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あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住

1月26日(火)放送『セブンルール』

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視聴者が“今最も見たい女性”に密着し、自身が課す“7つのルール=こだわり”を手がかりに、その女性の強さ、弱さ、美しさ、人生観を映し出すドキュメントバラエティ『7RULES(セブンルール)』。

「田舎で暮らすSP」2週目となった1月26日(火)放送回では、あんこ職人・竹内由里子に密着。中国山地のふもとにある岡山県美作市(みまさかし)で、あんこの美味しさを生かしたメニューを主とする喫茶店「ぺ」を営んでいる。丹精込めて手作りする彼女のあんこは、全国の専門店からも注文が舞い込むほどの人気ぶりだ。

結婚を機に生まれ育った大阪を離れ、人口30人ほどの限界集落へ移住。「誰とどんな生活をするのかが大事」と話す彼女のセブンルールとは。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ルール①:あんこは小豆と砂糖と水だけで作る

江戸時代の面影が残る岡山県美作市・大原。古い街並みの一角、玄関の横に大きく「ぺ」と書かれた古民家が彼女の店。築120年の古民家をリフォームし、1年前、喫茶店としてオープンした。

掃除や仕込みなど、手際よく準備を進め、朝10時に開店。メニューには、旬のフルーツをのせたあんみつや、塩のしょっぱさがアクセントの最中などがある。「おいしいですよ。甘すぎなくて、小豆の“豆感”もしっかりあって」と、訪れた客からも好評だ。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

休みの日になると、彼女は店で出すあんこを作っていた。この日はおよそ10kg分のあんこを作るという。原料に使用する北海道産の小豆は、現地の農家に足を運び、仕入れを決めた。

通常あんこ作りでは小豆を一晩水に浸すが、彼女はそれをせずにいきなり炊き始めるという。雑味の原因となるアクを抑えるため、一度煮汁を捨て、再び火にかけると、アクを丁寧に取り除く。 

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

再び煮汁を捨てると、そこに砂糖を投入した。彼女が使うのは、種子島で作られている「粗糖(そとう)」というもの。ミネラルが豊富で、自然の優しい甘さが特徴だ。  

市販のものには、あんこを固めるための水飴や寒天が入っていることが多いが、彼女は、小豆と砂糖と水だけで作っている。「甘すぎて食べられなかったりということがあって、そこまであんこが大好きじゃなかった」彼女だからこそ、素朴な甘さを追い求めている。

余計なものは入れず、時間をかけ、丁寧に煮詰めることで、理想のあんこができ上がる。 

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ルール②:あんこを煮るときは『セックス・アンド・ザ・シティ』を観る

あんこ作りの最後は、砂糖を入れて1時間以上かき混ぜる作業。一瞬でも焦げたらすべてが無駄になってしまうため、砂糖を入れてからは、鍋につきっきりになる。

集中力がいる作業のお供にしているのが、ニューヨークを舞台に、女性4人の恋愛模様を描いたアメリカの人気ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』だ。

何十回と見ているこのドラマの吹き替え版は、BGM代わり。集中力を保つのにうってつけなのだという。新作や字幕のドラマは内容が気になるので見ない。

この日はおよそ3時間かけ、10キロのあんこが完成した。 

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ルール③:あんこは卸す店に合わせて固さを変える

1984年、兵庫県に生まれた竹内は、短大卒業後、保育士として10年近く働いていた。30歳を前に、自らの可能性を求め、保育士として勤めるかたわらで始めたのがあんこ作りだった。 

偶然作り始めたあんこだったが、それがうまくいき、周りの人に食べてもらったことがきっかけに。保育士を退職し、あんこ作りに人生を賭ける決意をした。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

そんな彼女の作るあんこは、多くの店で使われている。

食パン専門店では「あんこが固すぎると、塗り広げるときにトーストを潰してしまう」ために「(パンの)フワフワも保てるような柔らかさ」が、カステラ専門店では、「(あんこと生地を)一緒に焼いてしまうので、パサパサになってしまってもいけない」ということから「いい塩梅の固さ」が求められている。

そんな要望に応じ、卸す店に合わせて固さを変えて作っている。

豆自体の柔らかさは、アク取りを止めるタイミングで決まる。さらに、砂糖を入れたあと、どのくらいかき混ぜるのかで、あんの柔らかさが決まるのだそう。

当初は配達も自分で行い、直接店の人の感想を聞き、それぞれの希望に近づけるために試行錯誤していた。リクエストに応えて固さは変えつつも、甘さは変えない。味まで変えると、誰が作ってるのかわからなくなってしまうからだという。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ルール④:コーヒーは人にいれてもらう

ある日、10時に店をオープンすると、常連客から和菓子の差し入れが。コーヒーが大好きだという彼は、竹内が入れるコーヒーを「ちょうどいい苦味でおいしい」と話す。

また別の常連客も「ここのコーヒーは美味しい。香りもいいし、味もしっかりしてる」とほめ言葉を口にする。

そんなおいしさの秘訣について、竹内は「いつも同じ味にすること。難しいドリップをせず。豆もいつも同じなんですよ」と明かした。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ある朝、自宅を訪れると、夫・耕佑さんのために弁当を作っていた。仕事や家事に忙しい彼女が、毎朝夫にしてもらうことがある。

それは、コーヒーを入れてもらうこと。店ではこだわりのコーヒーを振る舞う彼女だが、「人にいれてもらうコーヒーが一番おいしいと思います。人にいれてもらうために喫茶店に行くんじゃないかなと思う」と語った。

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ルール⑤:家では鍵を開けておく

店のある市街地から、車で30分ほど山間に向かった場所にある中右手(なかうて)集落。ここで空き家を活用しながら地域おこしの仕事をする、建築士の耕佑さんと結婚し、1年半前に移住した彼女。

結婚の話が出た当時、彼は岡山で、彼女は大阪で 暮らしていた。「どちらかがどちらかに行くのだろう」と思っていたときに、彼から「先に言っておくけど(岡山を)出る気はない」と言われたという。

「仕事も変わるし、生活のし方も変わるし、周りの人間関係もまたゼロからになるので、そこの不安はちょっとありました」と、当時を振り返る。

それでも、「別れるならこっちに来て一緒に生活しようかという感じ。“誰とどんな生活をするか”が大事かなと思って」と、移住を決意。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

そして実際に移住すると、地元の人が交流の場をたくさん作ってくれた。地元の人に温かく迎えられた彼女は、その恩返しのため、在宅時は鍵を開けておくと決めている。

「この間も帰ってきたタイミングで、近所のおばあちゃんが『とげが刺さったんやけど目が悪くて取れへんのよ』って(頼ってきた)」と、話す彼女。

近所の人たちは自ら扉を開けて入ってくるが、「全部を閉ざしたくないというか、ここの地域の人たちが単純に好きなので」という。

中右手集落には高齢者が多いから、いつでも頼りにして欲しい。そんな気持ちで、家には鍵を掛けない。この集落ならではともいえる、彼女のルールだ。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ルール⑥:夕方 村を散歩する

午後4時、店を閉めて帰宅する彼女。同じく仕事を終えて夕方帰ってきた夫を待ち、2人で散歩に出かけた。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

移住してから1年半の間、村の散歩を夫婦で日課にしている。始めた当初は、仕事を終えたリラックスの時間としてだったというが、今では村の人たちの様子を見て、交流する時間となっている。

散歩途中に会った村の人たちからは、畑で採れた作物や、自宅にある食材などをおすそ分けしてもらうことも。彼女は「いつもこんな感じです。頂いてばっかりです」と恐縮した様子で笑った。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

ルール⑦:あんこは1人で作る

3年前にあんこ屋を始めた思い出の場所、大阪市中津のシェアキッチンで、今も毎月1~2回、あんこを販売している。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

開店前からできていた行列には、「できた当初から来ている」という常連客だけでなく、かつての同僚や友人たちも、彼女に会いに来ていた。 

元同僚が「定期的に無性に会いたくなる」と話す彼女の人柄もあって、オープンまもない美作の店も、たくさんのお客さんが訪れる人気店になった。 

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

店の繁盛具合に、夫からは「誰かアルバイト入れたほうがいいんじゃない」という提案もあったという。それでも、「接客も自分でやりたいし(あんこも)作りたいし、お客さんと顔も合わせたいし、売りたいし。私は1人ですることにはこだわりたくて」と話す彼女。

そこには、過去のある後悔があった。 

「保育士を辞めたときに一番心残りだったのが、卒園した子どもたちが会いに来れる場所がなくなったこと」 。

あんこ職人・竹内由里子が自身に課す“セブンルール”「“誰とどんな生活をするか”が大事」限界集落へ移住_bodies

「毎回のように来てくれる人がいたり。すごい儲からなくても、お客さんと会える、お客さんを待てる場所が欲しいなっていうのもあって」、そんな気持ちで始めた喫茶店「ペ」。

自分で作ったあんこを、お客さんに笑顔で食べてもらいたい。そして、その場にはいつも自分がいる。ただそれだけのために、今日も彼女は1人であんこを作り続ける。 

※記事内、敬称略。

<『セブンルール』はカンテレドーガで見逃し配信中(無料)>

次回、2月2日(火)の『7RULES(セブンルール)』は、300円ショップ「3COINS」商品部のMD・岡田幸子に密着。全国で200店舗以上を展開し、ひと月に800種類もの新商品が並ぶ「3COINS」。

商品開発や販売戦略などを担う岡田は、デザインと実用性の高い品揃えで支持を集める、この生活雑貨ショップの急成長を支えてきた。「日常生活に300円の幸せを」と唱え、トレンドと価格に敏感な女性たちの心をつかむ彼女の7つのルールとは。

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