「三度の飯より肉が好き♡」

そんな肉への熱い思いを抱える“肉食系女子”のみなさんに送る【肉loverの感覚レシピ】。自身も大の“肉lover”である、料理家・今井真実さんが、“だいたいの感覚”で作れる肉レシピを綴る。

【肉loverの感覚レシピ】過去のレシピはこちら!

第9回は、ベーコン。そのまま食べるのはもちろん、卵料理、サンドウイッチ、パスタ、サラダ、スープなど、材料としても幅広く使えるが、自宅で作るとなると、二の足を踏んでしまうのでは?しかし、このレシピなら、準備はたったの5分!材料も少なく、オーブン任せで簡単にできてしまう。そして…バツグンにおいしい!一度試す価値のあるレシピだ。

<オーブンで作る自家製ベーコンの作り方>

幸せって、こういう積み重ね。フライパンで焼くと、脂身が解けて揚がっていくようにカリカリになるベーコン。その脂で目玉焼きを焼いてとろりとした黄身と一緒に食べる。それがもし、自家製のベーコンだったら…毎日は、さらに満たされます。

世界中のレシピを調べると、ベーコンはすべてが燻製されているわけではなく、いろんな種類、作り方があることがわかります。それなら、と試作を重ねてできたのが、このオーブンで作るベーコンです。簡単なのに十分「それらしい!」。

燻(いぶ)さない、塩漬けしない、乾燥させない、準備は5分。あとはオーブンにお任せ。思い立ったらすぐに作れる、そんなベーコンのレシピをご紹介します。

豚バラ肉の水気をキッチンペーパーで拭き取り、お塩大さじ1、オールスパイス小さじ2、白コショウ小さじ1を、豚バラブロックに全体にまぶします。

お塩、スパイスがこぼれ落ちても気にせず。まんべんなく振りかけられれば大丈夫です。常備しておきたいベーコンですから、それくらい大らかな気持ちで作りましょう。

鍋の底にアルミホイルを敷き、その上にざーっと茶葉を撒(ま)きます。固まっても散らばっても大丈夫。茶葉の量は多めがおすすめですよ。今回、私はほうじ茶と日本茶を使いました。

次に、アルミホイルで肉を乗せるための土手を作ったら、茶葉が撒いてあるアルミホイルの上に乗せます。土手の上にブロック肉を並べ、豚肉が浮いているような状態にしましょう。

この状態で、オーブンで余熱なしで120度、90分焼きます。焼き上がったら、粗熱が取れるまでオーブン庫内に置きましょう。

完全に冷めてから、冷蔵庫に移してください。保存は5日ほどOK。長期保存したい場合は、調理しやすい大きさに切り分け、冷凍しておくと便利です。

解凍するときは、自然解凍か、レンジで10秒(600w)かけて半解凍で調理してください。

切り口はうっすらピンクですが、火は通っているのでご安心を!

工程だけ読むと、面倒と思われるかもしれませんが、慣れると下味をつける作業は、5分もかかりません。

鍋を使うのは、片付けを楽にするため。オーブン天板、耐熱皿、バットでも同じように作れます。アルミホイルを使うので、調理後はそのまま茶葉を包んでポイできます。オーブンや耐熱皿が脂でギトギトにならないので、洗い物の面でも気軽です。

茶葉は、香り付けのために使用するので、余っているもの、賞味期限が切れていても大丈夫。種類を混ぜても問題ありませんので、いろいろ試してみてください。燻製にこだわる方は、燻製された紅茶「ラブサンスーチョン」もおすすめです。

自家製のベーコンがあるというだけで、献立作りの安心感が違います。

このベーコン、燻していないのに、フライパンなどでカリカリに焼いたらスモーキーな風味に。豚の独特な香りも、脂とともにすっきり抜けて食べやすくなります。粒マスタードをたっぷりつけてどうぞ。

チャーハン、ラーメンの焼豚代わり、スープのコク出しにも。サラダのトッピングにもいいですね。カルボナーラのカリカリベーコンにもぴったりです。

何かと常備しておきたいベーコン、これくらい簡単だと作るのにも苦になりません。慣れたら、スパイスと茶葉の組み合わせの相性を考えるのも楽しみになります。茶葉にローズマリーなどのハーブを混ぜても素敵です。

ぜひ、あなたのお家の「自家製」を楽しんでください。

<動画はこちら!>

今井真実(いまい・まみ)
料理家。神戸市生まれ。三度の飯より肉が好き。雑誌、web媒体、広告などでのレシピ作成、スタイリングも担当。東京都世田谷区でソーセージなどの料理教室を不定期で開催。noteで発表したカルボナーラのレシピも大きな話題に。キャンプで塊肉を焼くのが一番のストレス解消法。Twitter:@imaimamigohan

写真/今井裕治