10月13日(火)、映画「461個のおべんとう」の完成披露試写会が行われ、井ノ原快彦、道枝駿佑、森七菜、若林時英、工藤遥、阿部純子、野間口徹、映美くらら、KREVA、やついいちろう、坂井真紀、兼重淳監督が出席した。
映画「461個のおべんとう」は、ヒップホップバンド「TOKYO No.1 SOUL SET」の渡辺俊美によるお弁当エッセイ「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)を原作とした、お弁当を通して築かれる親子の絆の物語。
ここでは、約30分に及ぶ舞台挨拶の中から、盛り上がった部分を紹介する。
井ノ原:久しぶりにお客さんの前に出られてうれしいです。
道枝:こんな状況の中、足をお運びいただきありがとうございます。
──後ろには、461個のおべんとうの写真がズラッと並んでいるんですよね。
井ノ原:3年間かけて作ったお弁当の数々ですね。ちょっと派手だなと思ってたんですけど、お弁当だったんですね。今日は負けないようにいきたいですね。こうやって見ると圧巻というか、一つ一つ手作りで作り上げられたんだと思うと、グッときますね。
──今日は皆さん、推しのおかずをモチーフにした衣装を着ていらっしゃるとか。
井ノ原:さっき僕、全員のお聞きして、面白いなと思いましたね。それぞれこだわりがありまして。僕は、玉子焼き(笑)。シャツが玉子焼き(の色)で、茶色はちょっと…何でもありかなっていうか。
KREVA:焦げでしょ?
井ノ原:焦げ目?失敗してんじゃねーか(笑)。映画の中でも玉子焼きを作ることがあったので、個人的にも結構練習したので、玉子焼きをイメージしてみました。次は…映美さんは(順番的に)ちょっと残しておきたいな~。ミッチーいこうか。
道枝:僕は、きんぴらごぼうです。
井ノ原:絶対、納得できない。
道枝:え?
井ノ原:そんな色ある?
道枝:あるある。
井ノ原:KREVAさん、これなんですかね?
KREVA:それ、ふきでしょ?
井ノ原:ははは(笑)。
道枝:ふきじゃないです!
KREVA:炊いたやつでしょ(笑)?
井ノ原:ははは(笑)。きんぴら好きなの?
道枝:大好きです。家でよく食べます。家庭の味っていう感じがして。
井ノ原:道枝家のきんぴらはそういう色なんだね!
道枝:そうそう。…変わってるかな?変わってる?
井ノ原:(今日は)きんぴらにしていこうと思ったの?自分で。
道枝:そう!好きなんで。
井ノ原:かわいい~(笑)。
道枝:ありがとうございます!
井ノ原:森さんは?
森:私はいろいろあって。青はサバ。
井ノ原:嘘だろ(笑)。青魚か!
森:赤がウメで、靴はヒジキです。
井ノ原:ヒジキ!?いや~盛りだくさんですね!阿部さんは?
阿部:私は、カニクリームコロッケをイメージしています。
井ノ原:はははは(笑)。
阿部:コロッケを耳にしていて…(とピアスを指す)。
井ノ原・道枝:本当だ!
阿部:(靴が)クリーム、(ワンピースが)カニ、(ピアスが)コロッケ!
井ノ原:選ぶの楽しそうですね!
阿部:楽しかったですね。
井ノ原:ポイントで表現する人がいれば、映美さんのように全体で表現してくれる方もいて。
映美:私は、エビフライです。
井ノ原:ははは(笑)。すっごいよね。
映美:エビの衣を表現しています。
井ノ原:見つけた時どう思いました?
映美:見つけてくださったスタッフさんがすごいと思って。
井ノ原:発注が面白いと思って。「エビフライ的な感じで」って。
映美:これ(靴)を見つけた時、「しっぽだ!」と思ったそうです。
井ノ原:これは素晴らしいですよね。僕はしっぽも食べる派なんですよ!
映美:私もしっぽまでいただく派です。
井ノ原:本当ですか!?気が合います。夫婦役ですから!野間口さんは?
野間口:しば漬けです。
井ノ原:はははは(笑)。しば漬けお好きなんですか?
野間口:絶対裏切らないでしょ?
井ノ原:確かに!
野間口:どんなに食欲がない時でも、しば漬けがあればご飯がいけるから。
井ノ原:名言ですね、しば漬けは裏切らない(笑)。やついさんは?
やつい:そういうことだったんですね…色を入れるっていう。僕、勘違いしていて、ただアジフライのブローチ付けてきちゃいました。
井ノ原:かわいい!
やつい:のり弁が好きだから、白身魚入っていますよね。
井ノ原:(黒い服)全体でのり弁じゃないですか。
やつい:ちょっと失敗したなと思ってます(笑)。
井ノ原:KREVAくんは?
KREVA:僕自身がなってきました…ピーマンです!無限ピーマン。シャツでワタ感を出して。
井ノ原:坂井さん、こちらは…?
坂井:ふふふ(笑)。私もこのまま食べていただきたい感じの…唐揚げです!
KREVA:完璧です!
井ノ原:全然脂っこくない!さっぱりした唐揚げです。これは唐揚げ発注で選んだんですか?
坂井:唐揚げ発注です。
井ノ原:お店の方、どんな感じだったんですかね。
KREVA:ファッション業界どうなってるんだって感じですね(笑)。
井ノ原:あるっていうね(笑)。ステキです!時英くんは?
若林:ナスです!ナスにハマってます!ナス料理、5品くらい作れるようになりました。自粛期間中に作ることがあったんで。
井ノ原:ナスの一番の得意料理はなんですか?
若林:ナスの生サラダ。
一同:…?
若林:食べたことないですか?千切りにしてアクを取って、味付けはご自由なんですけど。食感がいいんです。なんのナスでもいいんです。
井ノ原:へ~。やってみたいね、ミッチー。ね?
道枝:うん。
井ノ原:やらなそう(笑)。
若林:やらないでしょ(笑)。
井ノ原:ナス好き?
道枝:好きです!
井ノ原:やってみようよ!
道枝:料理できないから。
井ノ原:そう、やったことないんだって。唯一作ったことあるものなんだっけ?
道枝:チーズドック。
井ノ原:自粛期間中に作ったそうです。どうやって作ったんだっけ?
道枝:割り箸に、チーズとソーセージをぶっさして…。
井ノ原:ぶっさしてって言うな(笑)。それをどうしたの?
道枝:それを10本くらい作ったけど、家族から大不評でした。
井ノ原:一度食べさせてもらいたいですけどね。工藤さんは?
工藤:私すごく分かりづらいんですけど、ツナマヨ海苔巻きです。のり部分が少ないんですけど、色味がツナマヨかなっていう。
井ノ原:しば漬けと同様、ツナマヨも裏切らないですから。裏切らない女優さんになってください。
KREVA:なんだよ急に(笑)。
井ノ原:まとめようとして、よくわかんなくなっちゃった(笑)。最後、監督。
監督:トマトとブロッコリー。年齢的に抗酸化作用とか疲労回復とか書いてあると気になる。
井ノ原:ブロッコリーは靴下ですか?
監督:そうです。
井ノ原:かわいい~。
監督:ありがとうございます!…あまり振らなくていいです(笑)。
井ノ原:すいません(笑)。
──井ノ原さんは、玉子焼きをたくさん練習されて、現場でも振舞ったとか…。
井ノ原:作ったものを全部自分で食べるわけにはいかないなと思って、現場に持って行って、ミッチーとお昼ご飯を一緒に食べるから、(玉子焼きを)食べてもらったりして。
道枝:そうなんですよ。毎日味を変えてくれて。だから、僕もお昼「今日はどの玉子焼きかな」って楽しみでしたね。
井ノ原:何が一番良かった?
道枝:ショウガが入ったやつ!
井ノ原:紅ショウガね!
道枝:紅ショウガ!
井ノ原:そう!原作にも出てくるんですけど、それをマネして作ってみたら、紅ショウガがいいんだよね!
道枝:すっごい美味しかった!
井ノ原:あと玉子焼き食べてくださった人います?
坂井:はい!いただきました。美味しくて感動しました。
井ノ原:本当ですか?ありがとうございます!
KREVA:あれ…。
やつい:俺ら食べてない…。
井ノ原:ちょっと今度、プライベートでお届けします。
やつい:本当ですか?
井ノ原:嘘です(笑)!
阿部:私は居酒屋のシーンでいただきました。井ノ原さんのプロ並みのフライパン捌きも拝見しまして。
井ノ原:そうだ、そうだ。料理関係の撮影の時にいた人は食べてるんですけど…なかなかライブハウスで火を使うわけにはいかないからさ。
KREVA:でも、食べたら美味しいよ?
井ノ原:今度、ぜひ!
やつい:でも、打ち上げのシーンで唐揚げを取ってくれましたよね。あれは美味しかった!
井ノ原:そうだっけ?俺作ってないから(笑)。そんなシーンありましたね。
映美:私は元妻役で離婚しちゃうので…お弁当を作っているシーンにはいなくて。
井ノ原:そうなんですよ。その離婚がキッカケでお弁当を作り始めるっていうところがありますね。
──思い出に残っているシーンはありますか?
井ノ原:面白い映画で。家族の話かと思いきや、お弁当がテーマでもあるけど、ライブも出てくるし、学園ものでもあったり、恋愛ものでもあったりして。いろいろな要素があるんです。監督も毎日違う映画を撮ってるみたいな感覚でしたかね。
監督:そうですね。ライブシーンはプロモーションビデオを撮ってるみたいな。工藤さんや森さんたちのところは学園もので…。
井ノ原:学園チームは思い出に残ってるシーンはありますか?
道枝:時英くんと、森七菜ちゃんと、僕でお弁当を食べるシーンがあるんですけど、あれはほとんどアドリブだったんですよ。
井ノ原:え、そうなの?
道枝:セリフとかを言うタイミングとかも3人で結構毎回違くて。いろんな方向から撮影していたんですけど、それが繋がらなくて、監督が大変だって言ってました(笑)。
井ノ原:そうやって聞いてから見ると面白いかもしれないですね。森さんはありますか?
森:ライブを見に行ったシーンは、楽しかった!かっこよすぎてビックリしました。この映画のために組まれたバンドとは考えつかなかったです。
井ノ原:うれしいですね…。
森:これからも続けてほしいです。
やつい:え、いいんですか!?
KREVA:やぶさかではないです(笑)。
井ノ原:皆さんのお声さえあればね(笑)。
やつい:どうですか?マネージャー。
野間口:いいと思います!(※劇中で、マネージャー役を演じている)
井ノ原:時英くんはどうですか?
若林:僕は、道枝くん演じる虹輝と出会って、友だちになるキカッケになるシーンを撮ったのが印象に残っていて。緊張感ある撮影の中で…初めて会ったので、最初はぎこちなかったんです。でも、そのシーンが終わってからはプライベートでもしゃべるようになって。だから、印象に残ってます。
──井ノ原さんが印象に残っているシーンは?
井ノ原:僕は、鎌倉に一樹と虹輝が住んでいる家をお借りして撮影していたんです。そこから見える景色は映画の中にも出てきますし、その坂道っていうのが…ちょっと人生と重ね合わせられる部分があったりして。そこが僕としては印象に残っています。あとは、最後にミッチーと一緒に歌えたのが、とても印象に残っています。
道枝:すごく楽しかったですね。歌っている時も動きがアドリブだったので、毎回新鮮な気持ちで挑めて。素で楽しみながら…虹輝じゃなくて、半分道枝駿佑で出てたくらい(笑)。
井ノ原:ははは(笑)。
道枝:本当に楽しませていただきました。
──道枝さんは、今回の撮影での井ノ原さんとの思い出で一番印象的なことはなんですか?
道枝:ギターをいただいたことですかね。同時期になにわ男子の全国ツアーのリハーサルをやっていて。その時に、ギターを披露すると言ったら、「何本持って行くの?」と聞かれて、「1本です」って言って。
そうしたら「2本持ってたほうがいいよ。貸してあげる」って言われて借りたんですけど、いつ返せばいいかわからなくて。「いつ返せばいいですか?」って聞いたら、「じゃあ、あげるよ」って。
すごくうれしかったんです。先輩から初めてもらったギターだったんで。結構いいギターだたんですけど、そんなに軽いテンションで「あげるよ」って言っていいのかなと思って(笑)。
井ノ原:はははは(笑)。いや、本当に大事に使ってくれそうだなと思ったから。お近づきのしるしに。あと、本当に一生懸命、練習してたから。楽器ってやっぱり、いっぱい使ってくれるほうがいいし。なんか、(道枝と)繋がれたかなと。
道枝:はい。
井ノ原:それで頑張って練習してくれたんだよね?
道枝:練習してる。
井ノ原:だから、今後、彼がギターを弾くシーンを見た方は、イノッチのおかげなんだと思ってもらえたら(笑)。
道枝:いや、ちょっと…それもそうだけど、そこまでじゃない(笑)。
井ノ原:頑張ってますよ。
KREVA:これあれだよね?名誉のために言うけど、親子役をやるために、「ため口協定」結んでるんでしょ?
井ノ原:そうなの!
道枝:ため口でいいよって言っていただいて…。
井ノ原:いきなり親子って難しいし、事務所の先輩後輩なんですけど、26歳離れてるんです。僕、26個上の先輩はいないんで、彼の気持ちが分からなくて。まず最初にどうしたらいいかなと思って、「ため口協定」を結ばせていただいたという。
──ステキですね!
客席:(拍手)
KREVA:これは、私への拍手ですか?
井ノ原:そうです。フォローありがとうございます!KREVA様様です!
──最後に、道枝さんと井ノ原さんから一言ずつお願いします。
道枝:この映画は当たり前に感じる日常が当たり前じゃないんだなと再確認できる映画になっています。親子や友達との絆とか、いろんな絆が生まれていきます。お弁当ってすごいなということだったり、親って偉大だなって改めて感じることができる映画なので、ぜひ楽しんでいただきたいです。
井ノ原:まずは大変な時期にこんなにたくさんの方に集まっていただいて、本当に感激しています。また、スタッフの皆さんも感染拡大防止に努めてくださったので実現したことだと思っております。感謝しています。
この映画は、最初にお話をいただいた時に、悪い人が出てこないよと。台本を読んでみたら、変な意味ではなく、何も起きないということがとても魅力的でした。日常ってこんなに面白いんだなって思った作品です。
撮り終わったのは1年前ですが、まさか1年後にこういう状況になるとは思っていなかったことではあります。だから、また映画の見方が変わっていくのかなと思ったりします。今この時期にこの映画を見ていただけるのは、とても意味のあることかなと思っています。作品に込められたパワーを感じながら、単純に楽しんでいただけたらうれしいです。
映画「461個のおべんとう」は、11月6日(金)公開。
最新情報は、映画「461個のおべんとう」公式サイトまで。