1992年にカンテレ深夜枠にて放送され、今なおカルト的な人気を誇る、岩井俊二監督によるドラマ『夏至物語』。

31年のときを経て、岩井俊二監督自らがリメイクし、カンテレでの放送が決定しました。

新たなヒロインには、10月13日(金)公開、岩井俊二監督の最新音楽映画「キリエのうた」でも主演を務める、アイナ・ジ・エンドさん。

惜しまれながらも解散した楽器を持たないパンクバンド「BiSH」の元メンバーで、現在はソロとして活動中のアイナ・ジ・エンドさん。

唯一無二の歌声と存在感を放つ彼女が、初主演映画「キリエのうた」に続いて、岩井俊二監督とタッグを組みます。

キャリア初期に数々のドラマを監督してきた岩井俊二さん。

『夏至物語』は、愛する人の帰宅を待つ女の子の、愛と狂気に満ちた夏のある日を描くどこか不穏でダークな物語ですが、そんな世界観とは裏腹に美しい映像で綴られており、岩井監督ファンにはたまらない作品となっています。

ティザーPRでは、その映像美の一端を垣間見ることができます。アイナ・ジ・エンドさんは、「キリエのうた」とはまったく違う役どころを演じており、メインビジュアルの、何かをじっと見つめる美しい横顔が印象的です。

また、現在TVerで配信中の映画「キリエのうた」公開記念特集内では、『夏至物語』(1992)に加え、同じく岩井俊二監督の初期の名作「雪の王様」も配信中です。

『夏至物語』(関西ローカル)は、10月8日(日)25時より、カンテレで放送されます(『FIVB パリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』延長の場合、放送時間変更の場合あり)。

<アイナ・ジ・エンド コメント>

1992年の作品を時代を超えて携わらせていただけて、とても幸せに思います。

ありがとうございます。

岩井さんの世界に混ざりこめることは

私にとってやはり、すごく楽しくて刺激的でした。

岩井さんの奇想天外な感性を目の当たりにするたびに、あぁ、最高だー!と心が漏れます。

自分に巡っている表現の血が

ざわざわと音を立ててユウコに没入していきました。

とても暑い日の撮影で、岩井組のみなさんは汗をだらだら流していたのに、

ずっと朗らかで、キラキラしていました。

たくさん学ばせていただきました。

そして、暑すぎるなかでそうめんを食べたとき

おいしくって生き返りそうになって

そうめん大好きになりました。 

『夏至物語』

たんまり味わってもらえますように。

一度見たあと、

二度目はユウコと一緒にそうめんを食べて見ていただけたらうれしいです。

夏の思い出を作りませんか。

何卒、よろしくお願いします。

<岩井俊二 コメント>

29歳の夏に撮った『夏至物語』をアイナさんでリメイク。

これ、自分がまず見てみたいと思い、ご本人に旧作を見ていただいたところ、やってみたいとお返事が。かくして実現した本作。4K版として復活しました。(当時の解像度で比較すると面積比で27倍!)

「キリエのうた」とは、またまったく違うアイナさんです。きっとご堪能いただけるかと思います。旧作は、ムーンライダーズの「午後のレディ」の音源をお借りしてましたが、今回は改めて演奏していただけることになりました。

改めて、当時こんな変なドラマを放送してくれたカンテレさんには、今も感謝しかありません。今後もこうしたショートフィルムを、ときどき作れたらいいなといろいろ構想中です。