世界一有名なミステリーが蘇る！天才探偵と精神科医が運命の出会い！医師変死の謎を解け

『シャーロック』第1話完全版

めざましmedia編集部

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誉獅子雄（ディーン・フジオカ）は頭脳明晰で容姿端麗な、犯罪捜査専門のコンサルタント。難事件の捜査を、警視庁捜査一課の警部・江藤礼二（佐々木蔵之介）から特別に依頼され、請け負っている。罪と悪に興味があり、謎解きは彼の生きがいでもある。だが、その性格は難ありで、一般の人が対等に渡り歩けることは、まずない。しかし、そんな獅子雄にとって、運命的な出会いを果たす事件が、いま幕を開ける。

都内の、とある病院で、ある一人の勤務医が屋上から謎の転落死を遂げる。死亡したのは、消化器内科医の赤羽栄光（中尾明慶）。第一発見者の看護師・水野麻里（松井玲奈）が、赤羽の助けを求める声を聞いていたことで、何者かに突き落とされたことが疑われる。江藤たち捜査一課は病院関係者を集めて事情聴取を始めた。

通報者で警備員の石井太（木下ほうか）が、やはり赤羽の声を聞いて現場に駆けつけたと話すと、突然、白衣を着た男が「嘘つけ！」と遮る。男は、麻里と石井の発言の矛盾点を次々と指摘し、論破していき、周囲は唖然となる。この男こそが、獅子雄だった。そして、獅子雄は、その視界の隅に、ある一人の男を捉える。遠巻きに様子を伺っていたのは、精神科医の若宮潤一（岩田剛典）。岩田はそっと現場を離れた。

若宮が医局に戻ると獅子雄が来た。麻里から赤羽が若宮の診察を受けていたことを聞いていた獅子雄は症状を尋ねる。だが、若宮は守秘義務があると拒否。すると獅子雄は、若宮のデスク周辺の様子から転職しようとしているのではないかとプライベートにズケズケ踏み込む。見透かされた様子の若宮は、赤羽の症状を話してしまう。２週間前に赤羽を診察したが、一般的な疲労との診断だった。次に獅子雄は、赤羽が殺された理由を若宮に問う。赤羽と若宮が医大の同期だったからだ。すると若宮は、同期と言っても知り合い程度だと話をかわした。反対に、若宮はなぜ自分と赤羽が同期とわかったのかと尋ね返す。獅子雄は話そうとするが、スマホに電話の着信があり、慌てて出て行ってしまった。

獅子雄の事務所は上階からの水漏れで水没していた。獅子雄が荷物を片付けていると、江藤が来て、病院での聞き込みの様子を聞く。すると、獅子雄は盛り上がりに欠けると返事。院内のゴタゴタだろうと、事件に興味を持てないのだ。看護師と警備員の隙をついているのが病院関係者だろうというのが獅子雄の根拠だ。しかし、江藤が赤羽の検死結果を教え始めると、ある箇所で獅子雄が興味を抱く。それは赤羽の胃に残されていた内容物。少量の乳製品、おそらくバターとパセリのみ。獅子雄はバターとパセリを食べた遺体には遭ったことがあるが、それのみはないと不可解だと指摘する。

事件に好奇心を抱いた獅子雄は本格的に事件捜査に乗り出す。まずは、赤羽の妻、汀子（松本まりか）に江藤と一緒に聞き込み。汀子は赤羽の死を悲しむが、彼の両親には認められていない様子。汀子の話では、大学を出ていない自分はコンパニオンをしていた時に赤羽と医学部のパーティーで知り合った。そのため、赤羽の両親は息子が医大に残れず民間に下ったのが、汀子にたぶらかされたせいだと思われ嫌われているのだと。話の最中、獅子雄はキッチンを見ていた。家人にたしなめられ、戻って来ると汀子が食事中の娘に、好き嫌いや右利きの矯正をしている。獅子雄が赤羽と若宮の関係を尋ねると、同じサークルでとても親しかったと聞いていると汀子。若宮の話との矛盾が浮かぶ。

次に獅子雄は赤羽と若宮の担当教授だった今井茂樹（平泉成）を尋ねる。今井は、赤羽は人柄が良かったが、成績は下の方だったと言う。

国家試験もギリギリで合格したぐらいだが、民間の病院に下ってからは大活躍していたと今井は喜んでいた。若宮は奨学金を受け、アルバイトをしながらの苦学生。そして、今井は赤羽がサークルの部長で、夏休みには若宮たちと勉強会をしていたことを思い出す。サークルの人間は優秀で、みんな立派な医師になっていた。

学生課で若宮と赤羽のサークルを調べた獅子雄は、2年足らずで解散していることに疑問を持つ。サークルに所属していた人物のその後を追う獅子雄は、郡司貴生（淵上泰史）だけが医師ではなく、医療ジャーナリストになっていることを知る。郡司のSNSには、学生時代に赤羽とクルーザーの前で撮影した写真があげられていた。獅子雄は、郡司に医師転落事件について意見を伺いたいとメールを送った。

病院に向かった獅子雄は麻里に郡司の写真を見せる。すると麻里は２週間前に外来に来た患者だと言う。赤羽の具合が悪くなった頃だ。さらに、事件の日に赤羽と言い争っていたのは、郡司ではないかと迫る獅子雄に麻里は見てはいないと否定。獅子雄は麻里の写メを撮り、何者かに送信した。

江藤が部下の小暮クミコ（山田真歩）と赤羽の自宅前で車に乗って張り込んでいると獅子雄が来た。その時、赤羽家から大きな物音が。江藤たちが駆け込むと、取り乱した汀子が若宮に帰ってくれと罵っていた。クミコが理由を聞くと汀子は取り乱した自分が悪いと謝る。その時、汀子の娘が折り紙を折っているのを獅子雄は見逃さなかった。若宮が帰ると、江藤たちは汀子にわけを聞く。すると、汀子は赤羽と交際していたころ、若宮にも告白されたことがあると言う。獅子雄が若宮にもチャンス巡ったと混ぜ返すと、汀子は気になることがあるとアルバムを見せる。アルバムにある３ショット写真の人物１人の顔部分が破り取られていたのだ。それは、自分と赤羽と若宮の映った写真。破り取られていたのは若宮で、赤羽がやったとしか思えないと怯える汀子。獅子雄が写真に写っているクルーザーの所有者を尋ねと、汀子は赤羽家の物だと認めるが、今は全く乗っていないと話した。と、獅子雄にメールが着信。麻里の写メに対する返信を見た獅子雄は、赤羽家を後にする。

その頃、若宮は麻里と会っていた。実は、麻里は、若宮と赤羽、郡司が会っていたらしいことに気づいている。麻里は警察には話していないと言うのだが、若宮は何かを警戒している様子で、自分を脅しているのかと言って立ち去ってしまう。若宮がバイクで帰ろうとすると、獅子雄がいた。

獅子雄は若宮の部屋に押しかけ、栽培しているパセリをつまみ、勝手にバターを取り出す。たしなめる若宮。すると獅子雄は、嘘つきが偉そうなことを言うなと、若宮の話の矛盾点を突く。さらに、クルーザーでの勉強会を聞くと、若宮は携帯の電波が入らない場所は集中して勉強出来ると答える。続けて、獅子雄は若宮に郡司の写真を見せ、最近会ったかと尋ねた。しかし、卒業後は付き合いがないと若宮。獅子雄は、赤羽が何らかの理由で郡司にショックを与えられたから、若宮が精神安定剤を処方したのではないかと指摘。獅子雄が帰ると、若宮は不安に襲われる。

獅子雄は情報屋のレオ（ゆうたろう）と会い、汀子の娘がくれた折り鶴に使われていた特徴ある折り紙を調べさせる。すると、すぐにスマホで検索したレオはファミレスのキャンペーンで配布されたものだと教える。獅子雄は、このファミレスに赤羽と汀子、娘が行った時間を調べて欲しいと頼んだ。

捜査本部では、クミコが若宮を任意同行しようと息巻いている。決め手がないと落ち着かせようとする江藤のスマホに獅子雄から電話が着信。麻里の話をクミコに聞いて欲しいと言う依頼だった。麻里に話を聞いたクミコは、江藤とともに若宮を任意同行する。

一方、赤羽家のクルーザーを調べていた獅子雄は、航行日誌を見て何かを思いつく。汀子は最近全く乗っていないと言っていたのだが、１週間前に航行していた。獅子雄は、郡司を調べて欲しいと江藤に電話するが、若宮の取り調べで忙しいと断られてしまう。さらに、汀子に捜査進展の連絡をした方が良いと告げる獅子雄。江藤が断ろうとすると、獅子雄は後追い自殺でもされたら困るだろうと脅し、捜査は進展したと告げるよう話す。仕方なく、江藤は獅子雄に言われた通りに汀子に連絡。感謝していると電話を切った汀子の表情は…。

汀子は娘と出かけ、スーツ姿の男たちと会う。その様子をレオが撮影し、獅子雄に見せる。男たちは生命保険会社の人間だ。また、レオは赤羽たちがファミレスに行った時刻も調べていた。それは、事件の直前だった。注文したメニューは、ハンバーグセットと煮魚定食、赤羽はドリンクのみだったようだ。獅子雄はハンバーグにパセリが添えられていることを確認する。

江藤が若宮の取り調べに苦戦していると、獅子雄から電話。若宮を解放しろと言う獅子雄は、真犯人が見つかったと言う。江藤は誰だと聞くのだが、獅子雄には警察が下手に動くと逃げられてしまうと伏せられてしまった。若宮が警察を出ようとすると獅子雄が迎えに来た。そして、獅子雄は若宮に協力してもらうと告げる。

若宮は獅子雄の指示で汀子に電話。会って欲しいと汀子に頼む若宮は、会わないと警察に全てを明かすと告げる。すると、汀子はクルーザーに来るようにと落ち合うことになった。電話を終えた若宮に、獅子雄は赤羽たちとの因縁を話させる。

翌日、若宮は汀子とクルーザーに乗り、沖合へと乗り出す。操船は汀子。若宮のシャツには盗聴器が隠され、マリーナに残った獅子雄に送信されている。沖合で停船させた汀子は、キャビンに降りて若宮と話を始めた。汀子は赤羽家に嫁いですぐに船の免許を取ったと言う。そして、何を警察に話すのかと尋ねる汀子に、若宮は学生時代に自分たちがクルーザーで行なっていたことを赤羽に聞いているだろうと話し出す。

若宮たちのサークルは、国家試験の出題者から問題を手に入れていたのだ。相手は郡司の親の知り合いで、コピーを取ることは許されず、携帯の繋がらない沖合が受け渡し場所だった。つまり、若宮たちは不正をして医師になっていた。ところが、摘発者が出てしまう。若宮たちは免許返上を考えたが出来なかった。そして、赤羽が殺されたのは、それが原因だとしか思えないと訴える。１人だけ試験に受からなかった郡司が医師として成功した赤羽を脅迫して金をもらっていたからだ。郡司の脅迫に苦慮する赤羽を若宮は励ましす。すると赤羽は、不正の全てを知っている汀子に話してみると、若宮に告げていた。

聞いていた汀子は、だから赤羽とともに郡司とクルーザーで会ったと若宮の話を遮った。そして、郡司を２人で殺害して海に遺棄したと打ち明ける。愕然とする若宮は、睡魔に襲われた。汀子は若宮も手にかけようと睡眠薬を飲ませたのだ。その時、船外に小舟が横付けされる。入って来た獅子雄は、汀子に赤羽は殺されたのではなく、自ら飛び降りたと告げた。赤羽は妻子に保険金を残すため、他殺に見せかけたのだと言う。ところが汀子は欲を出し、若宮を犯人に仕立てようと動いてしまった。決め手となったのは、パセリとバター。自殺する直前に、赤羽は汀子と娘にファミレスで会っている。しかし、汀子は警察には話していない。赤羽に口止めされていたからだ。また、赤羽の胃に残されたパセリとバターは娘の残したものだった。

汀子は、獅子雄まで排除しようと向かってくるがかわされてしまう。眠っていたはずの若宮が起き上がって汀子を抑えた。若宮は汀子が飲み物に睡眠薬を混入したことに気づいていたのだ。なぜ自殺を止めなかったのかと聞く若宮に、汀子は赤羽が郡司の件で自首すると言いだしたからだと答える。医者を辞めて犯罪者になった赤羽には何の価値もないから、死んで欲しいと汀子は自殺を唆していたのだ。それでも、汀子は赤羽には指一本触れていないとしゃあしゃあとしている。と、獅子雄は、郡司の死体遺棄の共犯関係、そして、自殺教唆で逮捕されると突きつける。

だが、獅子雄は汀子が捕まったら、若宮の不正もばれてしまうだろうと言い出す。警察に行くか、医師を続けるかの選択を若宮に迫る獅子雄。その時、初めて若宮は獅子雄が警察の人間ではないと知った。
結果、汀子は逮捕される。江藤に、いつ汀子に疑いを持ったのかと聞かれた獅子雄は、アルバムの破り方だと答える。左利きの人間が破ったもので、右利きの赤羽と証言した左利きの汀子を疑ったのだ。

その後、若宮は医師を辞めた。若宮が部屋に帰ると、獅子雄がいる。若宮を救いに来たと言う獅子雄は、ここで自分と一緒に暮らせば家賃は半分になると提案。若宮の返事を聞く前に、獅子雄は届いた荷物をほどき始め…。