DJ歴40周年のレジェンド! DJ KOOインタビュー「誰かの笑顔のために一曲入魂」
3月4日(水)リリース「オドレーJAPAN!~歴代オドレル J-POP~」
イベントやライブの中止・延期が決まったり、無観客で行われることになったり、新型コロナウイルス感染拡大の影響は、音楽・エンタメ業界にも影を落としている。人々の間に沈滞ムードが漂うなか、聴けば気分も上がり、思わず体が動き出す“踊れる”CDが、3月4日(水)にリリースされた。
タイトルはズバリ「オドレーJAPAN!~歴代オドレル J-POP~」(avex infinity) 。プロデュースするのは、“盛り上げ番長”の異名を取るTRFのリーダー、DJ KOOとその盟友DJ BLUEだ。

ジャケット写真は、「北斗の拳」などで知られる原哲夫氏の描き下ろし!
収録曲は、DA PUMP「U.S.A.」、いきものががり「じょいふる」、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「R.Y.U.S.E.I.」といった近年のヒット曲から、TRF「EZ DO DANCE」、SPEED「BODY&SOUL」といった90年代ヒット曲、さらにはピンク・レディー「渚のシンドバッド」、西城秀樹「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」、杏里「キャッツ・アイ」といった70年代、80年代ヒット曲まで。
昭和と平成のJ-POPの名曲を全38曲!ノンストップな“オドレル(踊れる)”MIXでつないでいく、“アゲアゲ”のアルバムだ。
奇しくも、取材前日にはDJ KOOが出演するDJイベントが中止となってしまったが、DJ KOOは、急きょ配信アプリを使ってDJをライブ配信。気落ちしていたファンを元気付け、「KOOさんありがとう!」「サイKOO(最高!)」とSNSを大いにわかせた。

40年のキャリアを誇るレジェンドDJでありながら、飾らぬ人柄で音楽以外のイベントやバラエティ番組でも大人気のDJ KOO。自身にとってDJは、「誰かに笑顔を届けるもの。だから魂を込めて一曲をかける」と語る、熱いハートの持ち主でもある。
そんなDJ KOOに、アルバムの聴きどころと活動40周年について聞いた。
<DJ KOOインタビュー>

――「オドレーJAPAN!」は、“ノンストップMIX”というコピー通りの、本当にノリノリな曲ばかりですね。
聴いてもらうとわかるんですけど、70年代から最近の曲まで、日本がこれまで積み重ねてきた“踊れるJ-POP”を集めているんですよ。お子さんからご年配の方まで全世代の方が、少しでもポジティブに楽しくなれればいいかな、と思って。
ただ、このアルバムを作り始めたころは、こんなご時世になるとは思っていなかったんですが…あえてこの時期にリリースするというは、意味があるのかな、と感じています。聴いて、少しでも楽しい気分になっていただけたらいいな、って。
――70年代から現在までのJ-POPの名曲が38曲収録されていますが、どういう基準で選曲したのですか?
今回、DJ BLUEを含めたプロジェクトスタッフみんなで選曲をして、100曲以上の中から絞って絞っての38曲でございます。これが「あれ入れたい、これ入れたい」って大変だったんですよ(笑)。僕はジュリー(沢田研二)さんが大好きなので、「ジュリーを入れたい。あ、でもそうしたら、アン・ルイスさんも杏里さんも、それならピンク・レディーも外せない」って。理想選曲から始まってここに終着しました。
――今年8月には、DJ活動40周年になるそうですが、その集大成ともなりそうですね。
いやぁ、そうなんですよ。18歳から始めて58歳ですから(笑)。40年のDJ生活の中で、ディスコやクラブを通じて、“踊れるJ⁻POP”は本当に素晴らしいものなんだ、というのを痛感してきたので、それをみなさんに改めてお届けしたいという思いも強いですね。
――そんな中でも特に思い入れがある、という曲を挙げていただくと?
やっぱり、ジュリーの「TOKIO」、それと、H Jungle With tの「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~」もですね。これは、小室(哲哉)さんと一緒にやっている中で、浜田(雅功)さんが加わったんですから。本当に思い出深いですね。あとは、ものすごくわたくし事で言わせていただくと、私の娘が20歳なんですけど、モーニング(娘。)ヲタなんですね(笑)。
自分の娘がそれだけ好きなグループなら見に行こうと思って、(モーニング娘。らが所属するハロー!プロジェクトのコンサート)“ハロコン”を見に行ったりもして。ステージも歌もすごくよかったですし…ということで、モーニング娘。の「LOVEマシーン」を選ばせていただきます。

――改めて40年やってきたDJとは、KOOさんにとってどのようなものですか?
「人に笑顔を届ける」「一つの音でみんなが元気になる」「盛り上がる」という、そこにつきますね。そのためにDJは、一曲に対して魂を込めてかける。まさに“一曲入魂”ですよね。今回のアルバムでもその心意気でかけました。
――DJに飽きたり、辞めようと思ったことはありますか?
ないです。常に新しい曲、音、ムーブメント、新しいスタイルがあるので、常に“キャッチアップ”しなきゃいけないので、飽きることがありません。むしろ、自分が新しいスタイルを作っていけたら最高だな、という思いでここまできました。
40年やっても、まだまだチャレンジしなきゃいけないものがある
――さらに、2月29日には、YouTubeチャンネルも開設されましたが、どんな心境からですか?
40周年なので、今までやったことがないことにチャレンジをしたいなと思いまして。ほかにも、身近なことでいうと、僕は料理が全然できないんです。お味噌汁さえ作れないんですよ。なので、せっかく始めたし、YouTubeで料理をやってみようと思い、初めて麻婆豆腐作りに挑戦したんです。
目の前に用意された材料で作ってみて、と言われて、お肉の上に片栗粉をそのままザーッとかけちゃったんです。そういうものだと思っていたので(苦笑)。そういうことがあるから…40年やってもまだまだチャレンジしないといけないなって。
――そういった好奇心を持つづけられる秘訣はどこにあると思いますか?
やっぱりずっと現役でDJをやっていることじゃないですか?40年やっている中で、ダンスシーンが落ち込んだり、TRFをやる前にはDJの仕事がなくなって、貧乏な時期があったりしましたけど、それでも、やっぱり好きだから続けてきて。常に「イエイ、イエイ、イエ~イ!!」って、フロアを(盛り)上げられるっていう。それが秘訣なのかな、って思いますね。実際、現場でお客さんを見ながら、元気のレスポンスをし合いながら、っていうのが。
――最後に改めて読者のみなさんにメッセージをお願いします。
2020年、今世界が日本に注目している中で、音楽やエンターテインメントを通じて、みなさんでポジティブなエネルギー、元気を共有して、それをさらに世界に届けていけるような、そういう力になれたらいいと思っています。ぜひこのアルバムを聴いて、楽しい気持ち、笑顔を重ねていってもらえたら、と思っています。

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