4月5日(月)21時より、フジテレビでは、竹野内豊主演のドラマ『イチケイのカラス』がスタートする。
本作は、浅見理都の同名漫画が原作で、民放連ドラ史上初、刑事裁判官が主人公の爽快リーガルエンターテインメントだ。
竹野内演じる東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称:イチケイ)の型破りな刑事裁判官・入間(いるま)みちおと、みちおに振り回されながらも真実をつかもうと奔走する刑事裁判官・坂間千鶴(さかま・ちづる/黒木)、書記官・石倉文太(いしくら・ぶんた/新田)ら“イチケイ”メンバーの活躍を描く。
裁判官でありながら捜査権を執行するなど、えん罪を生まないように時間をかけて事件を裁くみちおを演じる竹野内にインタビュー。撮影の裏話のほか、作品にちなみ「自身が白黒つけたいこと」などを聞いた。
<竹野内豊 インタビュー>
──まずは、出演のオファーを受けられた時の心境をお聞かせください。
刑事裁判官という職業に焦点が当たった連ドラは今まで無かったので、とても興味を持ちました。
その後、台本を読ませていただくと、イチケイメンバーの会話のテンポも良く、1人1人のキャラクターが生きているので、「きっと面白い作品になるだろうな」と感じて。撮影を楽しみにしていました。
──今回、演じられる入間みちおはどんな役柄でしょうか?
自分自身とも少し似ているなと思うのですが、みちおは、心に生じる「なぜ?」が気になって真実を追い求める裁判官。ですので、とても型破りな行動をとりますが、誰よりも真の被害者に寄り添おうとする人物だと思います。
──みちおを演じる上で心掛けていることはありますか?
黒木さん演じる坂間がロジカルに言葉を発していくので、みちおは自分の間(ま)で、ゆっくりと意見を伝えるようにすることを意識していました。
──法廷シーンは見どころの一つとなりそうですが、どのような雰囲気で撮影されていたのでしょうか。
今回の法廷シーンは、疑似といってもたくさんのエキストラの方がいらっしゃいました。自分は裁判官の役ですので、どうしても注目されてしまいますし…「間違えられない」という妙な緊張感がありましたね。
──記者会見で、とても和やかな空気が垣間見えましたが、黒木華さん、新田真剣佑さん、小日向文世さんら共演者の皆さんとの撮影エピソードをお聞かせください。
小日向さんがいつも楽しい話題を振ってくださいます。まったくドラマの内容とは関係ないんですけどね(笑)。あとは、撮影合間に、お互いに居眠りしている姿を撮ったり、撮られたりもしていて、和気あいあいという言葉がピッタリな現場です。
──そんな皆さんが演じるイチケイメンバーがそろったときの魅力は、どんなところでしょうか?
おそらく順風満帆に裁判官としての道を生きてきた坂間が、みちおやイチケイメンバーと出会って、戸惑い、苛立ちながらも裁判官としての考え方が変化していくので、その姿がとても愛おしく見えるといいなと思っています。
イチケイメンバーは、それぞれかなり個性豊かなので、メンバーがそろったときの会話劇を楽しんでもらえるとうれしいです。
──裁判官が主人公の作品ということで、竹野内さんご自身が今、「白黒つけたいこと」を聞かせてください。
白黒つけたいと感じることは多々あるのですが、白黒はっきりさせようとすると、今は生きにくくなる世の中でもありますからね(笑)。なんでしょうか…。
みちお的にしいて言うならば、「何が燃えるゴミで、何が燃えないゴミで、何が資源ゴミなのか」ですかね(笑)。そこをもっとはっきりと、わかりやすくしてほしいです。
──みちおは事件を徹底的に洗い裁判に臨みます。竹野内さんご自身が今、徹底的にリサーチしたいものはありますか?
先日占いの番組に出た時に、「江戸時代の刀鍛冶だった人」と言われまして…。実際、刀などにものすごく興味があるので、そこは極めたいですね。
──最後にドラマの見どころと、視聴者へのメッセージをお願いいたします。
刑事裁判官に焦点を当てた連続ドラマは初めてとなります。裁判官も、ご覧になってくださる視聴者の皆さまと同じ1人の人間だと思うので、「人が人を裁く」ということがいかに難しいかを、一緒に考えていけるような作品が作れたら素敵だなと思っています。
撮影:今井裕治