尾上右近さんが、ファンからの指摘に一喜一憂したことを明かしました。

「新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐(つきのつるぎえにしのきりのは)』」の製作発表記者会見が6月5日に都内で行われ、尾上松也さん、右近さん、中村鷹之資(なかむら・たかのすけ)さん、中村莟玉(なかむら・かんぎょく)さんが出席しました。

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左から)中村莟玉、尾上右近、尾上松也、中村鷹之資

尾上右近「顔が長い」との声に「面長は気にしないで観に来て」

名だたる刀剣が戦士の姿となり、歴史改編を目論む時間遡行軍と戦うオンラインゲームが基となっているだけに、歌舞伎化するにあたって、キャスト陣の扮装も見どころの一つに。

ビジュアルをつくり上げる過程に関する質問が出ると、髭切役の莟玉さんは「僕が演じる髭切は原作では洋装で、ジャケットに袖を通さず羽織っていることが特徴なのですが、そこをどう表現するかということで、今回は羽織に袖を通さず、羽織紐だけを結ぶことになりました」。

中村莟玉扮する髭切

続けて、「ビジュアル撮影のときに衣裳さんと『これで動き回れるだろうか』という話をしまして、『なるほどね』と思っていただけるような面白い要素になっていると思います。皆様にどのように受け取っていただけているのか気になります」と緊張気味に答えました。

同田貫正国役の鷹之資さんは、「同田貫のビジュアルは最初からこの形になっていたわけではなく、現場のスタッフさんや松也兄さんと試行錯誤した結果、このビジュアルが完成しました」と振り返り、「最後にマフラーを巻いた瞬間、『これだ!』とぐっとくるものがあり、歌舞伎の同田貫が見えた瞬間でもありました」。

中村鷹之資扮する同田貫正国

小狐丸役の右近さんは、「松也さんや衣裳さん、床山さんなどそれぞれの職人さんがすり合わせてくださったおかげで、歌舞伎風の自然な小狐丸の扮装ができたと思います」と満足げな様子。

尾上右近扮する小狐丸

しかし、「ビジュアルを解禁してからSNSの反応を見たところ、概ね喜んでいただけたようでよかったと思う一方、『顔が長い』というコメントがありました。そこに一人の方が、『右近さんは顔が長いけれど踊りもお芝居も達者で、確かな腕がある俳優さんなので、お芝居を観ているうちに気にならなくなると思います』というコメントがあって、これだからエゴサーチはやめられないと思いました(笑)。面長を気にしないで観に来てください」と、ユニークなエピソードを交えながら呼びかけました。

そんな右近さんに松也さんは「面長だと思ったことないですけどね。長年、一緒にいるからわからなくなっちゃっているのかも(笑)」とフォローしているのか、していないのかわからないコメントでニンマリ。

そして、自身が演じる三日月宗近の扮装に「実は一番苦労したのが三日月宗近。衣装はすんなり決めることができたのですが、短髪で前髪が下りている三日月宗近の髪型を表現するのが難しかった」と回想。

尾上松也扮する三日月宗近

報道陣から「つむじの毛先が双葉っぽくなっているところは残したんですね」と告げられると、「そうなんです!よく気づいてくれました。これは『パヤ毛』というのですが、そういう“らしさ”を残しながらも、大胆に変えました。ありがとうございます!」と声を弾ませました。