映画「すべてうまくいきますように」より、フランソワ・オゾン監督のインタビュー映像が公開されました。
現在公開中の映画「すべてうまくいきますように」は、名匠フランソワ・オゾン監督が映画「ラ・ブーム」で知られるフランスの国民的俳優、ソフィー・マルソーさんと初タッグを組み、安楽死を巡る父娘の葛藤を描いた作品です。
原作者であり、親しき友の死が映画化のきっかけに
このたび、本作の公開を記念してフランソワ・オゾン監督のインタビュー映像が解禁。
「まぼろし」(2000)や「スイミングプール」(2003)などで共同脚本を手がけ、オゾン監督とは友人関係でもあった原作者のエマニュエル・ベルンエイムさん。
そんな原作者の死を通して、映画化に至った経緯や、“安楽死”を描いたことの意義などについて語っています。
はじめに映画製作の経緯について聞かれると、原作者・エマニュエル・ベルンエイムさんとは親しい間柄だったことを明かし「出版されたときに、本人から映画化を打診されたが、正直に言うと当時は乗り気ではなかった。なぜなら私とは遠い話だし、彼女のあまりに個人的なストーリーだった」ため映画化を断ったが、彼女の死をきっかけに「作品の理解も深まり、エマニュエルのために彼女の経験を共有したかった」と、考えが大きく変わったことを振り返ります。
さらに時間を置いたことで、ソフィー・マルソーさんを起用する絶好のチャンスも手にすることができたと語り、「大好きな俳優だし、彼女なら主人公にふさわしい」と太鼓判を押します。
本作でも描かれていた安楽死の課題については、フランスをはじめヨーロッパにおける課題の多さを認識しつつも、「映画では非難しない。善悪は判断しないから、観客が自由に考えればいい。結局のところ、映画は理解する手助けにすぎない」と述べています。
最後には、新作を発表するたびに異なるテーマで観る者を圧倒してきた、映画監督としての矜持を見せるメッセージも。
フランソワ・オゾン監督インタビュー映像