『グランマの憂鬱』より、原作者・高口里純さんと主演・萬田久子さんの対談が実現しました。
萬田久子さん主演、土ドラ『グランマの憂鬱』第7話(5月20日/東海テレビ・フジテレビ系)が放送されます。
百目鬼村の総領を務める主人公・グランマ(百目鬼ミキ/萬田久子)が、村に巻き起こる家族、仕事、生活の問題を一刀両断していく“痛快ほっこり物語”。
読者の期待も大きく、ドラマ化を心待ちにしていたという高口さんは、執筆で忙しい合間を縫って撮影現場も訪問。
そして今回、百目鬼(どうめき)ミキを演じる萬田との対談が実現しました。
同世代の2人が考える、これからの生き方や、ドラマの見どころとは?
土ドラ『グランマの憂鬱』第7話は、5月20日(土)23時40分より、東海テレビ・フジテレビ系で放送されます。
<高口里純&萬田久子 コメント>
高口:お互いに、もう45年ぐらいのキャリアになりますね。
萬田:高口先生は、これまでずっと漫画を描いてこられたんですか?
高口:少女漫画からスタートしました。でも、当時の少女漫画家って、30歳くらいになると学校が舞台の作品などは、リアリティのある内容が描けなくなって引退、という人も少なくありませんでした。
萬田:でも、先生は現在もご活躍ですね。
高口:私が30代を迎えたころに、レディースコミックが出版されるようになって、大人の漫画を描ける場所ができたんです。そこで描いた作品の一つに、ベビーシッターを主人公にした漫画「紅のメリーポピンズ」がありました。百目鬼ミキは、その漫画に登場したサブキャラで、彼女を主人公に据えてスピンオフとして描いたのが「グランマの憂鬱」なんです。
萬田:それが百目鬼ミキの誕生だったんですね!
高口:当初は、おばあちゃんが主役の漫画ってどうなんだろうと思ったけれど、受け入れていただいて。だからこのジャンルでは、たぶん私が先駆けだと思います。
萬田:(パチパチパチ)素晴らしい!
高口:「グランマの憂鬱」は、描き始めた当初から読者の方に「ドラマ化されないの?」と言われていたので、今回はとてもうれしいです。
萬田:そのころ、誰をイメージして百目鬼ミキを描いていたんですか?
高口:私のイメージでは、80歳以上のおばあちゃんだったんですね。ただ、読者の方からは「野際陽子さんがいいのでは?」という意見が多かったことを覚えています。だから、最初に萬田さんと聞いたときには想像よりも若くて、「おぉ、そう来たか!」と(笑)。
萬田:私もお話をいただいたときは、うれしい反面、頭の中にクエスチョンマークがたくさん浮かびながらも「なるほど!」と。
高口:でも、百目鬼ミキに扮したお写真を拝見したときには、合っていると思いました。ウチのスタッフに、萬田さんが吹き替えを担当した海外ドラマ「デスパレートな妻たち」の大ファンがいて。彼女が「萬田さんが演じるのなら、絶対大丈夫!」って、太鼓判を押してくれましたよ。
萬田:うれしいなぁ。今回の百目鬼ミキは、漫画版よりも若干若くて70代という設定。それでも、私とは少し年齢差があるんですが、衣装とヘアメイクに助けられています。
高口:きちんと着こなしておられて。
萬田:やはり、着物に袖を通すと背筋が伸びるというか、気持ちを凜とさせてくれる。私を百目鬼ミキにさせてくれますね!
萬田:凜とした姿も百目鬼ミキの魅力ですが、本当に心に響くセリフが多いんですよね。
高口:ミキのセリフは、普段友だちと話している中にヒントがあるんです。
萬田:そうなんですか?
高口:同世代の友だちと話をしていると、怒りの沸点が同じだったりするじゃないですか(笑)。それで怒りに任せてああでもない、こうでもないと話をしていると、「喝!」につながるような考え方や言葉が見えてきて…。友だちからも、よく「今、グランマになってるよ」って言われたりするんです(笑)。
萬田:子どものころ、おばあちゃんから、ためになる話を聞く機会がたくさんありました。
高口:もっと話しておけば良かったと、今になって思っています。自分の周りもお年寄りがいなくなってきたし…。いや、自分がその年齢に近づいているのか(笑)。
萬田:本当に(笑)。楽しみは先延ばしにせず、今を楽しもうという気持ちになっていますね。
高口:確かに…。この間も同世代の友達から「花見を計画したら、当日になって参加者の一人が入院しちゃって」と聞かされて。人生をどう楽しみ、どう終えるかは私たち世代にとって重要なテーマかも。
萬田:ドラマの中でも「死に様は生き様で決まる」というセリフがあって、とても印象的でした。
高口:いいこと言ってるなぁ(笑)。人生の最期は、自分では決められないから、その日までちゃんと生きないと、ちゃんと死ねないってことですね。
萬田:私もミキさんみたいに生きないと(笑)。演じているうちに、だんだん百目鬼ミキに魅力を感じ、愛しい人になってきました。今はもう、私にとっての理想像ですね。
第7話には、グランマの旧友たちが登場!
友人の死を悼むために東京へとやって来る百目鬼ミキ。そんな第7話の見どころは、ミキと旧友たちの、久々の再会シーンです。
撮影を行ったのは、東京近郊のホテルにあるレストラン。そしてミキの友人を演じるのは、小柳ルミ子さん、今陽子さん、梅沢昌代さん。
「(ミキの友人役は)役者だけで固めたくなかった」というプロデューサーの言葉通り、4人がそろったシーンでは声量豊かな小柳さんや今さんのセリフが響きわたり、それを萬田さんや梅沢さんが受け止めるといった流れに。
またセリフを間違えた小柳さんが笑いを堪(こら)えきれず、今さんが「ルミ子は笑い出すと止まらないの」とフォローする場面も。
和やかながらもカッコ良い!大人の女性の生き方を感じるシーンが描かれます。
原作コミックの世界観がどのようにドラマ化されているのかもお楽しみに!
<第7話あらすじ>
百目鬼ミキ(萬田久子)のもとに、学生時代の友人・アキちゃん(榊原るみ)が亡くなったとの報が入る。
由真(足立梨花)と亜子(加藤柚凪)を残して、ミキは東京へお焼香をあげに行くが、そこで待っていたのは「俺より先に死にやがって、最期まで気の利かない女だな」と悪態をつくアキの夫・耕吉(秋野太作)と、そんな父親に手を焼いている様子の娘・博美(中島ひろ子)の姿だった。
一方の由真と亜子は、ミキがスマホを忘れていったことに気づき届けようと東京へ追いかける。
そこでグランマそっくりの淑女たちと遭遇する亜子。歯に衣着せぬ物言いとシャンと伸びた背筋、堂々としたその立ち居振る舞いは、ミキに通じるものがあって…はたして、彼女たちの正体は?
公式HP:https://www.tokai-tv.com/granmanoyuutsu/
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