学生のメイク本』(講談社)が話題になっています。
本書は、子どもたちに大人気の小学生ギャル・りゅあさんをモデルに、“初めてのメイク”に必要な基礎知識や、リップや涙袋の最新メイクのテクニック、そして専門家が監修したスキンケアについても紹介した日本初の「子どものメイク」本。
SNSの普及もあり、大人と同じレベルでメイクに興味を持つ子どもが増えた昨今、「どう接したらいいのか分からない」という親の声を多く聞くというイガリさんは、興味のあることにふたをするのではなく、恐れずに一緒に楽しく学ぶことの大切さを説きます。
めざましmediaでは、イガリさんにインタビュー。本書に込めた思いや、メイクの楽しさがもたらす自己肯定感について聞きました。そして、本書でモデルを務めたりゅあさんにも登場してもらい、”イガリメイク”の感想を聞きました。
■イガリシノブさん
ヘアメイクアップアーティスト。雑誌・広告などの媒体で、多くの女優・モデル・アーティストから支持される“イガリメイク”の生みの親であり、コスメブランド「WHOMEE」「BABYMEE」のディレクターとしても活躍。2人の子どもの母。Instagramのフォロワーは30万人超。
■りゅあさん
現在12歳の小学6年生。ギャル雑誌『egg』の妹メディア『KOGYARU』初代専属モデル。Instagramのフォロワーは20万人超。
<イガリシノブ インタビュー>
多くの芸能人やモデルから絶大な支持を受ける“イガリメイク”の生みの親であるイガリさんが出版した新刊は小学生に向けたメイク本でした。なぜ今、子ども向けのメイク本が必要なのでしょうか。
――本書を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
今の子どもたちは、もう早いうちからネットを見ているので、メイクに関しても親たちが知らない情報を知っているんですよね。それを自分なりに真似しているんですが、10代で化粧品による肌荒れを経験したことがある私からしたら、早いうちから知らなきゃいけない知識もあると思いましたし、大人として伝えないといけないこともあるんじゃないかなって。
書籍というかたちを選んだのは、YouTubeや動画では伝えきれない部分もあるので、「読んで学ぶ」ということが子どもたちにはすごく重要だなと思ったからです。
小さな頃から興味を持ったことにはいっぱいチャレンジしてほしいけれど、失敗したり肌が荒れちゃったりすると「悩み」になっちゃう。「子どものメイク」に関して、ちゃんと誰かが言ってあげなきゃいけないんじゃないかなということで、この本は皮膚科のドクターやエステティシャン、ネイリストといった専門家ともしっかりやり取りをして作りました。
――メイクを始める年齢が年々若年齢化していると懸念する声も見られます。
興味を持ったことにストップはかけられないですよね。まだ小さいお子さんがメイクに興味を持った時に「どう教えていいのか分からない」という声を多く聞きます。悩めるお母さん、お父さん、周囲の大人たちにとって、この本を読むことで安心してもらえる、そんなきっかけの1冊になったらうれしいです。
出版したばかりですが、「親子で熟読しています」といううれしい声もいただきます。むしろ、親が知らない情報やテクニックが載っていたりもします。私たち親世代って、実は正しいクレンジングの方法をちゃんと習っていなかったりするんですよね(笑)。
――大人と同じメイクに興味を持ったり、高価なデパコス(デパートコスメ)が欲しくなったり。メイクに限りませんが、そういった時にどう接するのが正しいのか不安に思う大人も多いのでは?
周りのお母さんたちも含めて、「どう接したらいいのか分からない」という様子はひしひしと感じることがあります。この本は、子どものためだけでなく、大人のためにも作ったところがあって、子どものメイクに関して「ダメ」と思うことがあるんだったら、私のせいにしてくれたらいい。やっぱり、親が「ダメ」って言っちゃうと子どもっていうのは反抗してくるので、「イガリさんがこうやって言ってるから違うんじゃないの?」という材料にしてもらえたらと。
メイクをけんかの材料にするのではなく、親子で楽しめる材料にしてほしい。子どもたちがメイクを楽しむ姿を見て、「メイクって楽しいね」って、大人にも思い出してもらいたいです。
――今のメイクに欠かせない「涙袋」の描き方を始めとした実践的なテクニックの紹介だけでなく、「メイクは楽しい」という気持ちにしてくれる内容になっています。
メイクって衣・食・住と一緒で、マインドを助けてくれる大事なものだと思っています。しっかりメイクをして出かけるだけで気分がアガるし、自己肯定感を高めてくれるものでもあります。子どもなのにメイクしていると「マセてる」なんて思われがちですが、もうそういう時代ではなくて。
これから時代を変えていく子どもたちのマインドをアゲていきたい。りゅあちゃんみたいにメイクを思いっきり楽しんで、新しい世界に飛び込んで、人生を大きく広くしていく小学生たちがいっぱいいてほしいなと思うんです。
――今回、モデルは小学生ギャルのりゅあさんが務めています。普段のギャルメイクではなく、イガリメイク姿のりゅあさんの姿が新鮮です。りゅあさんをモデルに起用した理由は?
やっぱり、りゅあちゃんじゃないとダメっていうのが私の中にありました。いろいろなモデルさんも候補にあがりましたが、写真からエネルギーが出てくる子でないと、読者の子どもたちを惹きつけられない。りゅあちゃんじゃなければここまでの迫力は生まれなかったなって。
りゅあちゃんが所属する「KOGYARU」の『SHIRANKEDO』という曲のMVの冒頭で、りゅあちゃんが「起立・気をつけ・礼!」の声だけで空気を変えるんです。場の空気を変えられるエネルギーのある子って、他の子から「真似したい」って思われるタイプなんです。
きっと、「りゅあちゃんみたいになりたい」と思ってくれる子が多いだろうなというのと、「子どものメイク」ということもあり、私だけの力では絶対に足りないから、エネルギー満々のりゅあちゃんの力をお借りしました。でも、最初は「つけま」取ってくれるのかな?って不安でしたが(笑)。
りゅあさんに聞く"イガリメイク"の感想
モデルを務めたりゅあさんのイガリメイクの感想は?りゅあさんの思う本書の魅力についても聞きました。
――今回、りゅあさんは、「スクール系」「ダンサー系」「夢かわ系」「地雷系」といった様々なメイクのモデルにも挑戦しました。イガリメイクの感想は?
りゅあ:普段はギャルメイクしかしないから、いろんなファッションに合わせたメイクをイガリさんにしてもらえてすごく楽しかったし、りゅあが知らないテクニックもたくさんあったので知れてうれしかったです。ありがとうございました!
イガリ:かわいい~!
りゅあ:ノーズシャドウを指でつけるやり方とか、涙袋についても「コンシーラーを涙袋にのせるといいよ」って教えてもらいました。いろんなメイクをしてもらって、1番は選べないんですけど、普段はやらない「地雷系」が印象に残りました。
イガリ:実は「地雷系」のメイクって、全然違う領域なのにメイク自体は「ギャルメイク」にすごい近いんだよ。いろいろなメイクをした後で、ギャルメイクに戻るとどんな感じ?
りゅあ:あ!いつもの自分に帰ってきた!って思います(笑)。この本は事細かくっていうのかな?いろんなテクニックも書いてあるし、細かいやり方が写真と言葉で載っているので、すごい分かりやすいです。自分が知らなかった新しいテクニックとかあると思うので、そこを見てもらいたいです!
イガリ:私もりゅあちゃんから学ぶことがいっぱいあります。それに、小学生でこのメイクができるのは本当にすごい!つけまつげをつけないりゅあちゃんも可愛いんだけど、つけないと「自分じゃない!」っていうマインドも分かります。りゅあちゃんを見ていたら、私もマインドがアガってメイクしたくなってきちゃった(笑)。
<書籍概要>
『わたしもまわりも笑顔になる 小学生のメイク本』(講談社)
発売中
著者:イガリシノブ
モデル:りゅあ
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