高橋文哉さんが『ドクターホワイト』の現場で受けた“刺激”について語りました。
記憶喪失で謎だらけの女性・雪村白夜(浜辺美波)が医師の誤診を正し、患者の命を救っていく診断医療ミステリー『ドクターホワイト』(毎週月曜22時~)。第2話で高森総合病院内に発足したCDT(総合診断協議チーム)のメンバーとなった研修医・佐久間新平を高橋文哉さんが演じています。
フジテレビュー!!は、高橋さんにインタビュー。佐久間役をどう捉えて演じているのか、自身との共通点、そして同い年で主演を務める浜辺美波さんから受けた刺激などを語ってもらいました。
<高橋文哉 インタビュー>
初めての医療ドラマも“いつも通り”に役作り
──まずは、オファーを受けたときの心境をお聞かせください。
すごくうれしかったです。自分が医療ドラマに出るイメージはまったくしていなかったので、そこに対する“楽しみ”が、今までとは少し違う感じがしました。
──初めての医療ドラマですが、撮影前に「こういう感じかな?」と想像したことはありましたか?
あまりなかったかもしれません。役に関しても、今までと変わらず、役柄をイメージするところから始めました。それに、「実際、こういう器具で血圧を測っているのか」とか、現場で初めて知ることも多いんです。そういうモノを見て「これがあるなら、こう動こう」と考えられることが楽しいですね。
──研修医ではありますが、実際に医師を演じてみていかがですか?
やっぱり器具の扱いやセリフが難しいですね。セリフに関しては、普段生活していて発することのない言葉を言うことが多いので…口が慣れていないなと感じます(笑)。
でも、佐久間は研修医ですから、今はおぼつかない感じでもいいのかな、と。おぼつかないながらも、「ここだけはちゃんと伝えたい」という、佐久間なりの思いを込めて、抑揚をつけることができるので、口が慣れていなくて逆に良かったかもしれません。
佐久間の立ち位置は自分と似ている。だからこそ…
──改めてですが、佐久間をどんな人物として捉えて演じていますか?
白夜(浜辺美波)と狩岡さん(柄本佑)は別ですが、CDTのメンバーは皆さん医師で、佐久間だけが研修医なんですよね。だからこそ、メンバーが集まったときに、一番さわやかというか、初々しさを出して、見ている方にもホッとしていただける存在でありたいなと思っています。
診断の協議中、皆さんがうなずきながら話を聞いている場面でも、佐久間は「ちょっと分からないな」という反応があってもいいのかな、とか。
そういう“まだまだ”な部分はありますが、誰よりも熱量が高くて、向上心も高いので、他の皆さんよりもワントーン高いテンションでいるように心がけて演じています。もちろん、シリアスな場面で急に叫んだりはしませんけど(笑)。
──その立ち位置は、本作の高橋さんご自身の立ち位置と似ているところがあるように感じますが、いかがですか?
周囲にいらっしゃるのは、大先輩ばかりなので似ているかもしれません。撮影の合間に皆さんとお話をしているときも、「佐久間もこういう気持ちで、みんなの話を聞いているのかな」と考えることもあります。
それと同時に、医師の皆さんに対して佐久間は積極的に話しかけることもあるので、「佐久間がこういうことを言えるということは、僕自身も言える」と思えて。佐久間を演じることで、先輩方に話しかけやすくなりました。
共演者の芝居に圧倒!「僕の想像を軽々と超える」
──役と、高橋さんご自身に共通点はありますか?
共通点…絶対あるはずなんですけどね。佐久間は素直だし、すごくいいところがたくさんあるんです。でも、ありすぎて…自分が似ているって言うと自画自賛してるみたいになっちゃいませんか(笑)。
でも、諦めないところは共感できますね。共感できて似ているとも思うし、僕には佐久間のようにできない部分もあるというか。
佐久間は、自分の守りたいものや、「こうするんだ」と決めたものに関して、人にちゃんと自分の意思を伝えることができるんです。誰かに伝えて、伝えたことが相手に響いて、力を貸してもらえる。そういう部分は、すごいな、と。僕は自分の中でしか「諦めない」ということを循環できないので、尊敬します。
──主演の浜辺美波さんは高橋さんと同い年ですが、一緒にお芝居をしての印象や、何か受けた刺激があればお聞かせください。
浜辺さんはすごく尊敬できるところが多い方で、同い年とは思えません。現場での気遣いも見習う部分が多い方ですね。
お芝居に関しては、浜辺さんは毎話、かなりの長ゼリフがあるのですが、あれだけのメンバーがいる中で、ドンと構えて、ワッと言えてしまうのがすごいな、と。いい刺激になっています。学ぶことがたくさんあるので、ご一緒させていただけて、本当にうれしいです。
──浜辺さん以外の皆さんも個性派のキャストが揃っていますが、何か刺激を受けることはありましたか?
皆さん、キャラクター性の確立がすごいですね。台本を読んで「この人は、こういう人かな」と僕が思っていたイメージを、軽々と超えたお芝居をされていて。引き出しの多さに驚きますし、「こんな真面目なことを言っているのに、面白くできるんだ」という発見もありました。
このドラマは、シリアスだけどクスッと笑えることが魅力ですが、皆さんの掛け合いを近くで見ていると、圧倒されるものがありますね。役者には、対応力と瞬発力が大事だな、と実感しています。
──最後に、後半に向けた見どころをお聞かせください。
佐久間は、4話で転機を迎えます。大きな壁にぶち当たり、それがきっかけで少し大人になり、医師として成長していきます。
最初のころの佐久間は、医師の皆さんの後ろにくっついていくだけでしたが、最終回までには率先して「こういうこともあり得ませんか?」と意見を言えるようになっていると思います。僕の中ではそういう想像ができています。なので、白夜さんの存在の真相と合わせて、佐久間の成長も楽しみに見守っていただけたらうれしいです。
撮影:河井彩美
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