生理痛など、女性の健康管理についての対処法と現状が紹介されました。
女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。
3月10日(金)の放送は、3月8日の「国際女性デー」にちなんで「自分のカラダとどう向き合う?」がテーマ。
産婦人科医の宋美玄さんをリモートゲストに迎え、MCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、潮田玲子さん、婦人公論」元編集長の三木哲男さんと共に話し合いました。
生理の不調を減らすための「低用量ピル」、抵抗ある?
生理期間前後には、女性の7〜8割が不調を感じているといいますが、生理の主な症状には下記のようなものがあります。
番組が街頭で行ったインタビューでは、「薬を飲み続けると、薬が効かなくなると聞いたので、本当に辛いときしか薬は飲まない」「体調不良が生理のせいなのか自律神経の影響なのか更年期なのかわからず、病院の何科に行ったらいいのかわからない」など、生理について悩んでいる声が多く聞かれました。
三木さんの職場にも生理を我慢して働いている女性が多いそうですが、「僕のような男性の上司に言いづらい気持ちはわかるけれど、女性の上司にも言わない。同じ女性でも個人差があるので、休みたいとは言いづらいらしい」と原因を分析。
潮田さんも「スポーツの現場では、痛いというのは弱音を吐いているようにとられるし、休んでいる間にポジションを奪われるのではという心配もあった」と、生理で休めない女性の思いを代弁し、番組公式SNSにも「甘えだと思われる」という切実な声が届きました。
生理の重い症状は「月経困難症」と言われ、体を温める、薬を飲むなど、症状や体質に合わせてさまざまな対処法があるそうです。
対処法の中で最近特に注目されているのが、「低用量ピル」。
宋さんによると、痛み止めを毎月飲まなければいけないくらい症状が重いなら、低用量ピルを検討したほうが良いそうで、「妊娠を望んでいないなら試してほしい。生理痛での処方なら、健康保険も適用される」と語りました。
三上アナが「ハードルが高いと思っていたが、周りの人が試したらストレスが減ったと話していた」と言うと、潮田さんは「現役時代、大会中に生理にならないように使っていた。ラクにはなるけれど、定期的に婦人科に通わなければいけないので、忙しい人にはハードルが高いのかも」と言い添えました。
千秋さんが「スポーツ選手が飲んでも大丈夫だったと言われると、安心感がある。眠くなるとか疲れやすいとかはないの?」と質問すると、潮田さんは「それはないけれど、人によって副作用はある。いくつか薬を試して合う/合わないを見極めることが必要」と回答。
SNSには、「PMS(月経前症候群)がひどいので低用量ピルを飲んでいたのだが、40代以上は飲めず、辛い」というお悩みも寄せられました。
宋さんは「40代以上、肥満、愛煙家、偏頭痛持ちの方など、低用量ピル以外を使ったほうがいい人もいる」と前置きしたうえで、「40代以上はエストロゲンが入っていないピルなら使えるし、ピルの種類は本当にたくさんある。きちんと専門家に相談してほしい」と訴えました。
生理による労働損失は年間4911億円!会社の対応は?
月経が原因となる労働損失は、年間4911億円とも言われていますが、「まるのうち保健室」の「働く女性 健康スコア」の調査では、生理痛などの症状のある人の約7割が対処をしていないという結果が出ました。
宋さんのクリニックに来た人に話を聞くと、生理痛などについての知識はあるけれど、対処法が怖いものだと思っていた人が多いのだそうです。
番組では、会社で女性の体調についてどのように理解を進めていくかについて話し合ったイベント「産学医連携ウェルネスワーキング」も取材。
イベントでは、職場で男性の理解を得るために何をしたらいいか話し合い、すでに実施している取り組みについての情報を共有しました。
生理休暇を導入している会社も多いようですが、SNSには「生理休暇は無給だから…」というお悩みも届き、潮田さんは「生理休暇があっても、取れなければ意味がない。みんなが知識を持つことで、一歩踏み出すきっかけになるのでは」と力説。
宋さんも「学校で性教育をしても、社会に出てアップデートする機会がない。生理休暇を導入することは福利厚生ではなく、会社の成長戦略だと思ってほしい」と、企業にメッセージを送りました。
生理の辛さ、パートナーにはどれくらい伝えている?
イベントで、藤本美貴さんと庄司智春さんが夫婦での体調の理解についてトークした様子もリポート。
藤本さんの機嫌がよければ家庭が上手くいくと考えているという庄司さんに、藤本さんは体調についてしっかり伝えているといいます。
それを受けて、視聴者の意見を募る「せきらら投票」では、「体調についてパートナーと理解しあえている?」と問いかけました。
投票は
「理解しあえている=45%」
「理解しあえていない=55%」
となり、竹山さんは「こうやってメディアが積極的に扱うようになって、男性が理解する機会も増えてきたのに、それでも理解せずに女性と接している男性は『老害』だと思う」とバッサリ。
千秋さんは「自分はまだ男性の前で生理について話すことに抵抗があるけれど、オープンに話せるようになれば、男性の意識も変わっていくのでは?」と語り、潮田さんも「自分もパートナーと体調について話せなかったが、自分が勝手にタブー視していただけだと気づいた。今は体調が悪いと言うと『10段階のうちのどれくらい?』などと言ってもらっている」と経験を教えてくれました。
三上アナが「とはいえ、言いたくない体調の日もあるので、察してくれるとありがたい」と本音を言うと、竹山さんは「察するのは難しいけれど、まずは『言いたくない体調の日がある』ということを、理解しなければ」と男性の心の持ち方をアドバイス。
SNSには「まだ生理終わらないの?と言われて傷つく」「毎月(生理になるたびに)disられる」など、男性の理解の低さに悩む女性の声が寄せられ、千秋さんは「頭が痛い、歯が痛い、と同じように生理痛を語れるようになれば」と未来を見据えました。
男性にも知ってほしい、生理痛以外のストレス
生理痛以外にも下記のようなストレスがあることが紹介されると、宋さんは「予定外に生理が来る、生理痛はないけれど量が多い、服装に気をつかう」など、女性がさまざまな問題に直面していることを補足。
ヨガなどの運動によって生理痛の痛みを逃がす方法もあるそうで、通常時と生理中でAIが別々のトレーニングを提案してくれる女性専用ジムも紹介されました。
潮田さんは「現役中に、ホルモンバランスなどについてきちんと知ったうえで、トレーニングができていたらよかった」と語り、SNSには「この特集、企業トップに見てほしい」「男性にも見てほしい!」などの声が多く集まりました。
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