宮崎宣子 起業の裏側を語る「だまされたり、あらぬことを言われたりもしました」

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元日本テレビアナウンサーで、現在はフリーのアナウンサー、実業家、ハーバリスト。さらに、早稲田大学大学院に通う学生でもある宮崎宣子さんが、日々のあれこれを素直に綴ります。

連載コラム 宮崎宣子の「八転び九起き」第8回

みなさま、こんにちは。　

次第に風が涼しくなってきましたね。秋の気配がするたびに、気がつかないふりをしております。宮崎生まれ宮崎育ちの私は、夏が過ぎ去ってほしくないのです。。。

今年の夏は、大学院の試験に始まり、披露宴を終え、しばらくぐったりしておりました。

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8月半ばから少し復活してきたな〜と思ったら、まだ夏を満喫していないことに気がつき、何かしよう！と思い立ったのは、ベタなバーベキューと、10年ぶり？いや、それ以上ぶりの東京ディズニーランド。それが、結構楽しくて、あっという間に9月が終わろうとしています。

今回、東京ディズニーランドに行ってみて、すべてのアトラクションにストーリーがあり、みなさんはそれを楽しみながら、乗り物に乗っているんだってことに気づきました。遅っ！

「スプラッシュ・マウンテン」が好きな旦那さんから、

「スプラッシュ・マウンテンは、物語も面白いから楽しいんだよね〜」と言われ、

「物語って？」

「え？知らないの？」と驚かれた私。

ただ、ウサギとキツネとクマさんが賑やかにいるだけで、最後のコースターが楽しいことしか知らなかったのです。

「ドナルドの話は？」

「知らない」

「チップのことは、何だと思ってたの？」

「可愛いリスがいるな〜と」

「えー！！！」

10歳下の旦那さんからびっくりされました。

小さいころからディズニー・チャンネルを見て育った彼と、『日本昔ばなし』で育った私とのギャップが判明した夏でした。

そして、もうすぐ10月…。

私の会社（オーガニックハーブ製品を扱うブランド・EMARA）が5期目に入ります。

会社を維持するのも売上を上げるのも本当に大変ですが、小さい会社ながら少しずつ成長してきました。

今回は、少しだけ私の会社の話を書かせていただこうと思います。

EMARAは立ち上げから4年目を迎え、そろそろ会社として“判断”される時期に来ています。会社というのは、大体3年目までは赤字でも、4年目から黒字へという流れになることが、軌道に乗る会社の一つの目安と言われております。

その4年目に入り、EMARAもようやく微々たる黒字になりそうで、方向性が見えてきたのではないかと感じるこのごろです。

よく「起業って大変じゃないですか？」と聞かれます。はい、めちゃくちゃ大変です！正直、もう一回やれるか、と聞かれたら悩みます。ただ、やり方を変えてもっと器用にできたかもしれない、とも思います。

では「なぜやれたか？」と考えると、やはり「ハーブが好き」ということと、「勢い」でしょうか。ハーブと出会って、「これを仕事にしよう！」と思ったときに、身体に電気が走ったといいますか…。

自分にしかできないことで、一生全力を注げるもの、誰かの役に立つもの、誰かの生活を幸せにするもの。ハーブの薬効でその人の日々を劇的に変えられるかもしれない、美意識というレベルではなく、男女を問わず好きで手に取ってしまう――「これをやってみよう！」と心に決めました。

そこから、少しずつ調べ、勉強を始め、動き始めたら…会社を立ち上げ、スタートしていたという感覚が正しいのかも知れません。

実際、会社をやってみると、資金繰りに苦労したり、ときには悪い人にだまされたり、あらぬことを言われたりと、いろいろなことがありました。想定外なことが多々出てくるのですが、それはすべて自分の思いを形にするための過程なので、大変だけど糧にしていくしかない…そんな感覚です。

私は、結婚生活も恋愛も4年以上は経験したことがないので（苦笑）、EMARAの5期目も、いわば未知の領域。

「ここからどうするか？」ですが、私の会社には今、従業員はおらず、アルバイトを頼むことはあっても、基本私一人でやっております。

人を雇うとなると、お給料の支払いはもちろん、保険料などの費用もかかりますし、その人の人生の一部の責任を負わなければならないため、簡単ではありません。

それでも、今後は従業員を雇うつもりです。まずはチームEMARAとして8人くらい雇える会社を目指します。

そして、私には目標があります。

それは、台湾、ベトナム、タイ、フランス、イタリア、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨークという世界8店舗で展開すること。

「一人の会社で何を言っているんだ？」って感じですよね。

ですが、私には根拠はないものの、自信があるのです。

テレビも2局しかない宮崎県のど田舎に生まれ、アナウンサーになりたいと言ったときには、「誰が？」と言われたものです。

学校帰りに自転車をこいでいると、何度も田んぼに落っこちました。夜、街灯がないので、月明かりだけが頼りだったからです。そんな田舎娘だった私が、今は東京に住んで仕事をしているのです。

今思えば、アナウンサーになる、というほうが「何を言ってるんだ？」だったはずです。そんな無謀な夢をかなえられたのだから、今回も「そうする！」と決めているのです。

そのために必要だから、経営の手腕を学ぶため、大学院に通っているのですが、実践的なノウハウを直接的に教えてもらえるわけではありません。

過去から現在までのケーススタディと、これから起業する人には、ファイナンスの知識や財務会計などを学べる授業もありますが、例え、考え方を学んだとしても、それをそのまま自分の会社に当てはめられるわけではありません。

会社は、規模も経営期間もさまざまですし、先生の教えや考え方が自分の会社の方針と違う場合もあるので、あくまで「知識として持っておいたうえで、あとは自分で考えなさい」という感じです。経営に正解はありませんし、その過程でも紆余曲折あります。

やるか、やらないか。

つまり、結局、自分自身がどこまで本気でやるか、なんだと思います。

大人になると純粋に「好き！」って言えることって減ってきませんか？洋服でも食事も「お気に入り」はあっても、「これが大好き！」と心から言えることって、私自身は少なくなっていると感じます。

私は幸運なことに、アナウンサーの仕事もハーブの仕事も変わらずに「好き」を感じています。しかも「めちゃくちゃ好き」で、消えることも減ることもないからこそ、今も頑張れているのかなと思います。

しかし、その裏で、前述したようなつらい経験も少なからず積んできました。会社を経営するには、自分の判断力と経験、人間力、忍耐力と、まぁまぁタフでないと厳しいものがあるな、と感じています。

私も、今ではかなり強い女になってしまい、ゴルフでも気の強さが出てしまうのか、パターがオーバーしがち（苦笑）。「中におじさんがいるんじゃない？」なんて言われることもあります。

会社を経営していると聞くと、特別なことのように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。私の場合ですが、ダメでも下手くそでも、とりあえず「好きなことを全力でやってみる」という選択をしてきた結果だと痛感します。

できないから努力をし、無知だから学ぶ。

ただ、それだけな気がします。

ですが、いろいろなことをやってみて、やりたいことはさらに広がっています。

今後は、ヨガの資格や英語の勉強にも力を入れてみたいと思います。

43歳、まだまだやりたいことだらけです。

ハーバリスト・宮崎宣子のおまけコラム

今回、ご紹介するのは桜ティーです。桜の葉はバラ科であることから、抗菌作用や咳止めといった、ローズエッセンシャルオイルに近い効能があるとされています。

ほかにも、イライラの抑制やストレスを減退させるといったリラックス作用も。さらに、桜葉エキスにはシミの元となるメラニンの生成を抑え、美白や保湿、抗炎症といった肌荒れを防ぐ効果も期待できます。

ただ、味的には、かなり癖がありますので、できればブレンドしたり、アイスティーで飲むのがおすすめかもしれません。

今回、久しぶりに行った東京ディズニーランドで「アリスのティーパーティー」のアトラクションを初めて見ました。

そこに、学生時代に購入したのと同じ、「美女と野獣」に登場するティーポットのお母さんと、ティーカップの子どもたちが今でも売られていたので、そのポット＆カップも一緒に撮りました。

そのカップは、傾いた作りになっているので、しっかり飲むのには不向きですが、飾るにはとてもかわいらしく、私も20年以上大事にしています。