10月4日(月)、映画「ボクたちはみんな大人になれなかった」のプレミア上映イベントが行われ、森山未來、伊藤沙莉、森義仁監督が登壇した。
バブル崩壊後の90年代からコロナ禍の現在までを、時代を彩るカルチャーと共に描く作品で、主人公・佐藤役を演じた森山は劇中で21歳から46歳までを演じ分けた。「僕の実年齢は37歳ですが、ビジュアルに関しては、本当にあの手この手を使って、こんなに顔のケアをしたのは初めてでした」と会場の笑いを誘い、「容姿の変容も見どころのひとつですが、主人公の佐藤がどういう場所・環境に出会って、人間関係が複雑に、そして多様になっていくかの様子を見てほしいですし、そこから“大人とはなにか”という事を見た人には考えてもらいたいですね」とコメントした。
ヒロイン・かおり役を演じた伊藤は、“原作のかおり役を誰が演じるのか?”が世間から注目されていたことについて「本作のSNSなどで、ご意見も陰ながら見させていただいていました。ずっとソワソワしていましたが演じてみて、みんなの中にも、かおりのようなそれぞれの存在がきっといると思いますので、そのような存在を目指して演じました」と語った。
森監督は、「森山と伊藤の演技は何点だったか?」と問われ「初監督である自分が点数をつけるなど恐縮ですが、おふたりとも想像の5倍、10倍の演技力だったので、800点くらいだと思います」と評価した。
伊藤と初共演をした感想を聞かれた森山は「初めて人を好きになった感情をたぐり寄せて演じなければいけなかったので、最初の頃は緊張していましたが、その近づいていく過程が楽しくて、とてもぜいたくな時間でした。まるでふたりでドライブをしているような感覚でした」と振り返った。
「ボクたちはみんな大人になれなかった」というタイトルにちなみ、「現在の自分は大人度何%か?」という難しい質問には、悩みながらも森山は「大人をどう判断するかにもよりますが、年の数くらいでしょうか。なので37%くらいですかね」と答えた。
伊藤は「この先もずっと50:50でいられたらいいなと思います。昔は早く大人になりたいと思ったり、大人の顔色をうかがっている時期もありましたが、いま大人になってみて失うものもあったりしますよね。私は人の意見や考えを“待てる人”が大人だと思うので、現状は50%くらいですかね」と答えた。
最後に、森山は「1995年から2020年を駆け抜ける映画になっていて、そのなかでもコミュニケーションツールの変容が目覚ましいです。文通に始まり、ポケベル、最終的にはSNS。そして、コロナ禍までも描いている。そこには『出会いたい』『繋がりたい』と思う気持ちがあり、これは昔から変わらないものだと思います。この映画はその根源のエネルギーみたいなものが見られる作品だと思います」と本作を観る人へメッセージを送った。
映画「ボクたちは大人になれなかった」は11月5日(金)より公開。同時にNETFLIXにて全世界配信スタート。
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