あー、ヤバい!ヤバい!全部ヤバいッ!!

あいつもヤバいし、こいつもヤバいし、あのシーンも、あのセリフも、何もかもヤバい!!てかヤバくない時、一瞬でもあった?ってくらい徹頭徹尾ヤバいッ!!だって、中盤、親子3人で出前の寿司食ってるってだけでヤバいんだもん!どうしよう!ヤバさの大渋滞だよ!!!

そして、僕、この『リカ』に対して、公式でも“笑える”って言っちゃってるの、少し疑問に思ってたんですよね…。だって、リカは殺人は犯すけど、いつだって真剣だし、殺人は犯すけど、本気で愛してるし、殺人は犯すけど、一生懸命生きてるじゃん!!そんな一生懸命に生きてる人…リカを笑うだなんて、人として、イケないことだと思う!!!って…。だけど…、そう、もう皆さん、お気付きでしょう、リカが“一生懸命に生きてる”としたって、“殺人は犯す”という、最大の矛盾…。その矛盾…、ドラマだからこそできる、その矛盾を、ドラマとして笑って消費しないでどうする!!っていうか、なことより、今回、笑わないわけねーだろ!!っていう、『リカ』の真骨頂的ヤバいシーン炸裂しまくり!!!特に、“あのミートソースの場面”、どうしたら笑わないで演技できるの!?女優魂凄まじすぎるよ!!だからもう、そんなプロフェッショナルたちが仕上げたこの大エンターテインメントを、みんな、遠慮なく、笑おうぜ!!(笑うなって言い出したの自分じゃん…)

っというわけで、今回の解説をしたいところですが、どうしてもあの前回の興奮を刻んでおきたいので振り返らせてください…。

もう初っ端から最高でしたよね!!持ちギャグと言ってもいい“雨宮リカ、28歳”&“死ねばいい!”を連発しながらの前作振り返り…「花山病院事件死者8名」、「映画会社宝映事件死者2名行方不明者1名」という悪びれた素振り一切なしのデカデカテロップ…隆雄さん(大谷亮平)ぐるぐる巻き、思い出のミートソース、で最後にもっかい“死ねばいい!”からの“雨宮リカ、28歳です”ってトドメ刺したと思ったら「30年ほど前――」って…、さっき28歳言うてた次の瞬間、「30年前」って…、もう、前作ファンが待ち望んでいたものを凝縮させた!!ってだけじゃなく、美しくオチまでつけてワクワク感を高めまくるオープニングから最高過ぎでしたよね!!なんなら、あのお馴染みのBGMとともに流れるタイトルバック「Rika Roots…Remi…Rika…Yuka…『リカ』(ドーン!!)リバース」って、カッコ良すぎんだろ!!もうあまりにカッコ良すぎて、笑わないわけないやろ!!っていうね。

って、もう前回から普通に笑っとるやないかい!!っていう外野は無視するとして、そっから展開される『リカ~リバース~』の世界観がまた期待を裏切らなかったよね。リカのママがレミ(麗美)で、そのどっちも高岡早紀さんが演じてて、だからこそ“Rika Roots”ってわけでしょ?しかもリカは双子!!!梨花(田辺桃子)と結花(山口まゆ)で、二卵性双生児で、中学生の梨花はあの“リカ”を彷彿とさせる怪しさとヤバさがあって、そしてそれと正反対な結花がいて…だけどあんなに強烈なキャラクターの過去だってのになんの違和感もなく演じちゃう二人の好演ね…素晴らしいよね…って、え、じゃあ、あの時(前作『リカ』)、そんな素振り一切なかった…双子の妹、結花どこいった!?って考えだすと恐ろしすぎる…。

しかもそのパパは、純烈の小田井涼平さんが演じてて、前回の隆雄さんが大谷亮平さんだったから、“リョウヘイ”繋がりなの!?“リョウヘイ”ってつく俳優、『リカ』との相性半端なくない!?しかも小田井さんが演じる武士(たけし)さんって名前も、隆雄(たかお)さんに通じるノスタルジーな響きを持ってるし、何よりちょっと鬱屈はしてる…だけどそこまで深刻じゃない、だからこそちょっとスケベで浮気とかしちゃう武士さんに小田井さんピッタリすぎる!!(もうホントに今回も失礼)隆雄さんも、武士さんも最高じゃん!!いや待って、そしたら壮絶な死を遂げた大矢先生(小池徹平)がかわいそう!大矢先生だって最高だよ!?「このバケモノッ!」って名言残してくれたもんね!ってどんだけ『リカ』に翻弄される男たちに、僕、虜になってんだよ…。

うん、それもそうだし、今作も、それらのそうそうたる男たちに対抗するかのように存在する…宗像先生(浅香航大)も絶妙なラインで最高だよね。浅香さんが演じるからこそ出る、目の奥にある怪しさ…がレミと対抗できそう…な雰囲気…ある!?…いや、あるわけねーー!?な感じ!?その塩梅が絶妙すぎる!!

それに加えて、今作に登場する第三者的存在、家政婦の幸子(福田麻由子)も馴染み方がすごいよね!『リカ』と“家政婦”の親和性の高さが半端ないよね!!あの2時間ドラマのおかげで植え付けられた“家政婦”=“井戸端会議”=“下世話”(本当の家政婦さんに全力で土下座します)っていうイメージと、『リカ』の世界観とのマッチングが素晴らしいよね!!尚且つ、その幸子のおかげで、前回夏菜さんが演じた千秋のポジション、客観的視点ツッコミポジション…かと思いきや、リカの毒牙にかかるというあの、存在も担わせることに成功してるんだからね…。それでまた、その家政婦協会の先輩・桑原さん(峯村リエ)の造形もいい!心あるんだかないんだかな感じ、考えてるんだか考えてないんだか読めなくって、いい感じに怪しい雰囲気?…って、そうこうしてるうちに『リカ~リバース~』の主な登場人物たち全員紹介した?…いや、そうだ!あの宗像先生の恋人でありながら、武士さんとも不倫関係になっちゃってて「家政婦と一緒にしないで!」とか言っちゃう千尋さん(阿部純子)も忘れちゃいけない!あのどうしたってレミには対抗できなさそうなのに、案の定、やっぱりな末路をたどる千尋さんよ…。ああかわいそうに…。だけど、あの千尋さんの造形も素晴らしかったよ。出てきた瞬間、こらやられるわ!って思っちゃったもんね…。ってつまり…、つまりですね…、こうやって全員のキャラクターを挙げていくってことはつまりですね…、『リカ~リバース~』何から何まで間違いなかったよね!!

そして、ようやく第2話の解説ですが、もうね、今回も裏切るわけない!!んだから、あらすじも言いたくない!!とにかく見て!!!ってしか言いたくない!!

だけど、そうすっとなんか悪いんで、ちょっとだけヒント…いや大きなヒントかも…。今回の第2話、『リカ』の続編に、“リバース”ってついたその意味が分かる…はず!!なぜなら、前作『リカ』のあのくだり…。勝手にロックオンして、勝手にフォーリンラブして、勝手に突き進んじゃう…あのリカの“Roots”…その裏側=リバースすると…ってな具合に、レミが“あのくだり”を、娘を上回る勢いで再現してくるのです!!前回の第1話を見た感じだと、今回は角度を変えて『リカ』の世界観を描いてくのかな…なんて思ってたんだけど、ところがどっこい!あの『リカ』の、“あのくだり”を、さかのぼってるのに、アップデートさせて、再び『リカ』ファンを、これこれ!これよ!「リカ」のこれよ!!!!とあの頃の大興奮へと再び、導いてくれるのです!そう、それが“リバース”!!って解釈合ってんのかな?(多分間違ってる)

で、最後の最後、今回も超大興奮のラストカット!!が待ち受けてるんだけど、次回予告でそれを上回ってくるの、反則だよ!!もう『リカ』ファン大待望の、あの、あのシーンが!!!もう、どうしよう!!思い出しただけで笑っちゃう!!そしてなぜか、ありがとう!って感じで感動して涙まで出てきちゃう!!

もう今回も最初から最後まで、そして次週予告も含めて必見!!!そして、次回最終回って嘘だろ?!嘘だと言ってくれ!?『リカ』!!!

text by 大石庸平(テレビ視聴しつ 室長)