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近年“きーちゃん”の愛称で幅広い年齢層から人気の氷川きよしが、2月2日（日）にデビュー20周年を迎えた。

同日、東京・中野サンプラザで「氷川きよしコンサートツアー2020～それぞれの花のように～」を開催し、ファンと21年目のスタートを祝った。

開場前、リハーサルを終えロビーに姿を見せた氷川。集まっていた取材陣や今回の公演に携わるスタッフに笑顔で「よろしくお願いします」と、丁寧に挨拶を交わしていく。

開場を待つファンの前にも出ると、一気に会場が色めき立ち「きよく～ん」「きーちゃーん」の大歓声が。うれしそうな氷川は、手を振ることはもちろん、艶やかなポーズをとって見せ、公演前から旺盛なサービス精神で魅了していた。

取材陣のもとに再び姿を現した氷川は、「今日、こっち（左）側の顔の方を撮ってほしいな～（笑）」とぼそりとおねだり。そして「これどうぞ～！（新曲が）「母」だけに歯ブラシ！」と自ら歯ブラシを配る場面も。気さくな対応で笑いを誘った。

いよいよ開場。この日を待ちわびていた約2200人ファンは、思い思いのおしゃれをして続々と会場に集まり、客席のあちらこちらで氷川に関する雑談を。両手いっぱいに持ったペンライトを準備する姿が印象的だった。

そんな中、会場が暗転すると「きよしく～ん」「きーちゃん！」の掛け声が会場を包み、「私らしく、あなたらしく」というナレーションとともに、氷川がステージ中央に登場。序盤はじっくり演歌を。母への深い愛情を歌ったバラードの新曲「母」の歌唱中は、ファンもじっくりと聴き入っていた。

MCでは、満20年という記念すべき日をお祝いするためのケーキが登場。氷川は、バラがデコレーションされたケーキに「かわいい～」と目を輝かせる。しかし、中央に配置された栗まんじゅうに「なんで？」と疑問顔。この日のMCを担当した西寄ひがしから「満20…まんにじゅう…まんじゅうに…」と説明されると「あ！それで！」と納得したようで、満開の笑顔を見せた。

翌日3日（月）から、「母」に関する無料イベントが各地で行われるという話題になると、「無料だからこっちも気が楽（笑）」と本音をこぼす場面も。「やっぱり、チケットをお求めいただいていると…何倍もの思いをお返ししたくなるので」とその真意を語りつつ、「あ、でも、無料だからって手を抜いているわけじゃないですから（笑）」と、慌てて付け加えて、会場の爆笑を誘った。

氷川と長年付き合いのある西寄による、漫才のようなトークも氷川のコンサートではお楽しみの一つ。近年「ボヘミアン・ラプソディー」の歌唱が話題になっている氷川だが、その歌唱についての話題で…

氷川：彼（フレディ・マーキュリー）の思いを、僕は日本人なので、日本語で伝えたいな、と。…あ、ハーフなんですけど。
西寄：ヨーロッパとアメリカとかですか？
氷川：ううん。佐賀と福岡。
西寄：メイドインジャパン！
氷川：西寄さんは、ハーフですか？
西寄：純大分産！
氷川：だから、かぼすに似ているんですね（笑）

そんな「ボヘミアン・ラプソディー」をこの日の公演でも披露。観客がピクリとも動くことができなくなるほどの圧巻の歌声を轟かせた氷川は、「こうやって日本の方に日本語で伝えることができてよかった」と、改めて語りつつ、「これからは、人間にとって大切なことを歌で伝えていきたい」と、歌手としての決意を明かした。

ファーストコンサートを行った中野サンプラザという思い出の地で、ファンとともに21年目のスタートを切った氷川。公演中、何度も「21年目はゼロからスタートします」と語った彼は、最後にファンに向け、「からだにお気をつけて、いついつまでもお元気で！」と、笑顔で手を振った。

「これからも一緒に時間を過ごしていこう」というアツい想いが込められてるように感じられるひと言に、客席からは大きな拍手が送られていた。