「三度の飯より肉が好き♡」
そんな肉への熱い思いを抱える“肉食系女子”のみなさんに送る、【肉loverの感覚レシピ】。自身も大の“肉lover”である、料理家・今井真実さんが、“感覚で作れる”肉レシピを綴る。初回は、みんな大好きハンバーガー。ポイントさえ押さえれば、あとは“だいたい”で、驚くほどジューシーなハンバーガーが作れてしまう。面倒くさがり屋さんにもってこいのレシピだ。
「油少なめ&フライパンでOK!ジューシー過ぎる絶品ヒレカツ」レシピはこちら!
<ビーフ100%!肉肉しいハンバーガーの作り方>
思えば、今までハンバーガーが嫌いという人に出会ったことがありません。いっぱしの大人になった今も「ハンバーガー食べない?」と誰かが言えば「そうしちゃう!?」と気分がうきうきしちゃいます。いつも飲まないコーラ頼んじゃおって思ったり!
若かりし頃、生まれて初めてグルメハンバーガーを食べた時の衝撃ったら、忘れられません。バンズの香ばしさ、まるでステーキのようなパティからこぼれ落ちる肉汁、カリカリのポテト!
すっかりハンバーガーの虜になった私は、あの味を求めいつしか家で作るようになりました。作ってみるとハンバーガーって意外と簡単なの。
まずはパティ。
赤身の牛100%の挽肉、余裕があれば安いステーキ用を叩いて作ると最高です。
挽肉は一人150gぐらい用意しちゃいましょう。塩はお肉の重量の1%、すなわち1.5gです。
あとはコショウ、ナツメグを入れ、手で練らず、さっくりとヘラで混ぜます。だいたい合わされば大丈夫ですので、すぐに冷蔵庫へ。
塩には挽肉同士をくっつける作用があります。冷蔵庫に入れ、冷たい温度を保つことで、挽肉の結着力が高まります。この工程を守ると、肉の粒がつぶれず、ジューシーなパティが出来るのです。
逆にねとねとと練ると、挽肉の温度が上がり結着力も弱わり、硬い仕上がりになってしまいますのでご注意を!
フライドポテトは、好きなショップをイメージしてスライス
挽肉を休ませている間にフライドポテトを揚げましょう。ジャガイモは皮付きのものをきれいに洗います。切り方は自由です。好きなハンバーガーショップを思い出しながらスライスして下さい。
私はちょっと薄めの櫛(くし)形が好みです。ほっくりした部分、端はカリカリの良いところ取りができますから。
ここで大切なのは、切った後のジャガイモをよく水にさらし、でんぷん質を洗い流すこと。そして水気をよく拭き取ると油はねせず、カリッと揚がりやすくなります。油の量も少しで良いです。ジャガイモの前面を揚げ焼きする感覚で。
10分ほど弱火から中火で揚げ、最後火を強くしてカリッとさせると最高のフライドポテトの出来上がり。白っぽかったジャガイモが、黄金色に輝きます。油をよく切ってお塩をパラパラと。
冷凍でも良いのでフライドポテトは必ずご準備を。あるのとないのとでは、満足感が違います。
トマト、玉ねぎはスライス、レタスは大ぶりにちぎります。水気はよく拭き取りましょう。小さなことだけど大事。玉ねぎは、赤玉ねぎだとちょっと洒落てて素敵です。
さあ、食べる直前にパティを焼きます。ざっと丸く、形はいびつでも大丈夫。薄くすることを心がけて。ここでお気付きになった方もいらっしゃるかしら。牛100%の挽肉なら、ハンバーグを作るよりずっと気軽にできるのです。
焼肉の要領で、焦げ目がついたら裏返し、すぐにチェダーチーズを表面に乗せます。溶けるのと、お肉の中まで火が入るのはほぼ同時なはず。
熱せられたパティの内部では、肉汁が踊っている状態です。このまますぐに食べると肉汁が流れ出てしまうので、お皿に移し休ませてあげましょう。
その間に、同じフライパンでスライスした玉ねぎに焦げ目をつけます。火を入れすぎるとトロトロになり食感のアクセントがなくなるので、さっと30秒ほど両面を焼き付けます。玉ねぎのレアステーキのイメージです。焦げ目をつけることにより、甘みと苦味でハンバーガーに奥行きのある味を与えます。
ハンバーガーバンズじゃなくてもマフィンで十分おいしい
ハンバーガーのバンズってなかなか普通のスーパーで売ってないでしょう?
大丈夫、手軽に買えるマフィンで十分おいしいですよ!横にスライスしたら、必ずトースターか網でカリッと焼いてくださいね。粒マスタードはたっぷりと。味付けは、パティの塩とこのマスタードだけ。酸味を効かせたらさっぱりとした後味に。ケチャップは、食べる時にお好みでどうぞ。
がぶりと噛み付いたら、うう、おいしい!溢れる肉汁、新鮮なお野菜!そして心なしか、家の味ってやさしい。ビールで流し込むとなんと至福なことか。
だって、家でおいしいものを食べたら、帰らなくて良いんですもの。らくちんらくちん♪
若かったあの頃と違い、今の私はいつでも自分で肉肉しいハンバーガーが作れるんだ、そう思うといつでもなんでも出来るような気分になります。
今井真実(いまい・まみ)
料理家。神戸市生まれ。三度の飯より肉が好き。雑誌、web媒体、広告などでのレシピ作成、スタイリングも担当。東京都世田谷区でソーセージなどの料理教室を不定期で開催。noteで発表したカルボナーラのレシピも大きな話題に。キャンプで塊肉を焼くのが一番のストレス解消法。Twitter:@imaimamigohan
写真/今井裕治
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