<ストーリー>

ときは唐代初期。皇太子・李建成(りけんせい)の娘で、皇子たちをもしのぐ聡明さと武術の才を備えた李長歌(りちょうか)は、草原の阿詩勒(アシラ)部との蹴鞠(けまり)の試合に潜入し、見事勝利。

褒美の短剣を武術の師でもある叔父の李世民(りせいみん)に贈るが、その李世民に父・李建成を殺されてしまう。

この「玄武門の変(げんぶもんのへん)」で両親を失い追われる身となった長歌は、男装することで正体を隠し、李世民への復讐を胸に都を出る。

追手から逃れるなか、長歌は蹴鞠で顔を合わせた阿詩勒隼(アシラ・シュン)と度々遭遇し、危機を救われる。

2人は互いの正体も知らないまま、友人として絆を深めていく。ところがある日、川辺で負傷した長歌を助けた阿詩勒隼は、その友人が女だったことを知る…。

一方、長歌捕縛の命を受け足取りを追う皓都(こうと)は、李世民の娘でありながら長歌と姉妹のように育ち彼女を救おうとする李楽嫣(りらくえん)に阻まれてしまう。

そんななか、父の縁者を頼って幽州を訪れた長歌は、都から李世民の使者としてやってきた幼なじみの魏叔玉(ぎしゅくぎょく)と再会する。

苦い再会に涙する長歌に、阿詩勒隼は追手が近くにいる幽州から早く離れるように促すのだが…。