“目の保養”となるようなイケメンを紹介する「眼福♡男子」Vol.55は、今年デビュー10周年を迎える山本涼介が登場。
自身26歳の誕生日でもある5月15日にはファンイベントを開催。そして、6月には主演舞台と、イベントも目白押しの山本がどんな思いでこの10年を過ごしてきたのか。自身の転機となった作品や当時の思い出、気になるプライベートについても聞いた。
『仮面ライダーゴースト』への出演で、意識に変化が表れた
――10周年おめでとうございます。振り返ってみて、どんな10年でしたか?
あっという間でしたね。特に、20歳を超えてからは一瞬だったような気がします。高1からこの仕事を始めたのですが、当時はまだ学生だったこともあって、1日がとても長く感じられました。高校を卒業してからは自分の仕事に対して責任感をもつようになり、1日1日を生きていたら、10年経っていたという感じです。
――山本さんは「ジュノンスーパーボーイコンテスト」でファイナリストになったことで、芸能界入りしたわけですが、奈良から上京した時のことを聞かせてください。
奈良から出てきたのは東日本大震災が起きてすぐの時期で、東京駅に着いたら節電で照明は暗いし、全体的にどんよりした雰囲気で不安のほうが大きかったです。芸能界入りを決めたはいいけど、俳優をやりたいのか、モデルをやりたいのかもわからず、「なるようになるか」というフワッとした状態でした。
――学校など、生活面での不安はありませんでしたか?
しいて言うなら電車ぐらいですね。奈良と違って路線がたくさんあったので、新宿駅で迷子になったこともありました。高校は芸能コースのある学校だったので、「似たような境遇の人もたくさんいるんだろうな」と、そこに対しての不安はなかったです。
――“フワッとした”状態で入った芸能界で、俳優としてやっていこうと意識が変わったのはいつ頃ですか?
根本はそんなに変わってないと思うんですよ。常に「楽しもう」という意識があって、そこからお芝居をきちんと学びたいと徐々に思うようになっていった。でも、『仮面ライダーゴースト』の出演はやっぱり大きかったですね。1年間、同じ役を演じるということは特撮モノの醍醐味でもあるので、そこで多くのことを学ばせていただきました。
10代の頃は失言をしないように、猫をかぶっていました(笑)
――これまで多くの作品に出演してきましたが、思い出の作品ベスト3を挙げてください。
パッと出てきたので、1位は映画「サムライフ」(2015年)ですね。オーディションで出演を勝ち取ったのですが、森谷雄監督から「お前しかいない」と言われたことがうれしかったし、長野県の上田市に泊まり込んで撮影をしたことがすごく楽しくて。主演の三浦貴大さんとはいまだに連絡をとっていて、ジュノンボーイの同期でもある柾木玲弥くんと共演できたことも印象に残っています。
2位は初めての主演舞台「サバイバーズ・ギルト&シェイム」(2016年)です。『仮面ライダーゴースト』のスピンオフ作品を撮りながら、稽古もやっていたので、連日睡眠時間が2、3時間しかなくて。僕があまりにつらそうにしていたものだから、演出の鴻上尚史さんから「涼介、しんどいんだったら寝てていいぞ」と言われて、稽古場で爆睡したこともありました。大変な思いをたくさんしたと同時に、“主演”の重みを知った作品です。
3位は「MEN’S NON-NO」の専属モデルになったこと。メンノンモデルを目標の一つに掲げていたので、それが叶った時はうれしかったし、スタイリストさん、ヘアメイクさん、カメラマンさんなど一流のスタッフさんが集まっての撮影は毎回刺激的で、勉強になることも多かったです。
――10年間で最もうれしかった出来事は何ですか?
『仮面ライダーゴースト』の出演が決まった時かな。僕自身ももちろんうれしかったですし、何よりまわりの反応が大きくて、奈良にいた頃のサッカーチームのコーチから「うちの息子がハマって見てるよ」など、たくさんの連絡をいただきました。
――現在の自分から見て、デビュー当時の自分はどんなふうに映りますか?
何も考えずにフワッフワしていたので、多分腹が立つと思います(笑)。一方で「変わらんな」とも思うかも。仕事に対するプロ意識は確かに芽生えましたが、根本的には何も変わってないんですよ。「永遠の中二病」とまわりから言われているので、腹は立ちながらも微笑ましく感じるんじゃないでしょうか。
――初めて山本さんを取材したのは18歳の頃でしたが、“フワッフワ”しているようには見えず、落ち着いた印象でした。
実は猫をかぶっていました(笑)。10代の頃、誰とでも友達みたいに親しげにしゃべっちゃう癖があって、事務所の方からもよく叱られていたので、そこを出さないために真面目ぶっていたのと、「僕は俳優です」という殻をかぶっていたのだと思います。
――自分が大人になったなと感じること、逆にまだ子どもだと感じることはありますか?
お酒を飲めるようになったことや、クレジットカードを使って買い物をした時なんかは大人になったと感じますね。10代の頃は怖くてカードを使うことができませんでしたが、今は「これぐらい使ったら、今月は厳しい」などと管理、計算できる脳になりました。
まだ子どもというか、変わっていないところはポジティブ過ぎることでしょうか。仕事を始めて最初の3年ぐらいは何度も辞めてしまおうと悩んだこともありましたが、何かで「マイナスな時にマイナスなことを考えてしまうと、マイナスなことしか起きない」というのを目にして、それ以降は何事も前向きに考えるようになりました。
――今後、挑戦してみたいジャンルや役柄はありますか?
そこはあまり考えてなくて、いただいた役柄をまっとうしたいという思いのほうがが強いです。まだ役を選べるような立場ではないですし、いろんな役柄に挑戦したほうが面白いだろうなと。でも、学生役はもう無理だろうなと思います。10代や20代前半の子と白シャツで並ぶと、僕だけサラリーマンにしか見えないんですよ(苦笑)。だから、学生以外でいろいろ挑戦していきたいです。
ファンイベントに主演舞台…、11年目も変わらず見守ってください
――5月15日にはファンイベントが行われますね。内容は決まっていますか?
先日、よみうりランドへ行って、イベント用の映像を1日かけて撮影してきたのですが、第一部、第二部、第三部、すべて違う映像を流す予定なので、そこはお楽しみポイントですね。あとはいつも通り、内容に関して聞かされていません(笑)。これまで、『名探偵コナン』や『ルパン三世』のコスプレを披露しましたが、すべて僕の知らないところで進められていたんです。今回は何をするんだろうと、ちょっとドキドキしています。
――そして、6月には主演舞台「This is a お感情博士!」が上演されます。
ここ最近は「ハイキュー‼」と「『家庭教師ヒットマンREBORN』the STAGE」の出演が続いたので、今回のようなストレートプレイは久しぶりです。ちょっと緊張しますが、「ハイキュー‼」で共演している織部典成くんや、「リボステ」初演で一緒だった桑野晃輔くんなど知ったメンバーがいるので心強いです。晃ちゃんに甘えつつ、頑張ろうと思います(笑)。
――今、一番楽しいのは何をしている時ですか?
友達とオンラインで集まってゲームをしている時かな。最近は舞台で地方へ行くことも多いので、長期間で遠征する時はキャリーバッグにプレステを詰め込んで、ホテルでプレイしています。ずーっとやっているので、うまくなりすぎちゃって、途中でやめられなくなっちゃったんですよ(苦笑)。スマホで「ウマ娘」をやって、プレステでは「APEX」っていう銃のゲームをやって、世界の上位5%ぐらいに常にいる状態です。
――上位5%になるほどやり込んじゃったんですか!?そんな日々の癒やしとなっているものは?
同じ事務所の市川知宏くんと行く銭湯ですね。この身長(185㎝)だと自宅の風呂では脚を伸ばしてつかることができなくて、銭湯だとゆったり脚を伸ばせるので、市川くんと仕事やプライベートについて、しゃべってる時間が癒やしです。この間なんて、気づいたら寝湯に1時間半もつかっていました(笑)。
――山本さんにとっての眼福な存在は何ですか?
自宅のウォークインクローゼットです。開けた瞬間に自分の好きな服が目に入ってきて、「これは自分が(仕事を)頑張った結果なんだ」と。幸せにあふれた空間ですね。
――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
芸能生活10周年を迎えますが、僕は変わらず、俳優の仕事もモデルの仕事も楽しみながらやっていくと思います。僕の活動を見て、皆さんが何かを始めるきっかけになればうれしいですし、ただ見てくださるだけでも、頭の片隅に“山本涼介”という文字をおいてもらえるだけでも幸せなので、今までどおり応援していただけたら。これからも温かく見守ってください。よろしくお願いします。
「山本涼介ファンイベント2021~10th Anniversary~」
5月15日(土)シダックスカルチャーホール
第一部 開場12:00/開演12:30
第二部 開場15:00/開演15:30
第三部 開場18:00/開演18:30
演劇集団Z-Lion 舞台「This is a お感情博士!」
6月4日(金)~13日(日)俳優座劇場
撮影:YURIE PEPE