1987年の歌手デビュー以来、第一線で活躍を続ける藤あや子さん。
デビュー35周年を記念した写真集「FUJI AYAKO」(講談社)が発売に。極上のビキニ姿や一糸まとわぬ上半身ショットで美しく引き締まったボディを披露し、女性美を表現しています。
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【先行公開写真(4月30日更新)】「FUJI AYAKO」を見る
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プライベートでは、5年前に年下のご主人と結婚。また、近年は保護猫活動にも力を入れ、義母の元から引き取った保護猫のマルとオレオとの日常をユーモラスに綴ったSNSも大人気。
公私ともに充実した日々を送る藤さんが、夫婦円満の秘訣や、年齢を重ねる中で新たに芽生えた思いを語るとともに、今を生きる女性たちへ心からのエールを送りました。
<藤あや子 インタビュー>
若い頃は破滅的で「いつ死んでもいいや」なんて思ってる時期があった
――先行公開されたお写真は、美ボディはもとより、藤さんの表情の美しさにも目を奪われるものでした。その根底には、ご主人や猫ちゃんたちとの日常が育む実りがあるのでしょうか。
旦那さんとは、結婚5年目の今もすっごく仲がよく、家で過ごす以外にも、映画を見たり、温泉に行ったりしています。彼は、そういう楽しみを共有できるパートナー。マルオレも、私が愛情いっぱいに育てている以上に、彼らからもらう幸せは計り知れなくて。それがこういう表情に出てるのかな(笑)。だとしたら、ありがたいことです。
やっぱり人って、誰かを愛し、愛されることが大事だと思うんですよね。私は、彼と結婚する前は、可愛い孫娘もいるし、もうこのまま独身で、女性同士で楽しく暮らせれば十分だと思っていました。それが突然、恋におちて結婚するわけですから、人生わかんないなって。まさか自分に、突然、そんなハッピーなアクシデントが起こるなんて、ホントに思ってもみなかったです。
今の旦那さんと恋に落ちた時に、私はすでに55歳ぐらいになってましたから、その年齢で恋愛できるんだってまず驚いたというか。自分自身にまだそういうパッションが残ってたの?っていう、不思議な喜びがありました。で、その思いが今も続いてる状態なんです。
――変わらないトキメキに加えて、夫婦円満の秘訣はなんだと思われますか。
お互いの相性がいいというのもあるんですけども、一番大事にしてるのは、相手の存在を常に当たり前とは思わずに、何かやってもらうことに対して感謝の気持ちをお互いに持つ。それが、仲よくいられる秘訣だと思うんですよね。
うちの場合は、たとえば私がご飯をつくると、旦那さんは洗い物をしてくれます。その時お互いに、「ご飯を作ってくれてありがとう。いただきます」「いつも洗いものしてくれてありがとう。助かってる」という言葉が自然と出てくるんですよね。思っていても言葉にしないと伝わらないし、夫婦間でも、そういう言葉がけと思いやりがすごく大事で。
あえて言葉にするのは照れちゃうという人もいるかもしれないけど、好きな人が相手なら素直に言えるじゃないですか。その気持ちを常に持ったこの5年間であり、今なんです。
生の言葉を交わさないのは、やっぱりもったいないと思う
――たまに女性陣から、旦那さんがやってくれるのはうれしいけど、自分とやり方が違うことがストレスになる、とも聞きます。そういう場合はどう考えればいいですか。
そうかぁ…全然思わない。それは、個々の感覚的なこともあるのかな。相手にやってもらうことに関しては、たぶん、自分がやった方が早いとか、うまくできると思ったら元も子もないと思うんですよね。やっぱり夫婦は、協力し合いながら生活することが大事だと思う。片方だけが頑張っても、あとで必ずひずみが生じちゃうと思うので。
そこはネガティブに考えないで、楽しく、笑いに持っていったらいいんじゃないですか?例えば洗い残しがあったら、「惜しかったね~。でもいつもありがとう、助かってるよ」って言わないとだめだと思う。そうやってうまく“育てていく”(笑)のがいいと思います。
―――そうした言い方なら、言われたほうも嬉しいですね。
だって人間だけじゃないですか、言葉を使えるのは。今、SNSが日常に浸透して、生の言葉を発することが少なくなっているし、やり取りはSNSですればいいみたいな感じがありますよね。たとえば旅行に行っても、目の前のカップルが、二人で黙ってスマホをいじってたりすると不思議で、もうちょっと会話したらいいのになぁとか、顔見てしゃべったほうがいいのにな、ってめちゃくちゃ思うんです。
まぁ、コミュニケーションの在り方も、時代とともに変わっていくのかもしれないけど、せっかくの生の言葉を交わさないのは、やっぱりもったいないと思う。
――対面でないと、伝わらないものもありますものね。藤さんはこれまでも、演歌の分野にとどまらず、ジャズ、ギター、絵画、陶芸、作詞など、あらゆることにチャレンジされていますが、その源は?
常にワクワク感は持ってた方が楽しいからだと思います。で、ワクワクすることを無意識のうちに探しているから、それを見つけるのが上手なのかも。ただし、なんでもかんでもやるんじゃなくて、自分がインスピレーションを感じたものはとりあえずトライしてみるということかな。ダメだったらやめればいいし。
そのためにも、普段から、広く浅く、いろんなものに目を向けています。今、ワクワクを探している方がいたら、アンテナを広げてキャッチした中で、「あ、これやってみようかな」と思えるものをチョイスして、実際にやってみれば、何かしら夢中になれることが見つかると思う。何かアクションを起こさないと、きっと自分の人生変わらないと思うので。
年を重ねていくごとに、心も体も鍛えられて、不思議と楽になる
――今回の写真集もまさに、提案を受けてアクションを起こされたわけで。改めて、この写真集にはどんな思いが込められているのでしょうか。
この写真集は、男性だけでなく、女性の方にも見て欲しいのは一番なんですけども、特に、これから自分はどうしていこうかなとか、自分探しをしている方にはぜひ手に取っていただきたいなと思うんです。コロナ禍で、困難を感じている方はたくさんいらっしゃると思いますが、中でも、若い女性たちが苦しんでいるという状況を聞くにつけ、私はいてもたってもいられなくなるというか。
私も若い頃は破滅的な性格で、「いつ死んでもいいや」なんて思ってる時期があったんです。特に、子育てしながら仕事もしていた20代はめちゃくちゃ忙しくて、自分の時間もなければ、寝る時間すらなかった。このままだったらいつ死ぬかわかんない、私、もう40くらいで死ぬのかなと思ってた時期もあったくらいです。
でも人生って、年を重ねていくごとに、心も体も鍛えられて、不思議と楽になるんです。楽になるだけでなく、今まで勝手に背負っていたマイナスの要素がチャラになることもある。生きていくと必ず良いことがあるし、たった一度の人生、せっかくこの世に生まれたんだから、楽しまなきゃいけないよ、人間って生きてることが一番素晴らしいんだよっていうことを伝えたいですね。
――近年、保護猫活動に加え、乳児院や支援学校、福祉施設に「チャリTシャツ」を寄付されるなど、社会福祉活動に力を入れていらっしゃるのも、そういうお気持ちからでしょうか。
困っている人や恵まれない子どもたち、親のない動物に対しても、何かしてあげたいという気持ちはすごくありますね。これもまた、今まで考えられなかったような方向へ、自分のやりたいことが広がっているんです。
私はもちろん歌手ですから、歌を通してもそうなんですけども、さまざまな形で自分ができることをやり、世の中を、女性を元気にしたいなと思います。
写真集「FUJI AYAKO」(講談社)は、4月15日(金)に発売されます。
撮影:河井彩美
取材・文:浜野雪江
プロデュース:KAORI OGURI
協力:FRIDAY編集部