9月21日(土)に、いよいよ最終話を迎える、フジテレビ系オトナの土ドラ『それぞれの断崖』。
息子を殺した少年と生きていくと覚悟を決めた志方恭一郎(遠藤憲一)。最終話では、「被害者の父が加害者の父になれるのか」や「それぞれの家族の再生とは」といったテーマが描かれる。さらに志方を巡り、美里と美佐子の“W田中”が芝居で壮絶な火花を散らした、“元妻と愛する女”の最終対決も見逃せない。
そのシーンは、スタジオに作られた病院のセットで行われた。ベッドに横たわるはつみ(田中美里)、そのそばに雪子(田中美佐子)が立っている。
雪子にしてみれば、はつみは“息子を殺した加害者の母”であり“夫を奪った女”。そんな中、雪子は「志方から頼まれて…」と告げる。
このシーンについて、田中美佐子は「同じ歳の子供を持つ母親として、はつみも相当苦しんでいるけれども、やっぱり立場が違うので、100%は許せない。はつみのいる病院に、なぜ雪子が行かなきゃいけないんだろうって思ったが、監督に『雪子は心が広い、すごい人なんだ』と言われて。すごい人なら、病院に来るかな?とすごく悩んだのですが、志方さんを好きだったら行けるかなと思った」と話した。
そして2人の女は、立場は違えど子を持つ“母”として、子どもへの想いを吐露することで、ほんの一瞬、共鳴する。
このシーンで撮了となった田中美佐子は、「みなさん、暑い中、本当におつかれさまでした!みなさんが日に日に日焼けしていくのを見て大変だな、と思っていました」と、まずはスタッフに労いの言葉をかけた。
続けて「崖って、船越(英一郎)さんとか内藤(剛志)さんとかが、犯人を追いかけて行くところだと思っていたけど、犯人がわかった後に崖に行くのは、逆に新しいんじゃない?2時間ドラマが消えていく中で、新しい崖の使い方だなと思いました!」と最終話のロケ地にちなんだ話をし、スタッフを笑わせた。
また「みなさんが優しく、いい現場・温かい現場・楽しい現場でした。遠藤さんのお蔭です!」と遠藤に最大限の賛辞を贈った田中。「コレ(本作)、続編あったらどうする?」と遠藤が尋ねると、即座に「やらないよ~!」と返すなど、舞台裏では最後まで息の合った夫婦っぷりを見せつけた。