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8月21日（土）、映画「子供はわかってあげない」公開記念舞台あいさつに、上白石萌歌、細田佳央太、千葉雄大、沖田修一監督が登壇した。

本作は、数々の漫画賞で話題を呼んだ田島列島による長編デビュー作を原作とした、元気でマイペースなヒロイン・朔田美波が、ある運命（！？）の出会いをきっかけに、ちょっぴり風変わりなひと夏の冒険を繰り広げる珠玉のハートフル作品。

主人公の美波を上白石が演じ、不器用だけどやさしい美波の同級生「もじくん」こと門司昭平役を、ドラマ『ドラゴン桜』（TBS）で注目を集めた細田佳央太が演じているほか、千葉雄大、豊川悦司、斉藤由貴ら実力派が脇を固めている。

大勢の観客を前に上白石は、「このたいせつな作品を1年の延期を経て、昨日無事に公開することができました。とてもとても特別な気持ちに包まれています」とあいさつ。

細田は「全国公開から1日が経って、こんなにも多くの方に観ていただけていることがすごくうれしい」と感激し、千葉も「観てくださった方から早くもご感想をいただいて、素敵な映画だったんだと改めて感じています。皆さんにも何かしら届いていたら」と、延期を経てようやく公開にこぎつけたことに感謝した。

本作のラストでは、学校の屋上で美波がもじくんへ告白をする初々しいシーンが描かれているが、このシーンについて上白石は「実は今、後ろのほうでラストシーンだけみんなで観ていたのですが、作品にとってこのシーンが一番重要で肝だなって。こんなに素敵な夏を過ごせていたのだと、うれしく噛みしめていました」とコメント。

「原作や脚本を読んだときに震えるほど素晴らしいシーンだと感激し、演じることが決まったときには胸がいっぱいになって、台本を閉じてスーっと深呼吸をしたとても素敵なシーンです。この素敵なシーンをよりよいものにしたいと思って、本番に臨みました」と、思い入れの強い場面であることを明かした。

その相手となった細田は、「まだまだ技術面も精神面も足りていないときに、沖田監督をはじめ、素敵なキャストの皆様と出会ったのですが、僕自身が一番影響を受けたのは上白石さんの役作りも含めた精神面の強さです」

「日焼けしてしまうくらいずっと陽にあたって、毎日撮影があるから当然疲れているのに、現場ではそういう顔を見せずにキラキラしているところを見て、自分もこうならなきゃいけないと勉強になりました」と、上白石の姿に感銘したことを振り返った。

細田のそんな言葉をうけ、上白石は「私はずーっと佳央太くんに支えられて、『もじくんは佳央太くんしかいない』と今でも思っています。あの美波を引き出してくれたのは、もじくんの懐の深さ」と、互いの存在があっての芝居につながったと話した。

フレッシュさな2人を前に、司会者から沖田監督との“ある縁”について話をふられた千葉は「2人が『支え合って～』といい話をしているのに、僕だけ…」と苦笑い。

「監督とは、以前『モヒカン故郷に帰る』という作品でご一緒したのですが、その作品のキャンペーン後にお酒を飲んだとき、監督が結構酔っぱらっていて、僕の胸ぐらをつかんで取っ組み合いみたいな」と、仰天エピソードを語り始めたかと思いきや、「これは嘘なんですけど」とニヤリ。

続けて「沖田さんが『俺についてこい、俺に任せておけ』と、僕の今後を思って言ってくださって、今回呼んでいただいたので“有言実行の男”だなって」。

これに沖田監督は「酔っぱらっていて覚えていないんですよ。翌朝、『昨日、千葉くんにすごいこと言っていたよ』とまわりの人からすごい目で見られた。反省して、“千葉雄大様”と手紙を書こうと思ったのですが、逆効果だと思って、今回に至りました」と説明。

そんなエピソードを聞いた上白石と細田は、「私も言われたい」「僕も言われたい」と、うらやましそうな表情を浮かべていた。

©2020「子供はわかってあげない」製作委員会

©田島列島／講談社

配給：日活

最新情報は、映画「子供はわかってあげない」公式サイトまで。