第34回FNSテクニカルフェア『あんたが大賞』が決定しました。
今年は、系列19社から26件の応募があり、金賞には、関西テレビ放送株式会社の「ヘリ位置スーパー用逆ジオコーダーのAI開発」が選ばれました。
フジテレビ系列各社の技術部門によるFNSテクニカルフェア『あんたが大賞』は、日常業務の中から生まれた身近なアイデアや工夫から、独自の技術開発や研究までを対象に、各社の技術やアイデアを共有し、FNS系列全体の技術力向上につなげる場として開催しています。
現場の知識と生成AIで専用システムを自社開発
このシステムは、ヘリ映像の音声チャンネルに含まれるGPS位置情報を読み取り、「逆ジオコーディング」(※)によって、機体位置に対応する都道府県・市区町村名を映像に重ねて表示するアプリケーション。
(※)逆ジオコーディング:緯度経度情報から地名や住所に変換すること
災害時に在阪局間でヘリ映像を共有する「関西モデル」を背景に、「災害時に共有するヘリ映像の撮影場所をすぐに把握したい」という現場の要望を受け、撮影地域の確認や素材判別にかかる負担の軽減を目指して開発されました。
開発には、ChatGPTとCodexを活用。開発者が要件を正確に伝え、AIによるプログラム作成や信号解析、検証の結果を確認。
開発者はソースコードを一行も直接書くことなく、通常業務の合間の約3日間で主要機能の原型を構築し、その後も実機による検証や機能追加を重ねました。
高度とカメラの向きが取得できる場合は、平坦な地面を仮定して撮影対象の位置を推定し、その地名も表示することができます。また、任意の範囲を登録することで、イベント会場名や「大阪湾」などの名称を表示することも可能です。
地名の判定には、国土交通省「国土数値情報」の行政区域データを使用。
必要なデータをあらかじめPCに用意しておけば、地名の判定から文字スーパーの出力まではインターネットに接続せずに行うことができます。
データを差し替えることで市町村合併や名称変更にも対応でき、位置情報と当時の行政区域データがあれば、過去映像に当時の地名を表示。
このシステムは、PCと映像入出力機器のみのシンプルな構成とすることでコストを抑え、位置情報の読み取りから文字スーパーの出力までを一体化。ソースコードに加え、仕様書、設計資料、検証記録を整備し、担当者が代わった場合でもAIを活用して改修・保守を進めやすい形にまとめています。
第34回FNSテクニカルフェア「あんたが大賞」
金賞
関西テレビ放送
ヘリ位置スーパー用逆ジオコーダーのAI 開発
銀賞
テレビ静岡
OR-Tools を活用した勤務表自動生成システムの開発
銅賞
東海テレビ放送
リアルタイム地図マッピングシステム わた MAP の開発と運用
