昨年12月に結成10周年を迎えた4人組バンド「DISH//」(北村匠海さん、矢部昌暉さん、泉大智さん、橘柊生さん)は今年から、これまで世に送り出してきた楽曲の数々を、現在の彼らの演奏と声でリテイクする“再青(さいせい)プロジェクト”をスタート。リアレンジから生まれた“過去と未来をつなぐ”楽曲が入ったアルバム、10th Anniversary Retake Collection 「再」を4月6日にリリースしました。
『めざましテレビ』の単独インタビューでこの10年間について聞いてみると、変化したところと意外にも変わらないという一面も明らかに。ここでは4月6日の放送ではお伝えできなかった未公開部分もすべて公開します!
<DISH//メンバーがヴェノム化!?北村匠海は「クジラになりたい」>
中2当時から大きく変化した声
今回のアルバムには、「猫 (in 2022) 」「Loop. (in 2022) 」「勝手にMY SOUL (in 2022) 」などの人気曲が入っていますが、なぜリテイクをしようと思ったのでしょうか。
北村:当時、中学・高校時代で出していた曲は演奏もままならなかったりしたので、レコーディング音源は僕らの音ではなかったりしたんですね。でも僕らにとっての青春はあの頃で、今もう一度歌うことで、10年の節目に自分たちの音や声、さらには、あの時できなかった解釈などを加えて、ファンの人と一緒に味わうということが良い一歩になりそうだなと思い始まりました。
――(鈴木唯アナウンサー)昔の楽曲をいま聴くとどう思いますか?
北村:恥ずかしさもありますね。当時「birds」は漠然と“出会えた喜び”の曲だと解釈していましたが、今聴くと結婚の話や出会った2人が決意し誓い合う曲でもあるんだなと思いました。「猫」も再レコーディングしてまた全然違う聴こえ方をしましたね。
矢部:スタートが中学2年生だったので声が全然違いますよね。聴き比べも面白いなと思いながらやっています。
北村:アレンジもいろいろ加えたり、ライブ感を意識して自由にやっているので、昔とはまたひと味変わりました。中2で当時すでに声変わりしていましたが、それでも声が違うんですよ。何なんですかね…?
――10曲入っていますが思い入れのある曲はありますか?
橘:「Loop.」は僕が初めて書いた曲で、今の自分たちの音で演奏できたのがすごく嬉しかったです。匠海(北村さん)が楽器も弾かずに自由に歩き回りながら歌っている姿を作ったときから想像していたので、実現しているのが感慨深いですね。
北村:当時僕らが演奏するのは無理だって言われたもんね。
橘:そうです。グルーヴが大事な曲なので、楽器を始めたばかりの中学生にはかなり難しい曲ではありましたね。
北村:「Loop.」は昔レコーディングしたときも、僕らとしては最善だと考えていましたが、ギターの先生に「まったくできていない!」と言われていました。言われると「確かにな」と思っていたので、今回再レコーディングできたのは、塗り替えたい思いがあったので嬉しかったですね。
矢部:思い入れがあるのは、「虹のカケラ」というファーストアルバムに入っていた曲です。ライブでやったりテレビで歌ったりするときはCDの表題曲になってしまうことが多いので、アルバムの中間に入っている曲は埋もれやすいですが、その中でもパワーのある「虹のかけら」を入れられたのは、改めていろんな人に知ってもらえるというコンセプトにもすごく合っていると思います。メンバーみんなが好きな曲を再びお届けできるというのは嬉しいです。
泉:「東京VIBRATION」は自分が加入後初めてレコーディングした曲で、それを改めてレコーディングできるのは、意味があることでした。
北村:僕は「birds」に思い入れがあります。再青プロジェクトが始まって「birds」は絶対にやりたいというのがあったんですね。自分のなかで1、2を争うような好きな曲で、今回はアコギでレコーディングしましたが感動的でした。意外とさらっと歌うような曲じゃないんだなとか、最後に向けて情熱が爆発していく曲なんだなとか、当時気付かなかった新しい発見があったのはこの曲でした。
山積みの洗濯物を見て絶叫!
2011年に結成し、2017年に泉さんがメンバーに加入するなど変化しながら成長してきたDISH//。去年の冬で10周年を迎えた彼らに、この10年を思い返してもらいました。
北村:長かったような短かったような10年でした。DISH//の形も変わってきているので、ただ「大人になった」だけでは言い切れない、いろんなことがあった10年でした。
矢部:普通では体験できないようなことを経験できましたし、メンバーと楽しんだり悲しんだりした思い出が残っていて、今思うとあっという間に感じる楽しい期間でした。
橘:10年経っても変わらずゲームをしたりする反面、仕事の話は真面目にできたりと良い関係を築けていると思います。
泉:僕は2017年に加入したので5年ですが、10年経つとまた違う景色が見えると思います。
――結成10周年とはいえまだ皆さん若いですが、自分たちがまだ青いな~と思うことはありますか?
北村:中身は変わっていないですね~。大人っぽいと言われていたので、やっと年齢に追いついてきたという感じです(笑)人ってあまり変わらないんだなと感じますね。
でも、自分のテリトリーになると逆になにもできないんです。例えば自宅では洋服を脱ぎ捨てたりしちゃいますが、楽屋が汚かったらきれいにしたくなったりするんです。きょうも朝、山積みの洗濯物を見て絶叫しました。二郎ラーメンみたいに”マシマシ”でたまっています(笑)
矢部:ゲームや漫画、アニメの話とかしょうもない話で大笑いするという高校生のノリでここまで来ているので、まだ若いんだなと思いますね。中学生のときからやっていて、DISH//は部活のようで青春を味わってきたので、今も青春中!という感じです。
橘:いまだに朝までゲームをやるとかですかね。高校生のころは毎日朝までゲームして、学校行って寝てを繰り返していたので、そんな感じで今もできるのは若いなと思います。
泉:僕はむしろ青さがなくなってきていて、子供の頃の感情を忘れつつありますね。もっとまっすぐ、正直に話せていたなと思います。
――この中で1番青いな~と感じるのはどなたですか?
北村:1番童心を忘れていないなというのは柊生(橘さん)ですね。人生を楽しく生きるということにステータスを振り切った男です。
橘:自分でも青いなと思うもん。
北村:いい意味で変わっていないと思います。DISH//ができる前は柊生が1番大人っぽかったです。当時からハットかぶって。なんだか若返っていっていますね。
矢部:それこそゲームやアニメの話も柊生から先陣切って話題が飛んでくるので、1番人生を楽しもうとしている感が強いです。
北村:色んなことをゴリ押しで強制されますもん。大智はゲーム機買わされていたよね?
泉:買わされましたね(笑)
北村:大智と一緒にゲームをしたいから、ゲーム機を買わせるまでいかせるんですよ。
泉:しかも僕の住所を知っているので、Amazonでいつでも送りつけられる危険な状況なんです。
――今後ファンの人に届けたいのはなんですか?
北村:まずこの再青プロジェクトでは懐かしさも新鮮さも一緒に共有していきたいです。昔やっていたイベントを今の僕たちがリノベーションしてやったり、今年はライブなどもあるので一緒に楽しめたらと思います。音楽で笑えたり泣けたり、それがエンターテインメントだと思うので、DISH//を介して僕らも同じ気持ちを噛みしめていきたいです。
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