『忍者に結婚は難しい』第8話完全版
草刈蛍(菜々緖)が夫・悟郎(鈴木伸之)とくつろいでいると、蛍のスマートフォンが鳴った。
警戒しながら電話に出ると、流れてくる「運命」のメロディ。それは、危機を知らせるための甲賀の合図。音無祐樹(勝地涼)と風富小夜(吉谷彩子)が草刈家を訪ねてきたのだ。
蛍は、音無たちの相手を悟郎に任せて、2階の寝室に身を潜めた。
<ドラマ『忍者に結婚は難しい』これまでのあらすじ完全版>
何も気づいていないふりをすることにして、小夜たちを迎え入れる悟郎。そこで小夜は、「甲賀の背の高い女って、蛍さんだよね?」と切り出す。
悟郎が甲賀忍者に殺害されたとされている、与党民自党の国会議員・赤巻章介(信太昌之)の自宅の防犯カメラの映像を見たときから様子がおかしいことに気づいていた小夜。蛍が雀(山本舞香)のストーカーを捕まえたときの身のこなしや、イベント会場に男装して潜入し、爆弾を処理した雀の名前を知っていたことなど、いくつかの証拠を上げ、悟郎から真相を聞き出そうとする。
それでも悟郎は、「蛍は甲賀なんかじゃない。普通の人だよ」ととぼけて何とか追及をかわそうとする。
しかし小夜は、シンクに残る食事の後に気づき、蛍が家の中に隠れていると確信。だが、小夜が2階を調べに行ったときには、蛍はすでに脱出に成功していた。
そこで悟郎は、「時間をくれないか」と小夜に申し出る。蛍と話をして、彼女の口から本当のことを聞きたいという。
悟郎に同情した音無が味方をしたこともあって、その提案を受け入れることにした小夜は、24時間後の午前0時に結果を持って本部に来るよう命じた。
一方、脱出した蛍は、父・月乃竜兵(古田新太)のアパートに身を寄せ、悟郎と電話でお互いに無事であることを確認した。
帰宅した小夜は、衆議院議員でもある父・城一郎(河野達郎)が血を吐いて倒れているのを発見。実は城一郎は、ガンに侵され、余命3ヵ月と診断されていた。
小夜の祖父で、伊賀忍者の総帥・城水(市村正親)は、病気のことを知っており、治療方法を模索していたという。
蛍のもとを訪れた悟郎は、竜兵から羽交い絞めに。竜兵が蛍の父親だと知って驚きつつも、挨拶をする悟郎。しかし竜兵は、悟郎からこれまでの経緯を聞いてもなお蛍との結婚を認めず、「離婚しろ」と言い放つ。
甲賀と伊賀の因縁はそう簡単に払拭できるものではない、というのだ。
蛍は、悟郎を送り届けるために一緒に家を出た。その道すがら、悟郎は、竜兵と伊賀の間に何かあったのか、と蛍に尋ねた。本当のことを言うわけにもいかず、「詳しいことはわからない」とだけ返す蛍。
2人は、今回の報告を何とか逃げ切って時間を稼ぎ、その間に赤巻議員殺しの真犯人を見つけることにする。
あくる朝、蛍と悟郎は、それぞれの職場へと向かう。だが、2人には伊賀の尾行が。
蛍が薬局に到着すると、姉・楓(ともさかりえ)から電話が入る。楓は、雀と連絡が取れなくなり、心配して上京。しかし雀は、ほとぼりが冷めるまで身を隠すようにと竜兵から指示されていた。
そんな折、蛍のもとへ、製薬会社の営業をしている甲賀の諜報員・山田(上白石萌音)が訪ねてくる。そこで山田は、赤巻議員が違法薬物を入手したルートや、売人の居場所が記された資料のQRコードを蛍に手渡す。
蛍は、仮病を使って薬局を早退すると、尾行をまいて調査に向かった。
竜兵のアパートにやってきた楓は、赤巻議員が馬を買うために各地の牧場を訪れていたことを報告。赤巻は、伊賀の中でも一番階級が低い下忍の家の出だが、手柄を上げて異例の出世をしたらしい。
その会話のなかで、楓は悟郎も伊賀忍者だと知り驚く。
昼休み、公園で食事をとろうとしていた悟郎は、実家に電話。両親は畑を借りて、2人で野菜作りに励んでいた。悟郎の父も、現役の忍者だったころは常にピリピリしていたが、悟郎が後を継いでからは安心したのかすっかり穏やかになったらしい。
母からそんな話を聞き、何も言うことができずに電話を切った悟郎は、心の中に引っかかるものがあり、郵便局とは逆の方向へ走り出した。
尾行していた伊賀忍者に追われ、ピンチに陥った悟郎を楓が助ける。
楓とともに竜兵のアパートに向かった悟郎は、竜兵に頼み込み、斉藤という伊賀忍者が逆恨みから竜兵の妻を殺した25年前の事件を知り…。
違法薬物の売人に接触した蛍は、彼らを拘束し、何かあったときのために撮影していた顧客のデータを入手する。
そのとき、悟郎から連絡が。悟郎は、竜兵から25年前のことを教えてもらったと告げると、自分も蛍の母を殺したヤツを探すと言いだす。「俺、伊賀と闘う。もう2度と伊賀に蛍や家族を傷つけさせたりしない」。
悟郎の強い決意を知った蛍は、「一緒に闘う。私も悟郎さんを守る」と返した。
悟郎は、約束の午前0時に報告へ行くため、Hattoriビルの近くで待機していた。
するとそこに、蛍から連絡が入る。赤巻議員が殺害された日、ずっと音無と一緒に行動していたのか、と問いかける蛍。売人のデータを調べていた蛍は、音無が薬物の受け取りをしている映像を見つけたのだ。
詳しい話を聞くために蛍のもとへと向かおうとする悟郎。だが次の瞬間、悟郎は何者かに襲われて意識を失ってしまい…。