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4月18日（日）14時より、フジテレビでは『ザ・ノンフィクション 放送1000回SP』が放送される。

この日、放送1000回目を迎える『ザ・ノンフィクション』。この大きな節目を迎えるにあたり、番組では前週より2週にわたり「放送1000回SP」を放送。四半世紀を超える長い歴史の中で『ザ・ノンフィクション』は、いったい何を描いてきたのだろうか。

4月18日（日）の「後編」では、2011年3月11日の東日本大震災以降に放送された番組の軌跡をたどる。ある日突然、大切な家や故郷、愛する人の命を奪われるという現実は、日本人の価値観を大きく変えた。

「人生にとって本当に大切なものは何なのか…」日本中が悩み始めた時、番組が目を向けたのは「自分らしい生き方」を追い求める人々だった。超高学歴なのに「働かないで楽しく暮らす方法」を追求する人、生まれながらの性に違和感をおぼえ“本当の自分”を取り戻そうともがく人…そして2020年に世界を揺るがし続ける新型コロナウイルスの発生。

人々の中で「人生に大切なもの」の優先順位が大きく揺らいでいる。『ザ・ノンフィクション』は、その時代時代を生きる人々の「心」を描き続けてきた。

そして、長寿番組だからこそ実現できる長期間にわたる映像記録も、『ザ・ノンフィクション』の大きな特徴である。17年にわたり、ダウン症の子どもを持つ家族を記録した「ピュアにダンス」シリーズは、人間の成長と子どもたちが持つ可能性を見つめ続けた。

18年にわたり、山奥で自給自足の生活をする父と6人の子どもを追った「われら百姓家族」は、子どもたちの成長と家族の“別れ”までを記録。

寺で共同生活をする熱血和尚と傷ついた子どもたちを11年にわたり記録した「おじさん、ありがとう」は、国内外で数々の賞を受賞する感動作となった。

「放送1000回SP」で、最多となる36回目の“語り”を担当するのは、女優・宮﨑あおい。そんな宮﨑から、コメントが到着した。

――ドキュメンタリーのナレーションは、ご自身にとってどんな意味を持っていますか？

声のお仕事は私にとって、とても大切で、楽しいものです。『ザ・ノンフィクション』が声をかけて下さったからこそ、他の声のお仕事にも呼んでいただけるようになった、私のスタート地点だと勝手に思っています。なので自分にとって、とても大切な時間ですね。

――演技の仕事とは違いますか？

違いますね。映っている方が主役なので、いかに邪魔をしないようにできるか気をつけて読んでいます。自分が見ている時に、ナレーションが気になってしまうと、物語に集中できない時があるんです。そうならないように、でもきちんと伝えるべきところを気持ちよく、皆さんに届けることが出来るようにと、考えてしています。

――これまで読んだエピソードで、後日談があれば教えてください。 

もっとこう読めばよかった、こうすればよかった、というのは、全ての回に対して思うものかもしれないです。今回、18歳の時の回を聴いて、当時の自分の顔が浮かんできて、「なんでこんな読み方をしているんだろう？」と、反省点がたくさん見つかりました。でも、それはそういうものなんだろうと思います。 

――この17年でご自身が思う「変わったところ、変わらないところ」は？ 

変わったといえばいろいろ変わりましたが、番組のプロデューサーさんや、子どものころから知ってる方に会うと、その瞬間に戻れるような感覚もあるので、変わっていない部分もすごくあるとは思います。 

自分の環境が変わったり、世界がどんどん変化していく中、経験値が増えることによって（他者に対して）寄り添える気持ちが増えたり、その幅が広がったというのは、とても豊かなことだと思っていて。それが年を重ねる楽しさでもあるし、こうやってナレーションをさせていただくうえでも、必ずいきていくものなんだろうな、と感じています。 

 ――改めて 『ザ・ノンフィクション』は、どんな番組だと感じていますか？

ファンなんです。きっと映っている人も、その人たちを撮っている人も、みんな真剣で、その真剣さを映像から感じるからこそ見ている時に心が揺さぶられるのではないかと思っています。人間の良いところもかっこわるいところも、全部さらけ出されているのが面白いし、それが人間だと思うから夢中になってしまう気がします。世の中や環境が変わっていくと、感じ方も変化していくので、その変化も含めて面白いなと思いますね。