こんな浅田真央見たことない！厳しい座長の顔も…全国巡るファン感謝ツアーに独占密着

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フィギュアスケーターの浅田真央さんが引退後に「感謝の思い」を届けるために自らプロデュースしたアイスショー｢浅田真央サンクスツアー｣。全国各地を回り、出来るだけ多くの人に自分の演技を見てもらうことを第一に考え、2018年5月から公演を続けている。

その裏側に迫った特別番組『浅田真央 HERO～サンクスツアー「幸せを届ける旅」に独占密着～』が5月16日（土）26時20分（17日（日）深夜2時20分）よりフジテレビにて放送される。

引退会見から1ヵ月後の2017年5月。浅田さんは、カナダのトロントを訪れ、十数年にわたって一緒にプログラムを作ってきた振付師、ローリー・ニコル氏に引退を報告。同時に、最後にもう一度だけ振り付けを依頼した。

引退後に感謝を届けるプログラムは「愛は翼に乗って」。

この曲を選んだ理由について、浅田さんは「歌詞の中に、私がずっと輝いていられたのもあなたがいたから、ここまで頑張れたのは、あなたの支えがあったから、応援してくれたあなたがヒーローだよ、と。今まで感謝の気持ちしかないので、支えてくださった方や応援してくださった方に自分の滑りで伝えたいです」と力強く語っていた。

サンクスツアーのキャストは、姉の浅田舞や元日本代表の無良崇人さんのほか、オーディションをして選んだ浅田さん含む全10人。浅田さん自ら振り付けを考え制作を開始していくが、時にうまくいかず、メンバーに涙で訴える場面も。

「選手じゃないから。自分ひとりのプログラムじゃないから。ちゃんと復習して言われたことやってもらわないとだめだと思う！」

選手としての浅田真央はそこにはなく、“座長”としての覚悟がにじみ出ていた。

浅田さんは「不安の方が大きくて、手探りの状態だった」と振り返るが、半年に及ぶ厳しい準備期間を経て、ツアー1年目となる2018年は全国11会場、全43公演を成功させた。

そして2019年2月。姉の舞に代わって新メンバーの今井遥さんが加入し、サンクスツアーの2年目がスタート。新しい技にも挑戦し、個性豊かなメンバーと共に試行錯誤を繰り返す様子が描かれている。

初日となる宮城公演では、最後のプログラム「愛は翼に乗って」の直前、足が震えるというハプニングも。その後も、公演のたびに自身の出番の前は「緊張しちゃう」と不安な表情を見せる。

密着カメラは、メンバーの控え室へ。実は毎回40分もの間滑り続ける浅田さんへの体の負担は想像以上に大きく、合間にトレーナーによるマッサージを受けなければ「体が持たない」という。マッサージを受けながらインタビューに応じる浅田さんの言葉には、このツアーにかける思いが詰まっていた。

「愛は翼に乗って」と共に、ツアーの大きな見所のひとつが「ラフマニノフ」だ。2014年のソチオリンピックで、浅田さんはメダルが絶望視される中、フリーでは8回のトリプルジャンプすべてを成功させ、世界中が涙したことはいまなお記憶に新しい。サンクスツアーでは「ラフマニノフ」を男性メンバー4人と浅田さんがリレー形式でつなぐという粋な演出となっていた。

浅田さんは、各地で公演の合間に子供達にスケートを教えていた。「転ばない！」「そう」「自分で意識的に立つ！」とアドバイスする表情は、優しい真央先生、という感じではない“指導者”の顔に。

インタビューでは「やっぱり教えるの好きだな」と、将来の選択肢について真面目に語っている。

また番組では、元女子レスリング選手の吉田沙保里さんや、同じスケートクラブ出身の後輩・宇野昌磨選手などが訪れたことも紹介。アイスショーを見た宇野選手は「真央ちゃんは、現役の時以上の練習をしているのではないか。尊敬しかない」と絶賛した。

そしてカメラは、アイスショーPRのため各地で様々なテレビ番組に出演する浅田さんに密着。さらにメンバーと観光や食べ歩きなどを楽しむ貴重なオフショットも満載となっている。

ツアーも2020年という新しい年に突入へ。「2020年は私も30になるひとつの区切りの年。色々経験しつつ自分がどうなるか楽しみつつ…」と笑顔を見せた。もう「真央ちゃん」とは呼べなくなるくらい、今まで見たことのなかった“座長”浅田真央さんの、熱い思いにたっぷり迫るドキュメンタリーとなっている。