1982年のシリーズ1作目から約40年。アクション映画の金字塔として今なお愛され続けている、映画「ランボー」の最新作にして最終章「ランボー ラスト・ブラッド」が6月26日に公開されるのを前に、17日、都内で無観客のプレミアムイベントが行われた。

(左から)ケンドーコヤバシ、武田真治、ささきいさお、花澤香菜

吹き替え版でランボーを演じたささきいさお、人身売買カルテルのボスであるマルティネス兄弟を演じた、武田真治(ウーゴ・マルティネス)、ケンドーコバヤシ(ビクトル・マルティネス)ランボーが育ての親として守ってきた最愛の娘、ガブリエラを演じた、花澤香菜が登壇。

武田は、赤いハチマキを巻き、マシンガンを手に、鍛え上げられたツヤツヤな筋肉も相まって、完璧なランボーのコスプレで登場。ケンドーコバヤシに「よく(捕まらずに)来れましたね。ここに」と早速突っ込まれると、武田は「楽屋があったんで、そこで(着替えました)。これ(マシンガン)も、ここに直接送ってもらって」と照れながら答えていたが、「ほぼ完コピできました!2の『怒りの脱出』の感じです」と、その出来に満足げだだった。

ランボーのコスプレで登壇した武田真治

「世界の筋肉の兄貴、シルベスター・スタローンさんがランボーを卒業されるということで、盛大に送り出したく」と気合十分の武田だが、ケンドーコバヤシには、「一番びっくりするのはこれでランボー役じゃないってことなんですよね。ささきさんを差し置いて、フル装備してきてるんですか」と指摘され、武田は、ささきに対して恐縮しきりだった。

(左から)武田真治、ささきいさお

これまで、ランボーの声を長年務めてきたささきは、「最初にやった頃から40年。最初のランボーは5人くらいの方がやっていて、中には渡辺謙さんもいたんです。それだけ、スタローンの声はどんな人の声を当てたらいいのか悩んだみたいです。最終的には2からランボーをやらせていただきましたが、スタローンの声は低音でささくれ立って濁った声なので最近は声を作るのにお酒を飲んで騒いでみたり。最後のシリーズはこの時期なので、一人で飲んで夜中に騒いでみました(笑)」と、これまでの役作りの歩みを振り返った。

極悪マルティネス兄弟の兄・ウーゴを演じた武田は、吹き替えについて、「難しかったです。極悪非道で最後にスタローンが演じるランボーと戦うんですが、悪だけどビジネスマンとして闇の社会にも従う人物。紳士的なのでちゃんと喋れるという部分が難しかった」と、その大変さを語ると、ささきは「スペイン語で、英語とも違ってリズムが違うから大変だなと思って僕じゃなくて良かった(笑)。素晴らしかったですよ!女房が(武田とケンドーコバヤシが演じる)兄弟が良かったと褒めていました」と武田の悪役っぷりを絶賛。武田は「シルベスター・スタローンに話しかけられているみたい」「目頭が熱くなる」と感激していた。

ケンドーコバヤシ(左)と鍛え上げられた肉体をアピールする武田(右)

弟・ビクトルを演じたケンドーコバヤシは「ささきさんと武田さんの役に対する気持ちを聞いて、自分の役作りは甘かったなと思いました。僕は(収録の)前の晩にタコスを食べたぐらいですからね。メキシコ人やからこんなもんやろと」と明かし、ささきは「ドスが効いていて、最初は低音だったのに途中から高音になっていたので俺に気を遣ったのかなと思った(笑)」と話すと、ケンドーコバヤシは「そんなことないです(笑)。(徐々に)興奮してきたみたいなことです」と恐縮していた。

最後にそれぞれが一言ずつ思いを語り、武田は「ラストブラッドとついている本作ですが、僕らを40年に渡り勇気づけてくれたランボーが見納めになります。是非、この時期ですが劇場で最後の雄姿を観て頂けたらと思います!」

ケンドーコバヤシは「この映画を最後まで観たら必ずホームセンターに行きたくなります。映画観とともにホームセンターをチェックしてください。男のすべてが詰まっています」

花澤は「ガブリエラが出てくるシーンはのどかで心温まる部分でもあるので、極悪兄弟に出会ってからそのシーンが後から効いてきますのでお楽しみください」

花澤香菜

ささきは「40年同じ役者の声を当てられるのはとても幸せなことです。ランボーをこれから見れなくなってしまうのは悲しいけど、最後にふさわしい作品となったんではないかと思います。日本語版の出来が良いので、是非日本語版もお楽しみ下さい」と、メッセージを寄せた。